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2016/12/25

疼痛概念のパラダイムシフト(後編)-セルアセンブリ➡脳内補完➡ソフトペイン-

《トップページ》

⇒当記事の前編
前編の内容…リハビリテーション医学に革命をもたらしたAKA‐博田法そしてANT(関節神経学的治療法)。この技術を痛みやしびれの難治症例、関節拘縮、新鮮外傷、絞扼性神経障害、脊椎疾患等々に試行していった結果、構造的な変化と痛みの原因診断を切り離す視点が浮上。

そしてシャム(物理的非介入の偽治療)による衝撃的な悪化例と驚くべき改善例との遭遇を契機に、痛みの源泉-そもそも脳はどのようにして痛みを生成するのか?-についてこれまで以上に学究する必要性に帰結
…。

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上肢切断後に見られる異所感覚(顔を触れられた際“無いはずの手”を触られたと感じる幻肢)のメカニズムは、上図の通り、ペンフィールドのホムンクルスにおいて“顔”の隣に“手”があるために、ニューロンの枝が隣接する領域-言わば信号空白地帯ーに伸びていったためではないかと考えられている。

これを“あみだくじ”に擬えると以下の通りとなる。


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手は切断されて存在しないわけだが、言わば“脳の中の手”は残ったまま。手の存在を知覚するエリアに信号が入ってこない状態が続くと、その部位は代謝空白域となり、隣接する領域からニューロンが枝を伸ばしてくる。

こうした代償作用は感覚神経のみならず
運動神経でも起こり得る。脳梗塞によって断たれた神経回路に対して、ニューロンは別ルートを構築すべく枝を伸ばしていく。言わば迂回路を形成しようとするこうした働きを神経のリモデリングと言う。

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と、ここまでは固定神経回路について幻肢や脳梗塞の例を挙げて解説。

ここから先は「
動的神経回路とは何か?」について…。


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ハード回路とはすなわち情報の伝達経路に過ぎず、その役割は末梢神経と本質的に変わらない。

他方、ソフト回路すなわちセルアセンブリは信号の経路そのものが言わば“形”となって情報を表現する。


どちらも“神経回路”と表されるが、この両者は似て非なるものである。後者のソフト回路すなわちセルアセンブリが痛みという感覚を生み出している可能性があるのではないか?

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こうした出力疼痛の正体はまさしくセルアセンブリなのではないか?他方、組織病変由来の痛みは…


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72       ➡こちらのサイトで実際に錯視を体験


75       ➡こちらのサイトで実際に錯聴を体験


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入力疼痛は組織病変の存在を脳に伝える-コンピュータに譬えれば「部品の故障を知らせるサインすなわちハードウェアの問題を知らせる」-痛みであり、先述したハード回路が伝達する痛み。

他方、出力疼痛は組織病変の有無に関係なく、言わば脳の誤作動-コンピュータに譬えれば「システム上のエラーすなわちソフトウェアの問題」-と捉えることができ、先述したソフト回路によって生み出される痛み。


したがって…
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98_2    ➡「錯覚の科学 Christopher Chabris/Daniel Simons 木村博江訳 文芸春秋より


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NHKのドクターGで取り上げられた急性白血病における膝痛。この痛みの真の生成メカニズムを考察する過程で、上記のごとく分類概念の改訂が行われた。

ここからはその考察の中身を解説…。


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ソフトペインの発生には「情動反応(無意識感情の醸成)に対する理性的抑圧(当会はこれを“コアアフェクトリプレッション”と呼ぶ)やネガティブ感情に伴う思考回路の過活動(当会はこれを“負のマインドワンダリング”と呼ぶ)」が関与することが分かっており、こうした背景と近年のfMRI等による脳機能画像検査の知見を鑑みて、「ソフトペインの多くに脳代謝バランスの乱れやこれに準ずる脳疲労が関わっている」というのが当会の見方。

しかし脳疲労の原因となり得る心身環境因子の問題が、冨山レポートにおける患児には確認されなかった(明らかなストレス事由が見当たらなかった)。であれば別次元の生成理由が…?


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 ➡さらに上記以外の第六感を証明する実験についてはこちらのページで詳しく紹介



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※条件恐怖反応…実験用のマウスを小部屋に入れ、ある特定の音を聞かせた直後に電気ショックの痛みを与え続けると、やがてそのマウスは小部屋に入れただけで、あるいはその音を聞かせただけで頻脈、血圧上昇、すくみ行動をおこすようになる。これを条件恐怖反応と言う。


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注)…近年リウマチ学会などで取り上げられることのある“機能性疼痛症候群”はまさしくソフトペインのことを指しているが、上記分類とは異なる概念。

また同様のカテゴリーに「中枢機能障害性疼痛」といった用語も存在するが、こうした非器質性の痛み
(器質的原因を特定できない痛み)
に対する表記を統一させるためにも、当会の分類は意義深いと考えられる。

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※以上はBFI研究会の定期研修会において上映されたスライドの一部を転載したものです




⇒当記事の前編


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