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2018/04/30

4/22一般講演会「究極のタッチケア“BFI”とは何か?」を終えて-概要レポート-

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H30年4月22日に催された一般向け特別講演会「究極のタッチケア“BFI”とは何か?」。おかげさまで前回に引き続き満員御礼となりました。

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以下はマスコミ関係者の取材記事です。


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季節外れの真夏日となった当日…、さいたま市大宮区で「究極のタッチケア“BFI”とは何か?」と題された講演が行われました。


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講師は軽井沢在住時に季刊誌にエッセイを連載しつつ小説家を目指していたという異色の経歴を持つ三上敦士氏(➡エッセイ『避暑地の猫』より最終章Ⅳ-生きる-)


二部構成に分かれた講演の第一部。昨今テレビでも取り上げられることの多い気象病、天気痛のメカニズムについて三上氏が唱える独自の視点※脳疲労とは脳内環境維持(ブレオスタシス)における代謝バランスの乱れ- による解説が試みられ、BFIの開発ストーリーが振り返られました。


※詳しくは「脳疲労とは何か-かんたん解説版-」をご覧ください。


はじめに気圧の変化が心身に与える影響について、一部の研究者が唱える内耳説だけの問題ではないことが分かりやすく説明されました。地球という惑星環境の仕組みと人体に種々ある気圧センサーの“未解明ではありつつもその大いなる可能性”の視点が紹介され、その真の病態“脳疲労”へと帰着する講義からのスタート。


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人類をはじめとする地表に棲む動物は深海生物ならぬ“深空生物”」という語り口に、会場を埋め尽くした誰しもが得心の表情になり、さらに高山病とダイバーの減圧症における共通点が外圧の変化を受けた生体組織の反応であることが実際の映像によって説明されると、一斉に頷く展開に。


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                                              〈南米の漁師が減圧症になって…〉

特に印象的だったのは、相関関係と因果関係の違いを理解しない、あるいは研究費獲得のために確信犯的に無視する研究者らの功罪を主張する場面。


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気象病において、内耳の問題は“原因”ではなく“結果”…!すなわち気象病と内耳の関係は相関関係であって因果関係ではない!
気圧の変化を感知した種々生体センサーからの情報処理の負担増に因る脳疲労が、天気痛をはじめとする様々なサイン(体調不良)となって顕現するという話は、論理的かつ明快な解釈として深く納得させられる内容でした。


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昨今の急激なる気候変化と現代人の体調不良の関係が丁寧に解説されるなか、納得モードとは別に「ところで本日のテーマとのあいだにどんな関係が?」と主旨との乖離が気になり始めたころ、三上氏が気象病を取り上げた真意が第一部の後半に判明することになります。


その謎解きの過程において、ヒトの骨格は脳を衝撃から守る究極の免震装置になっていることが自身の出自(大学で建築学を専攻)の知識によって明示され、五重塔と東京スカイツリーと脳脊髄を収めた頭蓋脊柱骨盤モデルにおけるマスダンパーが同じ原理であること、倒立振子の実験モデルの視点から骨盤脊柱に内在する50個もの関節からの情報入力が姿勢制御には不可欠であること、その情報の枢要は関節内圧であることが語られます。


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そして人体最大の臓器と言われる皮膚および全身に200数個もある関節が協調的に機能する共同作業(皮膚関節統合気圧センサー)によって気圧の変化が脳に送信されるメカニズムが示され…。

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だから、皮膚や関節は本当に繊細かつ緻密なセンサーの集合体!それに対する扱いは必然的に精密器機を触るのと同じ…!そうした組織への強刺激はそれを処理する脳への負担が強い!とくに関節矯正術の類は強制的に関節内圧を大きく変動させてしまうため短期的に身体の動きを変えることはできても必ず相応のリスクが伴う!BFIのごとき微弱な信号入力こそがより安全により確実に脳へアクセスすることができる!」という結論に導かれるのでした。


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こうした認識を踏まえ、三上氏によるBFI開発の起源がAKA⁻博田法という関節矯正術にあったこと、当時の技術としては最高レベルの精度と高度な理論体系であったがそれでもなお症例の2割弱に副作用が認められたこと、その副作用を治療または予防するために開発された新たな技術は同時に脳卒中の回復期リハに大きな効果を発揮したこと、その技術が難治性疼痛、難治性関節拘縮の代表例とも言えるCRPS(RSD)という病態に有効であったことが語られました。


三上氏のキャリアのスタート時(柔道整復師の資格取得後)、最初に入職した整形外科においてCRPS(RSD)の症例に遭遇したことが自身の運命を変えたこと、この疾患を勉強していくにあたって痛みや関節拘縮の原因が脳にあるのではないかと考えるようになり、これが後のBFI開発に繋がったこと、今となっては自身の考えを裏づける脳科学の知見が次々に報告されていることが紹介されました。



楽器演奏…、例えばバイオリニストの脳地図(ペンフィールドの脳内マップ)にあっては、右手より左手の面積がおよそ2倍に拡大していること、赤ちゃんに乳を与えるラットの脳地図のオッパイ(腹部)も拡大すること、授乳が終わると速やかに縮小すること、実験的にギプス固定をした大学生らにイメージトレーニング(頭の中で手を動かしている状況を想像する訓練)を行わせると筋力低下が防がれることなどが説明され、関節拘縮の真の原因は脳の機能的変化であることが熱弁されました。


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錆び付いたレバーを力づくで治そうとする旧態依然とした概念がいまだにまかり通る現状を憂い、一刻も早く現場の意識改革を促し、間違っている教科書の記述を書き換える必要があると三上氏は訴えます。

会場の参加者の多くは「筋肉や関節が固まる」というこれまでの常識を覆される展開に驚くと同時に「それでも、やはり信じられない」という戸惑いが…。そんな会場の空気に押されたのか、語り部の思いもヒートアップした様子でした。

リハビリテーションの概念を根底から覆す内容に、会場はどよめき、ほどなく静寂に包まれるなか、いよいよBFI開発の嚆矢が語られます。

三上氏が整形外科を退職して独立開業後、「軽くタッチしただけで動けなくなってしまった症例」との出遭いをきっかけに、試しに偽治療(さわる振りをして実際にはさわらない行為)を行った際、なんと!激痛を訴えてベッドから降りられなくなってしまった驚愕の症例。

その1週間後、同様の偽治療を行ったところ、今度は反対に痛みが完全に取れてしまった症例を連続して経験して以来、本格的に脳と痛みの探究およびこれを踏まえた技術の開発に乗り出したことが説明されたところで第一部が終了。





第二部はBFIの実際について、動画を交えて詳細に語られていきました。

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脳にアクセスするための技術の引き出しが、とても豊富にあること、それらの技術が常に改良され続け、日々進化し続けていること、またその蓋然性についての話も。脳がブラックボックスであると同時に“複雑系”である以上、その介入手法もアップデート、アップグレードが不可欠であることが説明されました。


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またBFIの効果発現のメカニズムについては、「有毛皮膚の毛包受容器」「準静電界」「確率共鳴」「トポロジカル相転移」という4つの視点による解説がありました。



東大の篠田裕之氏が報告している皮膚の数ミクロンレベルの振動は毛包受容器によって脳に伝えられるのではないか…。

音響学の大橋力氏が見出した
「可聴域外でありながら脳を活性化させる超高周波」も毛包受容器が感知しているのではないか…。

東大の滝口清昭氏が唱える準静電界も毛包受容器が感知しているのではないか…。

毛包受容器から送信される微弱信号が脳内のニューラルパターンを変える現象については「Stochastic Resonance :確率共鳴(確率共振)」および「トポロジカル相転移
の理論によって説明できるのではないか…。


このような三上氏の持論が展開されていき、参加者のほとんどがこれまでまったく見聞きしたことのない情報と、そのただだならぬ知識量にただただ圧倒されるばかり…。


※準静電界…
体内で発生している極めて微小な電気が体表面から外に漏れだして全身を覆っている現象。人間が他人の気配を察知するメカニズムについて、内耳および皮膚の産毛が準静電界をキャッチする可能性が指摘されている。臨床においてタッチレス(触らない技術)に反応するメカニズムは、術者の準静電界を患者の皮膚表面の産毛-毛包受容器-が感知するためではないかというのが三上氏の推論。


※確率共鳴…信号入力に際して微小ノイズを付加することで、ある確率の下で、情報処理能力が向上する現象。確率共振とも呼ばれる。 しきい値(検出できる限界の強度)未満の信号に不規則なノイズを加えると、確率共鳴により、しきい値を越えて検知できるようになる。ヘラチョウザメの実験が有名(弱い電流を流すことによってプランクトンを察知する能力(補食能力)が向上。BFIによって脳の可塑性が促される(神経回路が書き換わる)理由は、術者の手技による微弱信号(ノイズ)の入力が患者の脳内で確率共鳴を引き起こすためではないかというのが三上氏の考え。


※トポロジカル相転移…
物性論において、ある物質の状態(ふるまい・相)が一定条件下で変化する現象を相転移という。たとえば、水は常温で液体(液相)、氷点下で氷/固体(固相)、100℃で水蒸気/気体(気相)に変わる。脳内ニューロンの細胞膜上においてトポロジカル相転移が起こることで膜電位における刺激伝導性(方向や強さ等)が変わるというのが三上氏の主張。


さらに毛包受容器と脳の密接な関係を裏づける知見のひとつとして、子宮胎内での羊水の流れを産毛(毛包受容器)が感知することで胎児の脳が発達すること、胎児が感じていたであろう律動(母親の生体リズム、体内振動)の多くが心臓の鼓動だったのではないか、秒速3~10センチの速さの愛撫に反応するC触覚線維の起源は羊水の流速にあったのではないか等々が紹介されました。

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その上でBFIにおける間接的タッピングが妊婦の平均脈拍(70~90/分)と同じ速さでタップされること、BFI式エフルラージュ(surface teehnique)-体表を撫でる技術-が秒速3~10センチの速さで行われることなどが説明され、BFIは言わば「胎内記憶セラピー」でもあることが語られました。


    
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そうして最後にBFI関連技術の全てが画像や動画で紹介され、その効果発現が従来の枠を超えて非常に幅広い領域で認められることが報告され、2時間半に及ぶ講演が終幕。


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これまで耳にしたことのない概念や目にしたことのない施術シーンの連続に圧倒されるばかりでしたが、三上氏の熱い語り口に引き込まれ、あっという間の150分でした。

内容のすべてをしっかりと咀嚼するには関連情報をしっかり吟味するプロセスが必要だと感じられ、講演終了後に行われた質疑応答の際に「BFIの解説本を出して欲しい」という参加者の要望に対して、「確かに書籍の出版が急務なんです」と答える三上氏の今後に期待し、この原稿を了と致します。



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