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母指3次元固定法(母指球安定型プライトン)

2012/09/10

母指3次元固定法(母指球安定型プライトン)

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人間の運動機能のなかで、もっとも繊細かつ多彩な動きを有する手指。
そのなかでも特に複雑な機能を持っているのが母指です。

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手指の固定をする際、母指以外の4指であれば、前後方向(屈曲伸展)を装具によって固定し、側方動揺(内外転)に対しては隣接指との共同固定という形で対応できるわけですが、母指の場合、これを行うことは困難です。

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さらに内外転、回旋などが複雑に組み合わさった対立運動を制御し、母指球周辺における起伏に富んだ形状にフィットする固定を行うことは容易ではありません。

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そんな母指固定の問題点を解消するため、私が生み出した固定法をご紹介します。これはプライトンを使って簡単に作成することができます。

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まずB5かA4くらいの紙を用意して、下の写真のような形(タツノオトシゴ)に切ります。

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                                              004

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それを患者の母指に巻いて、大きさを調整(切ったり、作り直したり)して、ちょうどいいサイズの紙製型枠を作成します。

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005       006     007_2   

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それと同じ形のものをプライトンで2枚作ります。それを熱湯に軽く浸けて重ね合わせ、関節部だけ小さな片で補強し、その部分だけ3枚重ねとします。プライトンの原形が完成したら、これより少し大きめにカットしたオルソラップを準備しておきます。

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                                               Pict0014

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次に患者の手指に下巻き包帯を薄く巻いておき、その上から熱湯で軟化させたプライトンをオルソラップにくっつけて、その上から患部に巻き付けます。

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このとき母指の対立肢位やMPおよびIPの角度に気を配りつつ、伸縮包帯を巻いて、十分にフィットさせます。プライトンが硬化したら、包帯を除去して、患者にとって不快な箇所はないか聞きながら、当たっているところをカットしたりして、形を整えます。

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                Pict0017            Pict0018                                                                          Pict0029

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最後に、綿包帯(または伸縮性包帯)を巻いて固定します。

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患部の状況によっては、固定範囲を広げて大きく作ることもできます。例えば、指尖部がはみ出ないように作ったり、手関節の固定を兼ねるように大きく作ったりすることで、舟状骨の骨折などにも使うことができます。

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冒頭で申し上げた通り、母指周辺(IPJ・MPJ・CMJなど)の固定に際しては、アルフェンスやすだれ副子などの平面構造の装具ではフィット感が悪く、固定がむつかしいわけですが、この装具を用いると非常に安定し、装着感にも優れます。

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固定中の筋の余分な緊張を防ぐことができるので、CRPS(RSD)発生の予防の観点からも推奨されます。

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骨折・脱臼・捻挫・靭帯損傷・打撲・腱鞘炎・ばね指等、たいへん万能に使うことができます。

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そして何よりも、とにかく回復が素晴しい!本当に「てまえみそ、自画自賛」で恐縮に存じますが、外傷にせよ、腱鞘炎の類にせよ、RSD不全型にせよ、この固定を行うと、驚くほど回復が速やかで、経過も安定します。

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日本の現場(接骨院や整形外科のプライマリケア)のみならず、世界中の医療現場でこれが母指固定のルーチンになることを願って止みません。



◇プライマリケアに役立つ固定法(三上式プライトン固定)
1)
私が固定装具に機能性と美しさを求める理由
2) ニューロフィクス(neuro-fixed)という視点
3) 外傷の痛み(ハードペイン)を再考する
4) 母指3次元固定法(母指球安定型プライトン)
5) フィンガートラクション-その意義について- 
6) 膝関節における前面窓式プライトン固定 
7) 前腕骨骨折における上肢ギプス二重法(前腕部割り入れ併用式) 
8) 足底プライトンシーネ(元ほねつぎの妻が骨折!
9) 足関節捻挫におけるf(ファンクショナル)-プライトン固定
10) 腓腹筋ラッピングシーネ

11) 体幹プライトンシーネ(元ほねつぎの母が脊椎圧迫骨折???) 

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→三上式プライトン固定のセミナーのご案内(f-プライトン固定セミナーの開催日程)



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