BFI 研究会代表ブログ

フォト

カテゴリー

無料ブログはココログ
2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

BFI 技術研修会のプログラム詳細

2020/03/22

4月19日(日)BFI定期研修会のご案内

《トップページ》

国の緊急事態宣言を受けて、4月19日の研修会は中止されました。

本来であればBFI研究会として最後の研修会になる予定でしたが、プログラム内容だけは当ページに残します。

同時に新しく生まれ変わる当会の未来像を皆さんに想像していただくための、いわば予告編のような内容になっています。

けっこうな量の読み応えのある記事です。脳疲労を起こさない程度に(笑)、でもじっくりと読み込んでいただければと思います。そのうえで日本脳弾塑性学会(準備中)への参加をご検討ください。


すみません、今回のプログラムは敬体(です、ます調)ではなく、常体(だ、である調)になっています…

 


 

特別講演[Ⅱ]

『“ノーマン・ドイジ”の功罪-「脳はいかに治癒をもたらすか」を解剖する!-


神経可塑性という概念について臨床的な見識を深めることになったきっかけは?と聞かれたら、おそらく多くの治療家がノーマン・ドイジだと答えるのではないだろうか。カナダ人の精神科医である氏の著作「脳はいかに治癒をもたらすか」に触発されて脳の世界に興味を持ったという人も少なくないと思われる。

テレビ等への出演もあって米国で人気を博し、かつ作家・詩人という顔を持つ彼のプロット構成力や文藻は極めて優れており、ある種プレゼン的なアピール能力の高さを感じずにはいられない。とても計算されて巧妙な筆致が随所に見られ、普通にインプット(無防備な読書)をしてしまうと“ツッコミどころ”をスルーしてしまう恐れが…。

Doiji


こういった分厚いハードカバーの本を読み込むときは、私はユーティリティを重視して小冊子に分解している(持ち運びがGood!)。重たい本はこうしてインプットしてくのがベスト。相応の条件が整わないと人体解剖は許されないわけだが、本は解剖しても罪にならない。

小冊子がボロボロになるほど読み砕いた結果、物語として素直に感動させられる内容である一方、最終的には「なぜ、ここまで“皮膚の次元”を無視する?」という違和感が残った。

ノーマン・ドイジ氏にしても、リコード法のデール・ブレデセン氏にしても、本当に素晴らしいロジックを提供しているのに、この二人に共通して言えるのは「徹底した触覚アプローチの排除」である

アメリカの精神科医や臨床心理士の根底に「患者は汚れた存在で触ってはならない」という文化があって、握手すら絶対にしないカウンセラーがいる。そうしたお国柄が影響しているのだろうか。

BReINのようにタッチケアや関節深部感覚刺激テクニックをはじめとする様々な手技療法、ミラーセラピーや食事指導、そしてカウンセリングといったボーダーレスの統合療法は、もしかするとアメリカ的な神経可塑性療法家(ニューロプラスティシャン)には受け入れられない?

とは言え、日本の脳弾塑性療法家(ブレインエラストプラスティシャン)にとって、両氏が発信する情報が有用であることは間違いない。今後もアンテナを張りつつ、私たちは私たちの道を切り拓いていきましょうね、というお話。

上記ドイジ氏の書籍に関する“私の個人的見解(解説)”は日本脳弾塑性学会の新ウェブサイトのほう(記事になるか、講義ビデオになるかは未定)で改めてじっくりと…

ここではひとつだけ気になった点を。本の中で「神経が圧迫されて痛みが…」「軟骨が擦り減って痛みが…」と、それがさも当たり前のごとき“常識”として描かれるシーンがある…、「ん?」である。

最後に一言。「もし私がハリウッドのプロデューサーだったら、フェルデンクライスは絶対に映画化してる!主役はトムハンクスかマット・ディモン、加納治五郎役は渡辺謙か千葉真一かな」






 

特別講演[Ⅲ]

『当会Rebornに関する今後の展望ー日本脳弾塑性学会の設立に向けてー


今回はBFI研究会としての最後の研修会(になるはずだった…)。新しい治療名称BReIN(脳弾塑性誘導非侵襲選択的統合法)の概念や今後の活動方針及び将来展望について解説する。

認知症の問題や働き盛りのメンタルヘルスやウェルビーイングの重要性、発達個性の一部が抱える引きこもりのリスクなど、こうした次元が認知されつつある日本では、医療者のみならず一般においても“脳”への関心が高まっている。今後はコロナ疲れやコロナうつといった、言わば“コロナ脳疲労”が社会問題化する可能性が。

脳に関わる知見は日々アップデートされ続けており、常識が覆ることもしばしば。“痛み”の領域も例外に漏れず、
ギックリ腰で救急搬送された患者に「脳がいっぱいいっぱいになっちゃたね」と説明する救命救急医の実例は、認知科学が医療の垣根を越えて周知されつつある現状を物語っている。

認知科学は「痛みは感覚に近い知覚である」というこれまでの医学常識を覆し、「痛みは認知に近い知覚である」ことを人類に突きつけてしまった

このような言い方をすると、「はあ?何を言っているのかさっぱり分からん」と感じる人もいるかもしれないが、当ページ読了後にはおおよその意図を汲み取っていただけると思う。

認知科学による痛みのパラダイムシフトは医学の根幹を揺るがしており、教科書と臨床の食い違いはもはや許容できぬ震度に達している。決壊寸前の堤防のごときありさまである。

あらゆる医療の中でもその影響を最も受けている-最強クラスの激震に見舞われている-領域が
運動器の外来であるが、一部の、否ほんの一握りの現場では既に認知科学との融合が為されている。その分かりやすい例が「ミラーセラピーによる拘縮や麻痺、痛みの改善」であろう。その技術系アップデートについては当プログラムの後半で紹介している。


認知科学は人と機械を含めあらゆる情報処理を追究する学際的な研究分野。心理学、脳科学、人類学、人工知能等々、様々な学問が融合することで得られる知見は全人医療的な臨床家を力強くサポートしている。

さらに世界規模で進行中の脳研究プロジェクトの成果が次々に発表されており、人とAIの関係も含め脳関連の情報は凄まじいスピードで日々更新され続けている。

こうしたなか痛みのソフト論を共有するコメディカルも学際的なアプローチを模索すべきであり、あらゆる垣根を越えて一致団結する必要がある。日本脳弾塑性学会がプランB(※)の100年サステナビリティのプラットフォームを構築する。



※プランAとプランB…
「プランA」とは2013年に始動した米国の「ブレインイニシアチブ」、欧州の「ヒューマンブレインプロジェクト(HBP)」、そして2014年に始動した日本の「革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト(革新脳)」など。

こうした医師や科学者らによる方法論の行き着く先は創薬や手術の類すなわち侵襲的な手段がメインとなる。ただし、チャネルロドプシンに代表されるオプトジェネティクスの運用次第では一部“非侵襲”もあり得る。

一方で「プランB」は“非侵襲のみ”を究めていくプロジェクト。その性格上、これを担っていくのはコメディカルであろう。




ヒトの“言葉”や“手”に宿る力にはいまだ人類が知り得ない“メカニズム”が潜んでおり、これを探るべく臨床の知を究めるに相応しいポジションにコメディカルが座している


実はほんの数日前その核心に辿り着いた。とめどない思考回路の暴走のおかげで当プログラムUPの遅延を招いてしまったが、その代償として余りある成果であることを保証する。

これまでのオキシトシンやドーパミン
などといった概念とは次元を異にする革新的な理論であり、日々の臨床と思考実験を通して“脳”と“時間”という2つのキーワードを軸に見出されたテーゼである。理論の名称はまだ確定していないので、当記事ではとりあえず脳時間的統合仮説(仮名)と呼ぶことにする。


当記事は「幻の開催に終わった研修会プログラム」という本来の体を離れ、本論を理解していただくための前説バージョンとなっている。とくに感覚と知覚の違い、感覚と無意識との関係性は必要不可欠な予備知識である。一部、著者のプライベートが語られる場面があるが余興だと思ってご容赦いただきたい。

最終的に脳時間的統合仮説(仮名)
の全貌については日本脳弾塑性学会のnewサイトの中で発表する。

それでは脳と無意識の不可思議かつ深奥なる世界へ、ようこそ!







特別講演[Ⅳ]

『痛みの機能的結合性(functional connectivity for softpain)仮説-ある特定の感覚回路と痛み回路のリンクに起因するソフトペインーおよび多互感(multiple integlated sense)という新たな概念について-


新型コロナウイルスに関しては未知の部分が多いわけだが、重症化のプロセスに血管の炎症を加速させるサイトカインストームの関与が報告されている。これにより呼吸器(肺)だけの問題ではなく、心臓、肝臓、腎臓などを含めた全身性の疾患像として捉える必要性が見えてきた。

こうしたなか2020年5月現在カリフォルニア大学の臨床データで興味深いことが判明している。

味覚や嗅覚の消失が見られた症例が陽性である確率は見られない症例の10倍高いことが分かった。もし味覚や嗅覚の消失があったら感染している可能性がかなり高いということ(今という状況のなかでは)。


さらに、こうした感覚消失が現れた人は、そうでない人(発熱や身体のだるさが主症状)に比べて予後良好で回復が早い傾向にあることが分かった。


もしあなたが味覚や嗅覚の消失に見舞われたら、「あら!感染しちゃったかも!でも私は助かる確率が高いってことか!ラッキー!」と、光の解釈を実践してほしい(光の解釈については後ほど…)。で、我々医療者としては当然ながら「どうしてそんなことが?」と、その理由がめっちゃ気になる…。

おそらく将来的には分子機構的なメカニズムとして説明されるだろうが、
そうした顕微鏡的視点はマイクロマクロパラドックス(昨年の初級セミナーで説明済み。ミクロの視点とマクロの視点のあいだに矛盾が生じること。著者による造語)を生み出さなないとも限らない。

顕微鏡だけを覗いていると交絡因子やチキンオアザエッグを見逃すことがある。治療家に顕微鏡という武器はないが、“臨床思考力”という武器がある。「ヒトに寄り添い、触れて、見て、考える力」はプランAに決して負けない。

仮に感覚消失と免疫機能の関係性がミクロの視点で解明されたとしても、マクロの視点との整合性を兼ね備えているかどうかについて吟味する必要があろう。

ちなみに、この場合のチキンオアザエッグは複数想定されるが、分かりやすい一例として「感覚の消失現象は免疫機能が高まった“結果”なのか、それとも“原因”なのか」という視点…。

症状経過の時間軸から推考すると、後者の可能性が高いと思われる。発症初期での感覚消失は報道のとおりであるが、回復後期に見られたという事例はこれまでのところ見聞していないからである。よって、とりあえず後者(感覚の消失が生体の回復に有利に働いた)を採用した上で、このまま考察を進めてみたい


感覚の消失が生体にポジティブな影響を及ぼした理由を考えたとき、「脳は情報処理の空白に敏感に反応する」という私見が浮上する。これが脳の可塑性を促すという自説が正しいとすれば、新型コロナに感染した生体において、脳局所の機能停止が免疫機能の強化をもたらした可能性がある(その中間プロセスは不明だがグリンパティック系の関与を想像させる)。

ここで重要なポイントは仮に嗅覚と味覚に関わる感覚回路が停止状態になったなら、脳は相当な省エネモードになれるかもしれないという視点。嗅覚と味覚の休息はそれ以外の様々な領域を巻き込んで、より広範囲にまたがる省エネ効果を創出する可能性があるのだ。

はじめにその理由を明かした上で、本テーマの核心に迫っていきたい。



皆さんは
スマウンド(smound)という概念はご存じだろうか?これはsmellとsoundが合体した用語で、匂いと音が脳内の情報処理で密接に影響し合っている現象。

例えば、ほとんどの人類は高い音に対して甘い味、低い音に対しては酸っぱい味を関連付ける傾向がある。マウスの嗅覚系ニューロンが匂いだけでなく音にも反応してスパイクを発射していることも分かっている。

認知症のみならずうつ病においても嗅覚の低下が見られ、さらに鼻腔ポリープを切除すると軽度のうつ病を発症することが知られている。こうした認知症やうつ病と嗅覚の関係性におけるチキンオアザエッグは不明だが。

嗅覚に関しては記憶との関連でも多くの報告がなされているが、なかでも興味深いのは一流のソムリエであっても赤く染めた白ワインのテイストは困難という事実だ。見た目の色に嗅覚が狂わされてしまうのだ。

こうした昨今の感覚処理にまつわる認知科学は興味が尽きない。

例えば共感覚については「文字を見て色を感じる」といった書記素色覚が有名だが、
これ以外にもスペアミントティーの味にガラスの手触りを感じたり、嬰へ(F♯)の音に鮮やかな緑色を感じたりするなど、様々な事例が報告されている

研究者いわく「共感覚はもともと備わっている異種の感覚統合が一面的に強く現れたものであり、そもそもヒトの感覚はそれぞれ個別に働いているわけではない。視覚と嗅覚、味覚と聴覚など一見無関係のように思える感覚も脳内の領域をまたいで共同作業を行っている」のだそうだ。

健常者であっても、共感覚というシステムを潜在的に持っている可能性があり、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者Ladan Shamsも「脳は個別の専門領域の集まりで、相互作用をしないという考えはもはや採用できない」と語っている。

共感覚に関連するシステムの亜型として、例えばマガーク効果(視覚情報と聴覚情報のずれに対して脳が視覚を優先させる現象)や触視覚統合ミラーセラピー(鏡像認知における視覚情報と触覚情報の微差が脳可塑性を誘発する現象)、小脳が予測した触覚処理とのあいだに時間的なずれが生じることで感じる“くすぐったさ”などがあり、これらは数ある異種感覚統合のほんの一部に過ぎない。



視覚は視るだけでなく、聴覚はただ聞くだけではない。人間の感覚は様々な手法を用いて相互に補い合っている(航空機パイロットに見られる空間識失調がその証左)


これが冒頭で示した「味覚や嗅覚の消失は広い領域の省エネ云々」と述べた理由である。味覚や嗅覚に関わる感覚系回路が不活化することによって他の感覚処理系にも影響を与えつつ、より広範な省エネ領域を生み出す可能性があるのだ。

だからと言って新型コロナ感染者に視覚や聴覚まで消える危険があるかと言えば、そういうことではないだろう(実際そういう話は聞いたことがない)。

後述するように感覚系回路の中には無意識レベルでの処理経路(まだ見つかっていない未知の経路が潜在していると言われている)が相当数含まれており、それらの一部が休止状態になったとしても意識に上らない-知覚に影響を及ぼさない-可能性は十二分にある。

とくに嗅覚回路の特異性(視覚や聴覚などの感覚情報は皮質を経由して扁桃体と海馬に送られるが、嗅覚だけは嗅球からの信号がダイレクトに扁桃体に送信される)を考えたとき、そして認知症やうつ病とのチキンオアザエッグを考えたとき、嗅覚回路の不活化はサブコーティカル代謝(皮質下エネルギー)の大幅な削減効果につながるのではないかという視点が浮上する。


嗅覚回路を犠牲にすることによって何かもっと重要なことにエネルギーを注いでいるという見方である。これが正しいとすれば、新型コロナ感染者の回復が早まる理由について一定の解釈になり得る。



今から10年ほど前、医学史上初めて「ギックリ腰は脳の自衛措置である」ことをネット上に発表したが(当該記事は現在リニューアル中で閲覧不可)、もしかするとギックリ腰同様に嗅覚低下もまた認知症やうつ病の重症化にブレーキをかけようとする自衛措置かもしれない

認知症の嗅覚低下は総じて糞便や汚物などの臭いが分からなくなる現象が先行する。まず嫌な臭いから感覚処理を停止させていく方策は自衛措置の観点からも理にかなっている。

このとき方法論との整合性で気をつけたいのは「それが自衛措置と言うなら嗅覚刺激はNGということか?」という浅慮だ。認知科学
においては原因論と方法論の関係性が1対1で分かりやすく成立する場面は少ない。1+1が2にならないのが複雑系であり、常に“個体差”と“親和性”という両視点を併せ持って脳を見ていく必要がある



ソフトペインには認知症やうつ病の重症化を防ぐ役割がある」と訴えて久しいが、こうして眺めてみると、ヒトの脳は様々な形で自らを守るシステムを持っているようだ。

例えば脳内GPS(海馬の場所細胞と嗅内皮質のグリッド細胞)の研究によれば、完璧な幾何学的発火パターン(結晶のような正六角形)を持つグリッド細胞はヒトの記憶形成と空間認知の関わりにおいて極めて重要な任を負っていることが推断される。

著者は認知症に見られる徘徊はグリッド細胞の発火を促そうとする脳の自衛措置だと考えている。脳にはいまだ知り得ない多種多様な防衛システムが備わっている…、そんな気がしてならない。脳は本当に奥深い。まさしく小宇宙…。



さて、ここからはいよいよ痛みの機能的結合性仮説に迫ってくことにするが、前述した「異種の感覚同士をつなぐ仕組み」として何らかの知見はあるだろうか?答えはYESである。

例えば、ヒトが相手の情動を読み取る際は視覚皮質と聴覚皮質からの情報を“前頭前皮質内側”および“側頭葉の上側頭溝”が中継して認識する。

この領域は感情を伝える手段が「顔・声・しぐさ」のいずれであっても必ず活動する。しかもその一部がデフォルトモードネットワークと重なっているところがミソ。当会が掲げる境界意識仮説を補強、補完する知見だと言える。つまり異種感覚の統合にもDMNが関与している可能性があり、これについては今回披瀝する自説の一角を担っている。


その自説の核心にそろそろ迫りたいところだが、無意識下の感覚処理についてもう少し詳しく見ておく必要がある。その格好の題材が盲視(ブラインドサイト)磁気覚である。

盲視は視覚皮質の損傷によって視力が奪われた患者に見られる不思議な現象。診察室から立ち去る時、見えていないはずの椅子を無意識によけたり、対面する相手の喜怒哀楽の表情を“見分けている”ことなどが知られている。

眼球そのもの(網膜)に異常はないわけで、映像情報は脳の無意識に入力されており、その処理プロセスにおいて皮質下レベルの反応が誘発されると考えられる。

「眼球は正常でも脳内の情報処理に…」という展開においては脳卒中患者に見られる半側空間無視と少し似ている。これは右脳が左右の両視野を担うのに対し、左脳は右視野だけを担当するため、左脳がやられても右視野は残る(右脳によってカバーされる)が、右脳がやられてしまうと左視野が完全に欠損する。そのためほとんどの半側空間無視は“半側空間無視”という形をとる。


ちなみに右脳と左脳の本質的な違いは、左脳は日常的な出来事および空間細部に集中し、右脳は非日常的(不測)な
事態および空間全体に対応する(そのため左右の両視野を処理している)。小型草食動物で言えば、左脳は日常ルーティンの捕食として小さな虫を追いかけ、右脳は急に上空から接近してきた鷹に反応する。こうして左右が分担して情報処理にあたることでリスク回避を行っている。


次に磁気覚について。磁場に反応する能力がバクテリア、原生生物やさまざまな動物を含む200種以上の生物にある。その代表例ともいえるミツバチや渡り鳥の方位識別の力がヒトにもあるかどうかについて長年議論されてきたが、一昨年ついに東大やカルフォルニア大学の共同研究チームらがその存在を証明した。その詳細についてはこちらのページを参照していただきたい。

ただし磁気覚があるからといって、絶対的な方位が分かるということではない。昨年の初級セミナーでウェーバーフェヒナーの法則について詳解したとおり、ヒトの感覚は絶対値を入力するわけではく、相対的な変化すなわち比率に反応するという原則を忘れてはならない。10グラムと100グラムの重さの違いが分かるのは、数値を識別しているのではなく、変化した割合を感じているに過ぎない。

こうした感覚処理に関わる研究成果を受けて、ヒトが入力する感覚のうち意識に上ることなく、すなわち無意識下で処理される感覚を第六感と呼ぶ向きもある。そのため先に紹介した盲視も磁気覚も、これこそが第六感だとして紹介されることが多い。


このように無意識下の感覚はあくまでも“感覚”であって“知覚”ではない…。もし磁気覚が意識に上って「北の方角はあっちだ」と明確に分かったなら、それは“知覚”である。そして北は寒い場所だとイメージしたならば、それが“認知”である

感覚と知覚と認知の違いをきちんと理解して臨床に臨んでいる医療者はどのくらいいるだろうか。これをおろそかにすると、HSP系(感受性亢進の人々)の臨床に戸惑いが生じるので、きちんと整理しておいたほうがいい。



ところで人類が無意識下に入力する感覚-第六感の候補-は他にもあり得るだろうか?

簡単に思いつくものだけでも、気圧、電流、電圧、放射線、可聴域外の音(空気振動)、可視光線以外の光などが挙げられる。

気圧については当会の一般講演会で解説したが、人類は深海生物ならぬ深空生物である。地球表面を覆っている空気の体積(重さ)が気圧である。その目に見えない重さ(圧)が酸素濃度を維持している。標高が高くなるにつれて気圧低下とともに酸素密度も激減する。エベレスト登頂に成功した登山家はすぐさま下山しないと命が危ない。

こうした気圧の変化を感知する生体デバイスは内耳だけでなく、準密閉構造をなして内圧制御の仕組みを持つ全ての器官であり、中でも特に関節内圧と皮下組織圧の働きは重要。

可聴域外の高周波に対しては、皮膚を通して脳が反応していることも一般講演会で詳述したとおり。

電流値(アンペア)は移動する電子の総量であり、電圧値(ボルト)は電子の移動速度である(分かりやすいイメージとしての表現)。人間が感電したとき生死を分けるのは一般に電流のほう。電圧だけが高くて電流が低い場合は衝撃を感じるだけで済む。時に気絶する可能性もあるが(これを利用したのが10万~100万Vのスタンガン)。

しかし、スタンガンとは反対に電圧が低くとも電流が大きい場合は非常に危険。ヒトに流れる電流が1~5mAならビリビリ感じる程度だが、10mAで我慢できない痛みとなり、20mAで呼吸困難、50mAでは命の危険にさらされ、100mAだと絶望的と言われている。

通常1mAくらいからヒトは通電を感じるわけだが、それ以下の小さな電流も
無意識下で処理されている可能性がある。“そんなものはない”と決めつけるべからず。磁気覚の証明が物語っているように、電流以外の様々な物理的エネルギーも同様…。

こうした次元における超個体差というものを本当に真剣に考えるべきときが来ている。



保険病名が認められた化学物質過敏症とは違い、電磁波過敏症は医学的に認められていない。そのせいか国産自動車メーカーは室内空間における電磁波対策を欧州車ほど講じていないと聞く。5Gに対してもベルギーやイタリアではその健康被害を認め規制する動きが出ている。欧州では電磁波の観点から子供に携帯を持たせない法規制が広がっている。

電磁波をはじめ、このような無意識下での感覚情報処理は認知科学の発展によって今後ますます知見が増えていくだろう。このとき我々が留意すべきメカニズムこそが「異種感覚統合」である。多感覚統合と呼ばれることもある。


感覚同士の結びつきについては先ほど紹介したとおりだが、ここで私が言いたいのは、神経回路の結びつきは果たして感覚系回路だけの問題か?という視点である。

デフォルトモードネットワーク(DMN)では前頭葉内側と後部帯状回が結びついている(同期して働いている)が、こうした広域にまたがる同期現象は当然ながら特定の感覚系回路だけを指すものではない。


認知科学において脳内の離れた領域が互いに協調して働く状態は機能的結合性(functional connectivity)と呼ばれる。


心理学で有名な「感覚転移」という現象には大きく分けて2種類がある。感覚が認知を変えてしまうケース感覚が知覚に影響を及ぼすケースである。前者の例としては、中身が同じ茶葉でも、薄い袋に入った軽い商品より木箱に入った重たい商品のほうが美味しく感じるといった場合で、後者の例としては、ラバーハンドイリュージョンや皮膚うさぎ錯覚などが挙げられる。

どちらのケースも機能的結合性の次元をよく表しており、先述した「痛みは認知に近い知覚である」と述懐した所以でもある


「音楽を聴いても全く感動しない」という人の脳では、聴覚皮質と中脳辺縁系の報酬系の伝達が少ない、すなわちこの両者の機能的結合性が弱いことが分かっている。先に触れた航空機パイロットにおこる空間識失調(悪天候や雲の中で視覚情報が途絶えた際に引き起こされる平衡感覚の消失。墜落等の原因となる)は、視覚と平衡感覚の機能的結合性の破断として捉えることができる。

これらとは反対に共感覚では感覚同士の機能的結合性が強まっているわけで、もしかするとソフトペインの中には無意識下で処理される感覚系回路と痛み回路との機能的結合性が生まれているケースがあり、かつそれが強まっている場合があるのではないか。


だとすれば、わずか0.1mAを入力した感覚回路と痛み回路が結合した場合、これが電磁波過敏症に見られる頭痛の正体と言えるのではないか。同様に気圧の変化、光刺激などによって痛みが出るメカニズムも説明できるのではないか。

音楽てんかん(特定の周波数の音に対しててんかん発作をおこす疾患)も同じ仕組みとして説明できるのではないか。


難治性疼痛に苦しむ患者さんたちの中に、「無意識下で処理される感覚回路と結びついた(同期した)痛み回路」を抱えている人たちがいるのではないか。これが『痛みの機能的結合性仮説』である


こうした機能的結合性を強めたり、あるいは弱めたりする役割を結果的に果たしているものがDMNに代表される安静時広域ネットワークではないかと、著者は考えている。

痛み回路と何らかの感覚回路を共振させてしまう(引き込み/エントレインメント)機能的結合性のメカニズムについては先述したような中継基地(接続ポイント)ーDMNーがあって、さらに…。ここから先は日本脳弾塑性学会のサイトのほうで。



ずっと前から、実は五感という響きには複雑な思いがある。これはアリストテレスに起源を発する言葉らしいが、人間の感覚がまるで五感しかないような先入観をもたらしている側面がある。五感以外の感覚、例えば第六感という言葉の響きに対して疑似科学の一種と見なすかのような偏見にも辟易とする(すぐに超能力だとか霊感だとかを連想したり、果てはタッチレスという響きにも宗教だとか中傷してくる輩がいる…)。

ま、なんにせよ五感はヒトの脳が入力する感覚情報の総体を捉えた概念としては使い勝手がいい言葉だ。その一方で、解剖学的にデバイス(感覚受容器)が発見されているものとデバイスが特定されていないものに分けられるという視点、あるいは意識に昇る感覚と無意識下で処理される感覚があるという視点をマスキングすることに…。


組織学的にデバイスの見つかっている感覚だけが教科書に記述され、それのみが“科学”だという人々の思い込みを解くために、今後は五感ではなく“多互感(たごかん)”あるいは“互感”という用語にとって替えることを提起したい。


毎度造語ばかりで恐縮だが、認知科学の発展は今後ますます五感という響きに対する違和感を強くさせていくだろう。ここまで読んだ読者ならお分かりいただけると思う。





 

特別講演[Ⅴ]

『“神経可塑性”から“脳弾塑性”へシフトすべき理由-無意識と脳レジリエンスの関係-


世界中が新型コロナ危機に直面するなか、私たちの中にあるレジリエンスが試されている。下はNHKのクロ現の放映シーンを切り抜きした画像(講演で使うはずだったkeynoteの一部をスクショ)。


93578538_883411388739142_594949706044407

94022220_2805141806266281_35594157839121

93614763_3180891178596585_51345140323419

この番組は数年前に放送されたもの。レジリエンスを知るための入門教材としてとても分かりやすい内容だったので当日会場内で供覧する予定だったが…。

先の大戦下、強制収容されて生き残ったユダヤ人たちのその後の人生の明暗について調べるなかで浮上した概念がレジリエンスである。アウシュビッツ収容所から生還した精神科医ヴィクトール・エミール・フランクルの名言をはじめに紹介する。

「人間だれしもアウシュビッツ(苦悩)を持っている。しかしあなたが人生に絶望しても、人生はあなたに絶望していない。あなたを待っている誰かや何かがある限り、あなたは生き延びることができるし、自己実現できる」

レジリエンスを象徴する言葉として、ずっと心に刻まれているフレーズである。東日本大震災を生き抜いた東北の人々をはじめ、数多の自然災害や戦争を乗り越えてきた祖父や祖母、曽祖父や曾祖母たちは皆レジリエンスを持っていた。

そのおかげで私たちは今ここに存在している。その子孫である私たちにも“この力”は絶対に受け継がれている。心が折れそうになったとき、自分の胸に手を当てて自らのレジリエンスと向き合おう。

鋼のように、ただ跳ね返すだけの強靭さ、シンプルに硬いだけの強さは、いざというとき真の助けにならない。強度だけを上げたところで、それを超える力は必ずどこかにあって、いつなんどき襲ってくるか分からない。強さだけを求めるのではなく、時としてゴムのようにしなやかに、柔軟に、伸び縮みしながら、いなしながら、軽くさばきながら、受け流しつつ、かわしていく力…。

そして「なんかよくわからんけど、きっとなんとかなる!大丈夫!」という根拠のない、でも揺るぎない、いい意味で発動する“思い込み”と信じ切る力。


こうした“思いの力”はポジティブシンキングの類とは一線を画す。そんな安っぽいものではない。

基本的にネガティビティバイアス(人はポジティブなことよりネガティブな出来事を記憶にとどめやすい)を根底に抱える人類は「リスク管理軽視と紙一重のポジティブシンキング」よりも「ポジティブインプット-嬉しいことや楽しい出来事に意識を向けること-」を重視すべき、というのが昨今の心理学の潮流。



こうしたポジティブインプットという方向性のその先に、私が提唱する「光の解釈実践法」がある。「世の中の全てに光と影があるわけだが、極力“影の解釈”ではなく、“光の解釈”を屁理屈でも構わないからゴリ押しで見つけていこう」とする世界観

例えば、ランチで入ったレストランの店員があまりの忙しさにテンパっていて、そのあおりをくらって不遜な態度を取られたら、「ああ、今日はこの店のものを食べてはいけないと、神様が教えてくれているんだな。もし食べたら、今日の自分の体調的におなかを壊してしまう危険があったんだな。なんてラッキーなんだ。店員さんの神対応に感謝」と考えて、急な連絡を装って(携帯を耳にして頷く素振りをして)、ごめんなさいと言って退出するといった次第である。

局面的には不愉快なことが起きても、それはその先に待ち構えていたであろうリスクを回避するために提示されたサインだと捉えて、究極的に光の解釈を実践する生き方である


例えば「コロナショックによる東京五輪の延期」に対する光の解釈実践は以下の通り。

『水面下でテロ組織による相当に用意周到なる強力な準備が進められていたが、新型コロナのおかげで回避された。仮にテロが決行されていたら想像を絶するほどに甚大な被害が…』

『1年延期というタイミングのずれはテロ組織中枢の方針転換を促すことになり、結果的に仕切り直しの五輪はターゲットから外れ、観客やアスリートの命が守られた…』

日本の経済を考えれば2021年はなんとしてでも開催にこぎつけてほしいと願っているが、万が一中止になったならば「テロ組織の方針が転換されず、むしろ準備がさらに強化されて恐ろしいほどに壮大な計画が練られていたが、中止によって幹部たちの思惑は大ハズレに…」と解釈する。

このように
未来に待ち受けていたかもしれない架空のストーリーを創出することで、今というこの瞬間に少しでも肯定的な感情を作りだそうとする、言わば未来仮想型ポジティブインプットである。



光の解釈実践法とレジリエンスのチキンオアザエッグ-それを実践するからレジリエンスが発動するのか、それともレジリエンスが高いから実践できるのか-はさておき、
“思いの力”ひいてはレジリエンスというものは筋トレならぬ“脳トレ”のような手段によって、すなわち“鍛える”“訓練する”ことで身につくものなのか?

最新の認知科学は“NO”だと言っている。

脳にも癒しと鍛錬の両プロセスが必須であり、最初に脳疲労をケアしたうえで、その次に“鍛える”段階に進むという流れが多面的な安全性を担保する。脳が疲れ切っている状態ではどんなチャレンジの類も失敗するリスクが少なからずある。

ノーマン・ドイジ氏の著作の中では脳の可塑性発現による奇跡的な症例がてんこ盛りに紹介されているが、その背景には効果のなかった事例も多数存在している(有効例のインパクトが強過ぎて読者の印象に残りづらいかもしれないが、丁寧に読み込んでいけば分かる)。

革新的な治療が世に出るとき光の部分が眩しすぎると、非有効例がマスキングされやすいわけだが、効果のほどが得られないケースについて思慮する際は脳疲労の次元あるいは前回の研修会で取り上げた“超個体差”を視野に入れるべきで、その先に控えている“無意識の問題”から目をそらしてはいけない。



脳疲労のケアを含めあらる疾病の改善に欠かせない要因のひとつに“無意識の働き”がある。ヒトが無意識に抱える安心感、自己肯定感、自己効力感といったものがレジリエンスの発動に大きな影響を及ぼすと、私は考えている。

無意識に関わる医学的知見に対してどのような姿勢で向き合うべきか、当然ながら医療者によって温度差があり、脳のレジリエンスに対しても同様である。

従来の神経可塑性という概念はアメリカ人的な発想やインフルエンサー(先に紹介したノーマン・ドイジ氏)の登場もあり、「脳を鍛える」「鍛錬する」という視点に偏り過ぎていて、レジリエンスに関わる文脈が欠如している。

昨今、海外論文を眺めていると、
malleability(可鍛性)という用語を目にする機会が増えてきた。これは物質科学において展性と呼ばれる概念で、物質に圧縮が加えられた際の変形能力を指している。特に自由電子のやり取りをベースに持つ高度な金属加工で使われる用語。鉄は熱いうちに打て!(鍛錬)に近いイメージ。やはりアメリカ人はビリーズブートキャンプに象徴されるように“鍛える”のが好きなのだろう。

日本人だって鍛えるのが好きでしょ(昨今の筋トレブームがその象徴)と言われれば、否定はしないが、国民性としてはちょっと違う。古武術の歴史を振り返れば明白である。古来から日本人はパワーを追求するよりも、しなやかさ-いかに効率よく身体を操るか-を求めてきた。柔よく剛を制すと言えば分かりやすいだろう



こうした精神性は実は建築の世界にも受け継がれている。地震大国である我が国は
制震、免震等の技術開発において世界トップを走っている。構造物をただ強固にするのではなく、揺れに対して「いなして、かわす」技法である。

この分野において、変形して元に戻らない性質(塑性)と変形から回復する力(弾性)を兼ね備えた「弾塑性ダンパー」は日本の制震技術の高さを証明している

鉄筋やコンクリートをどんなに強くしても、ひとたび大震災に見舞われてしまえば建物の損壊は免れない。しかし制震ダンパーや免震装置を組み入れることで激しい揺れから躯体を守ることができる。東京スカイツリーに採用された制震システムは五重塔の心柱を現代に再現したものだ。

奈良時代の宮大工の叡智が現代建築に大きな影響を及ぼしたという事実は驚愕に値する。ちなみに「五重塔は人間の腰椎を模したもの」という私の発見はいまだ建築学会を揺るがすに至っていない。私が生きているあいだに震動させる日が来るだろうか。そこに関しては免震装置を外してほしい…。



ちょっと脱線したが、過労死の英語が“karoushi”であることに象徴されるように(欧米では過労死する人はいないと言われている)、日本は疲労研究においても世界のトップランナーである。筋肉疲労の正体が実は脳疲労であることを世界に先がけて突き止めている。

乳酸説をいまだに信じている医療者はいないと思われるが(もしあなたが知らなかったら失礼。“疲労”“乳酸説”でググっていただければと)、海外の医療者が“脳疲労説”をどのように理解しているか甚だ疑問である

過労死と同様に脳疲労という概念もまた欧米人にとって分かりにくい定義かもしれないのだ…。アクセルとブレーキの踏み間違いは海外でも起きているのだが…。ノーマン・ドイジ氏による“可塑性の狂乱”あるいは“ノイズに満ちた脳”という表現手法のほうが彼らにはしっくりくるのかもしれない。

今後、neuro-plasticity(神経可塑性)という概念がどういった方向に向かうのかは分からない。数十年後は malleability(可鍛性)に取って代わっているかもしれない。


しかし脳疲労研究の最先端を走る日本は『elasto-plasticity(弾塑性)』を世界に発信していくに相応しい国だ


アクセルとブレーキの踏み間違いは加齢という次元のみで説明できるものではなく(実際40代や50代でも起きている)
、その根底には脳疲労が潜んでおり、こうした脳疲労のなかには自律神経中枢の疲れを伴うケースがあり、その場合数値(トータルパワー)の増減としてリアルタイムに描出できることなどを国際学会で訴えていく必要がある。

そして「脳弾塑性」こそが“脳疲労の改善”と“可塑性の発現”の両方を的確に表すことができる概念であることをアピールすべき。



CRPS(RSD)の臨床を思い描くと、こうしたロジックは理解しやすいだろう。CRPS(RSD)の患者に“脳を鍛える”という概念と手法をいきなり適用することのリスクは容易に想像がつくはず。

まずは疲れている脳を癒しつつ-脳局所における充血と虚血といった代謝不均衡すなわちメタボリックインバランスを是正させつつ-、患者と医療者の信頼関係を構築したうえでなければ、その次の段階(可塑性の発現)には進めない。


昨今CRPS(RSD)系の患者さんはたいていネット検索症候群に陥っており、まさしく脳疲労と隣り合わせ。こうした疲労から回復する力が脳レジリエンスである

一生治らないかのようにネット洗脳されている患者さんに精神的落ち着きをもたらすべく、個体差の著しい「安心スイッチの入りどころ」を模索しつつ、丁寧な傾聴カウンセリングと施術を同時進行させていく必要がある。

いきなり可塑性云々ではなく、まずレジリエンスによって心と肉体を回復させ、そのあとに神経可塑性(神経回路の再配線)を促すという手順を踏まなければならない



今後、北米や欧州が“可塑性”あるいは“可鍛性”という用語で行くとしても、我々日本人はあくまでも“弾塑性”で…

脳の代謝産物(老廃物)を洗い流す役割が判明しているグリンパティック系(グリア細胞が主役を務める脳洗浄システム)に象徴されるように、グリア細胞に関わる新知見は今後も出てくるだろう。

仮にグリア細胞の真の存在理由が解明されたなら、これまで考えられてきた主役と脇役の関係が逆転する可能性がある。その場合、ブレノスタシス(当会が唱える脳独自のホメオスタシス)の観点からも神経可塑性-神経細胞(ニューロン)に焦点を当てた概念-では、脳にアプローチする“全て”を説明し切れなくなる。

グリンパティック系はブレノスタシスの生命線であると同時に“脳疲労回復システム”でもある。まさしく“脳の中のレジリエンス”

基本的にレジリエンスは心理学の概念だが、これからは脳の中の回復システムを指す用語として使ってもいいと、私は考えている。


以上をまとめ
ると脳の弾性とはすなわち脳レジリエンスを指しており、塑性とは従来の神経可塑性を意味する。両者の融合が弾塑性である。



外傷や慢性痛、回復期リハ、自閉スペクトラム症(発達個性を含む)、パニック障害やうつ病、そして認知症…、これらのすべてに脳弾塑性を誘導するという概念が医療の中核を成すべきであり、そしてその方法論は非侵襲的なものがファーストチョイスであるべきだ。

血液脳関門をすり抜けた諸刃の剣(即効性という麻薬のごとき効果と長期に苦しむ副作用)とは一線を画す、より安全な手法「プランB」も絶対に必要というお話。





 


特別講演[Ⅵ]
『臨床において患者さんの自己効力感(self-efficacy)が発動するとき-遺伝子スイッチオンの瞬間を考察する-


ある患者さん(60代女性)とレジリエンスについて話していたとき、「あ、あのとき…、私にもレジリエンスがあったんだわ…」と。

『5年前、卵巣嚢腫の摘出ope で市立病院に入院したとき、手術前に担当医から「おそらく大丈夫だと思うが、開いてみたら癌だったということがある、その場合は手術時間が4時間以上に及ぶ、癌がなければ2時間以内で終わる」と言われていたんです』

そのため、本人は手術時間がどうなるのかずっと気になっていて、手術が終わって麻酔から覚めたとき家族から2時間以内だったことを聞いて安堵した。しかし、実は手術する前に自身の生還を確信した瞬間があったのだと。

ストレッチャーで運ばれて手術室に入る直前、担当の看護師から「じゃあ、またあとで」と言われた瞬間、「ああ、自分は助かるんだ」と強烈に思ったんです。でも、そのときはどうして自分がそんな気持ちになったのか分かりませんでした。退院したあと、ふと入院中のことをいろいろと思い出したとき、その理由が分かったんです。私の担当の看護師さん、実はすごく相性が悪い相手だったんです。めちゃくちゃ最悪だと感じていました』

その看護師は「横柄で冷たい人」と感じさせる人物だったらしいが、ふだんと何一つ変わらない“つっけんどん”な態度を取ったことで、いつもどおりの声掛けをしてきたことで、「その時の自分はかえって深い安心感を抱いたのだ」と、回想してみせた。

たしかに究極の自己効力感をもたらした瞬間だったのだろうと想像できる。

ある意味終始自然体を貫いたその看護師のぶれない姿勢が本人に光の未来を確信させたということか。このような自己効力感の発動は遺伝子のスイッチをオンにし、意識のない術中にあって、血圧の安定や出血の少なさ等々につながり、術創の回復を早める可能性がある


患者が手術に臨むとき、そこにどの程度の自己効力感が発動するか、これは無視できない要素。そしておそらく普段の我々の臨床においても、こうした要因が患者の予後に与える影響は計り知れないほど、実は大きい

そしてこのようなレジリエンスの多くは無意識下に起動スイッチがある。私はそのように考えている。





 

特別講演[Ⅶ]

『適応機制の内の一つ「攻撃機制ソフトペイン」の典型例について−難治性疼痛の中でも際立って治療家泣かせの症例(こういうケースに遭遇したら頑張らないで内心ギブアップしましょうというお話)−


41歳女性の四十肩症例(整形・整体・接骨・心療内科・神経内科・ペインクリニック等々に通ってきたが不変)。

父はパーキンソン病で既に他界。母は若いころから虚弱体質で、数年おきに血を吐いたりしていたが原因不明と言われ続け、精神科で転換ヒステリーと言われていた(亡くなった夫に対する不満が凄まじく「自分が病気になって、あてつけてやるんだ!」みたいなことを平気で口にする母親だったと)。

今も父は母に殺されたようなものだと思っていて、どうしても母を許せないと。ここ数カ月のあいだでも母とのやり取りで怒りを覚えることが多い。

本人の夫婦関係について…、自分が肩の痛みに悩まされ始めたときから、なぜか夫は自分の趣味に没頭するようになっていて、自分の話を聞いてくれない。そんな夫にイライラするようになった。夫に伝えたいことがいっぱいあるけれど、相手にしてもらえないという怒り、不満が非常に強い。

こういったケースに対しては「身体表現性障害」と診断されることが多い。この概念は「身体化障害、転換性障害、疼痛性障害、心気症、身体醜形障害などを総称した症候群」である。


確かに本症例における本人とその母親はそろって身体表現性障害の可能性が高い。おそらく母親は半ば確信犯的に血を吐くという身体化障害だったものと思われ、そして本人は無意識に痛みを出すという疼痛性障害に該当する。

しかし最新の心理学において、3つの適応機制<防衛機制・逃避機制・攻撃機制>という視点で捉えると、本人も母親も攻撃機制の典型だと言える。

攻撃機制とは自身の欲求不満を解消する手段として、物や人に八つ当たりする、あるいは自傷行為に及ぶといった行動パターンを持つ。本症例は夫に対する強い不満を“無意識の自傷行為”という形を経由してソフトペインを出し続けている、というのが私の見方である。

当方のカウンセリングによって、「母親への強い怒り感情が影響している」と、そこまでは本人も自覚するに至ったが、その先に秘められている夫への言わば「無意識アピール」については、それについて伝えるべきか否かを逡巡して診察を終えたその翌日「そちらの治療を続けても治りそうにないので通院を中止したい」という、攻撃的なニュアンスのメールが届いた。

通院3日で終わり、4回目はなかった。どうせ終わってしまうのなら、言うべきだったのかなと一瞬思ってしまったが…。

ただ、それを伝えた結果、本人の受け止め方次第では夫婦間の深刻な亀裂に…という危険があった。患者さんの無意識にあるものが見通せたからと言って、それを伝えていいということにはならない。パンドラの箱を開ける権利などないのだ。開けていいという道理もない。

だから言うに言えなかったという事情がある。結論から言えば、やはり言わなくて正解だったと思う。たとえ「あんなところに行ってお金の無駄だった」と思われたとしても…。






 


特別講演[Ⅷ]
『なぜその患者さんに引導を渡さなければならなかったのか?-目の前の患者さんを助けるために自分(施術者)が引く決断を迫られた2症例について


総合臨床家にとって非常に考えさせられる症例に遭遇した。人生にとって必要不可欠の道しるべ“赤信号”の役割を自らが担う(担わされる)ことになった経緯について、多角的に検証したい。

我々のごとき感情労働を生業にしている者が抱える宿命的とも言える自分自身の脳疲労リスク…。患者さんを救うために全身全霊をもって臨んだ結果が、発雷のごとき突然の衝撃をもって関係性が“断たれる”刹那、たとえ己が招いた結果であったにせよ、予期していたにせよ、自身の心はさすがにノーダメージというわけにはいかない。

自分の決断は間違っていなかった、これで良かったんだという理屈とは裏腹に、心の奥底には小さな“潰瘍”ができる。人間という謎と不条理に満ちた生き物を相手にする限り、絶対に避けて通れない現実とどう向き合うべきか、自らの“心潰瘍”のケアの重要性についても伝えたい。

最終的に辿り着く患者さんとの距離感はもちろん医療者によって異なるわけだが、やむなく深入りせざるを得なかった場合においてさえ、私のように“異常接近する”臨床家はそう多くはいない。しかし距離感の如何を問わず、いろいろな意味で本当に考えさせられる症例なので、是非みなさんにも一緒に考えてもらいたい。

これについては日本脳弾塑性学会あるいはBReIN総研のほうで動画あるいは記事で報告する。





 


特別講演[Ⅸ]
自覚なきHSPに薬物依存が合併した症例を考察する-患者が通い続けるならば最後まで絶対に諦めないぞと決意した件-


Sens  

上記の右下タイプ(非自覚系HSP)の症例。60代男性、上場企業の重役。これまで病気らしい病気をしたことがない。主訴は胸部不快感、腹部膨満感、歩行中の息苦しさ、ふらつき。

ドクターショッピングを半年以上続ける中、精神科において抑うつと言われ向精神薬を投与されるも、自身のメンタルの問題を受け入れることができず、「肉体次元の病気がどこかに潜んでいるはず」という思いを拭い去れない。「まさか自分に限って精神的な問題でこんなリアルな症状が出るはずがない」と、自身の繊細さを受容することができない。

血圧に関する問診に「全然問題ない」と即答する患者の言い回しに微かな違和感を覚えたが、その場ではスルー。ところが、
その日の会計時にようやく「あっ、先生ね、さっき言い忘れたけど、問題ないんだけど一応ね、血圧の薬は飲んでる…」と。

1カ月前、循環器内科での診察時に170だったので降圧剤を出された。もともと自宅では問題なくて「なぜか病院で測ると血圧が高い」ことが多いと。“白衣高血圧”こそが本人のメンタリティを物語っているわけで、それを指摘してみたが「いやいや関係ないでしょ。俺は心臓に毛が生えているタイプだし…」と

降圧剤の副作用として代表的なものが“ふらつき”であり、本人の訴えと見事に重なることについて説明したが、非受容の姿勢。そのうえで「とにかく以前のように元気にしてくれる、いい薬はないですかねえ」と。つまり薬によって助かるプロセスがファーストチョイスであり、方法はなんでもいいからとにかく助かりたい、ではなかった。

自分を救えるのは薬だと信じている。なので、本人いわく「三上先生のように丁寧にいろいろ説明してくれたうえで、ばっちり効いてくれる薬を処方してくれるドクターがいるといいんだけどねえ」と。

人はゴールだけを求めているように装いつつも、実際はプロセスとゴールの両方を求めていることが多い。なかにはプロセスのほうがプライオリティが上というケースも…。自らが納得いく形で、自分が思い描くストーリーで回復したいという無意識に近い願望がある。

気に入らない方法で回復したとしても、その現実を無視したくなる、なかったことにしてしまう、そして自分が腑に落ち切ったストーリーで回復したとき、はじめて回復という事実と本人の満足感が同期する。現実(結果)に満足感が同期しない人間はドクターショッピングを続けるしかない

この患者さんのおくすり手帳をチェックしたところ、なんとベンゾ系を2種類、副作用の問題を複数の週刊誌で指摘されている“いわくつきの降圧剤”など7種類に及ぶ投薬を受けていた。そのなかでも特に問題のある3つを下に示す。

  ①アムロジピン(カルシウム拮抗薬)降圧剤 副作用(歯肉肥厚・むくみ・ほてり・めまい・ふらつき)
  ②リボトリール(ベンゾ系) 抗不安薬・長時間型
  ③ロラゼパム(ワイパックス・ベンゾ系) 抗不安薬・短時間型

この症例は非自覚系HSPなので、すなわち差次感受性があるため当方の施術に反応する(しかも驚くことなかれタッチレス適応症例)。ほとんど触らないタッチケアに何かしらの変化(施術による回復)を感じているのである。にも拘らず自身の感受性については理解不能…
。本当にヒトという生き物は面白い。個体差への興味は尽きない。

とは言え、診察時の何気ない会話のなかで、こちらに対する信頼感のようなものを匂わす瞬間がある。当方との人間的な親和性(相性の良さ)を感じてもらえているあいだは通院を続けてほしいと願っている。





 


特別講演[Ⅹ]
『エックスセンス(X-sense)という概念を提起する意義について-施術中に心不全発作を起した患者さんの訴え(背部の激痛)がソフトペインであったと考える理由-』


過日、施術中の患者さんが突然息苦しさと背中の激痛を訴えて身もだえし始めた。ベッドに寝ている姿勢があまりに辛そうだったのでとりあえず椅子に移動してもらったところ若干改善はしたものの、激しい症状が続いていたため救急車を要請しようとしたが、本人が固辞。

東京の銀座から当方(埼玉県越谷市)に通院している本人にとって、こちらの病院に入院してしまうとその後の展開が困ると。とは言え、1時間かけて電車で帰宅するなんて無理。

「座っている姿勢のほうが落ち着く感じがする」と言っているので、ならば「私が車で自宅まで送り届けます(それ以外に方法がない)。その上で症状が収まらないようなら自宅から救急車を呼んでください」と伝え、数十年ぶりに都内を走る羽目に。マジ緊張した。後部座席には状態がいつ悪化するか分からない急変患者。運転席には首都高恐怖症を抱える50代半ばのオッサンが冷汗ダラダラ…。

この顛末は我々臨床家にとって非常に重要な話にな
るので、次回のBReIN総研第一回セミナーで詳しく語りたい。とりあえずこの一件以来、私の診察デスクには血圧計が常置されている

96086534_2673786346211382_41960539586549

 専門家によれば「パンデミックは新型コロナだけじゃない。その裏で、実は心不全パンデミックが起きている」と実際のデータを示して警鐘を鳴らしているが、まさか自分がそれを経験するとは夢にも思っていなかった。

教科書でしか見たことのなかった“起座呼吸”…、本当に危なかった。ここでも光の解釈である、本当に自分は守られている、助かったという話でもある。






特別講演[Ⅺ]
『プランBにとって最大の教科書は患者さんであるというお話』


先に紹介した「痛みの機能的結合仮説」において、感覚回路同士の結びつき、感覚回路と痛み回路の結びつきについて概説したが、結合する回路は果たしてこの2つだけだろうか?無意識の情動回路や無意識の思考回路(マインドセット)と痛み回路が結びつく可能性はないのだろうか?私は「ある」と断言する。



その分かりやすい例を下に挙げる。


Xxxxxx11
Xxxx22

上記の質問に対して、自称医師と名乗る人物からの投稿が以下のとおり。


Toukou1234


私は微表情解析(FACS)や自律神経測定、そして最近では電子瞳孔計など、ヒトの無意識を反映する検査手段の重要性を説いているが、この質問者に無意識系の検査を施していたならば、しかるべき“兆候”が現れていた可能性が…。

自律神経測定のように数値化される手段がなかったとしても、ある程度の推測は可能で、表情筋であれば、眉間に皴が寄った瞬間がなかったかどうか(人は嫌なことに接すると皴眉筋が収縮する)、座っているときの姿勢がクローズドポジションになっていたかどうか、そのほか目の動きや瞬きの回数等々、ヒトの無意識が現れるサインは色々とある。

ただ、今回の質問内容(筆の運び)だけでも心理学的な解析は十分に可能だ。

この質問者はそもそも「整形や整体に行っても治らずに悩んでいたところ」と語り始めているが、ならば、同じ「自分を治してくれない相手」でも、なぜ整形や整体への不満や質問は一切表出しないのか(この人物の他の投稿を調べてみたがその形跡はまったく見られない)。

なぜ治らない不満の矛先がBFIにだけ向けられたのかという謎がある。そして「笑ってしまうほど何も効果を感じない」というセリフ…、施術者に対する極めて攻撃的な発言も気になる。

初診時のファーストコンタクトにおいて、チキンオアザエッグではあるが、どちらかが先に相手にネガティブなオーラを出した可能性。印象形成において最悪とも言える初頭効果があった? 

いずれにせよ、わずか2回の受診結果に対する不満の表出としては、明らかに度を越している。「全否定するつもりはない」という一文を挿入した行為は語るに落ちており、実は本人の深層心理に“全否定”がある証左(その理由については長くなるので省く)。


当会のプログラムをここまで読み進めていただいている読者(あなた)に対して、おそらくこれ以上の分析は言わずもがなであろう。この人物は知恵袋にこの質問を含めて2回だけ投稿しており、もう一つの内容は新日本プロレスを称えて全日本プロレスをディスる内容だった。

つまり自身の信念、価値観と違うものに対して強い攻撃性を示すタイプであり、それを他者と共有することで自尊感情を満たそうとする傾向を持つというのが当方の視点。先述した適応機制の内の攻撃機制の一種と考えられる。

この質問者が何者でどのような意図でわざわざBFIを受けに行ったのか、別のある可能性も感じているが、それは…、まあここでは止めておく。


医師を名乗って回答した人物もまた同じ攻撃機制の傾向を感じさせる。相当な回答マニアらしいが、自身の権利欲あるいは名誉欲を満たす場として知恵袋を利用している可能性がある。

この医師と当方のあいだで医学的な議論は可能か?残念ながらそのハードルは相当に高い。おそらく共通言語がない。高橋是清の最期の言葉-「話せば分かる」-はその結末同様、その考え方も残念だったと言える。



知恵袋のような匿名投稿ツールは、その質問内容によっては人々が互いの思いや価値観を共有する場として利用されている側面がある。「この指とまれ」である。ヒトの無意識について考える癖がつくと、世の中の深層や真相が見えやすくなる。

ただし自身のマインドセットについては常日頃から内省しておく必要があろう。どのような場合であっても謙虚な姿勢を貫くことを忘れてはいけない。この質問者と回答者に対する当方の見解も絶対に正しいなどとは思っていない。あくまでも主観に基づく「ひとつの可能性に過ぎない」ことを強調しておく。



自己内省というメタ認知の次元を踏まえつつ、しかしあえて言わせていただく。

日々の臨床において、この質問者とほとんど変わらない精神状態で受診してくる患者さんは実際問題おられる。別の何かの療法で治る未来を感じているが、意識にノイズをもたらす邪魔な存在が見えたとき、それを全否定しておかないと、自分が信じたい対象に突き進めない…。

最初に“そこ”を潰しておかないと“あちら側“へ行けないという心理である。BFIで治ることなど最初から想定していない…、むしろBFIでも治らなかった自分を無意識の中に思い描いて受診してくる患者さんたち。当然ながらレジリエンスが働く余地など微塵もない。

そんな人々に無防備な状態で対峙すれば、傷つくのは施術者自身である

痛みの機能的結合性仮説で説明した通り、無意識下の何かしらの感覚回路とリンクしていた患者さんも、そうした症例の中に含まれていた可能性は否定しない。もちろん先の質問者においても。

しかし、たとえそれがあったにせよ、そうした患者さんたちの心理にはそれとは別に「前述のごとき無意識の適応機制があった」というのが私の解釈(慧眼)である


自身のネガティビティバイアスに突き刺さった症例の数々。でも、そのおかげで痛みに対する理解を深めることができた。ここにも光の解釈である。彼や彼女たちのおかげでソフトペインの玄妙さを知ることができた。まさしく感謝である


もちろん経営面だけを考えれば、今回のような質問者がそもそも受診してこないような、あるいは初診時の時点で危険を嗅ぎ分けて「うちでは対応できません」といったようなリスク管理をしたほうが安全だ。

経営セミナーの指示にしたがって、少しでも危ない、あるいはいわゆる「治らないタイプの患者さん」は即ご退場いただく流れを徹底すれば、経営上のリスクは軽減できる。そんなことは分かり切っているが、それではプランBの未来がない。学びの機会を、自らを磨き上げる機会を放棄するに等しい行為だ。


これまで何度も申し上げてきたとおり、我々臨床家にとって最大の教科書は患者さんである。これだけは肝に銘じてほしい。患者さんこそが最高で最良の師であることを



我々の介入が何かしらの結果をもたらしたとき、常に脳へのアクセス、無意識へのアクセスという視点があれば、冷静かつ合理的な解釈が可能である。相手がたとえ動物だったとしても。

てんかん発作を繰り返す犬に対する施術効果…。下の画像は私が施術したワンちゃんの飼い主の記事
(facebookへの投稿)。

9637583

このワンちゃんのてんかん発作は施術以来一度も起きておらず、飼い主が言う通りほぼ完治の状態である。BFIが犬のてんかんを治したと言えば、聞こえはいいが…。そのメカニズムに対する私の解釈は以下のとおり。

犬がてんかん発作を繰り返すようになった時期と、家族内での様々な問題が生じていた時期がちょうど重なっていた…。この事実を受けて、飼い主のメンタルの乱れが犬に影響を与えていた可能性…。

そんな折「ワンちゃんを何とか助けたい」という飼い主の想いと行動の変容(ペットを連れ添っての通院)が自身のメンタルを安定化させ、これにより犬の情緒が安定した結果、てんかん発作の消失につながったのではないか。

すなわち飼い主の情動系がペットの無意識に強い影響を与えた結果ではないか(動物にも意識があるという研究者が多数派であり、意識があるならば無意識もあると考えられる)。

飼い慣らされた馬が人間の表情を読むことは有名(→実験報告)だが、犬も人間の感情を感知する力に優れている。飼い主の感情の変化が犬の脳弾塑性を促したというのが私の解釈である


家族で通院してもらえる症例というのは、我々にとって知見の宝庫と言える。夫婦関係、親子関係、祖父母と孫の関係などがメンタルやフィジカルに及ぼす様々な影響…、本当にいろいろなことを教えてもらえる。飼い主とペットの関係性も同様である。





 

 

特別講演[Ⅰ]

『私の毎日のルーティン-解剖ビデオを観る理由-


グンター・フォン・ハーゲンス博士によるプラスティネーション(人体の輪切り標本)を知ったのは、今から25年前、上野で開かれた「人体の不思議展」に足を運んだときである。

当時私が勤めていた病院のスタッフ(女性看護師)と二人で会場に入った際、目立つ場所に展示してあったクジラの巨大ペニスを凝視した彼女がひとこと「…でかい」と呟いたのだが、なぜかそこだけ記憶に残っていて、肝心の展示物のことはあまり覚えていない。

デート場所に選んだこと自体がナンセンスだと言えばそれまでだが、もっと真剣に観ておくべきだったと後悔し、その数十年後ハーゲンス博士による解剖ビデオ(ホルマリン固定されていない新鮮な献体を公開スタジオで解剖していく映像)を入手して以来、これを眺める時間を日課にしてきた。

閲覧注意。ショッキングな映像ですので、耐性のない方は画像をクリックしないようご注意ください。

Nouuuu

 Nou123


左上の脳は亡くなって間もない新鮮な献体の頭蓋骨を外して脳を取り出した瞬間であり、その隣は別の献体のもので、こちらはホルマリン固定した脳をスライスした直後の画像である(ビデオ内ではお肉屋さんに置いてある機械で実際に脳をスライスしている)。

かつて私の脳裏に突如“皮膚トーヌス“(重力に抗うべく皮膚自体が持つ緊張)という概念が浮かんだのは、右上の解剖シーン(吊り下げられて直立している献体の皮膚を剥いでいる場面)を見ているときだった。そのようなインスピレーションが降りてきた理由は実際のビデオを見れば分かる。勘のいい人は上の画像だけで想像がつくはず。

さらにその右隣のシーン(脊柱を切り開いて脊髄および坐骨神経全部を引っ張り出している)のハーゲンス博士の力の入れ具合や手さばきから、神経組織の物理的強度(とくに引張応力)をリアルに感じることができた。ガチで神経は強いことが分かる!



私は祖父の代から続く“ほねつぎ三代目”としてこの世に生を受けた。柔整の学校時代は父の接骨院で、卒業後は整形で骨折の整復固定に関わる新しい手法を次々に開発した(上肢二重分離型ギプス、フィンガートラクションによるギプス巻き等々)。

Ddddd2222(左は学生時代に自作した厚紙固定  右は整形時代に創作したプライトン固定およびFT整復&固定)


ちなみに私の父は柔整でありながら救急外科病院の手術スタッフとして採用され、10年以上のキャリアを手術室の中で過ごした。

生前の父の口癖は「開胸して直接心マするときは心臓を握るだけじゃダメなんだよ、握ったあと放すときの力加減が大事なんだ」であった。こんな柔整は他にいない。

生前の父は食事中ほろ酔い気分になってくると、自身の執刀体験(さまざまな骨折の手術や内臓手術のリアルな話)を語ることが多かった。「食事中に止めてよ」と嫌がる母には気の毒な展開だったが、息子にとっては解剖
学的に深イイ時間だった。



認知科学という言わば「情報処理システムのアプリ開発」に傾注している今の自分と、かつて骨折の整復や固定に執念の炎を燃やしていた若かりし頃の自分。デジタルとアナログの違いというメタファーが適切かどうか分からないが、いずれにせよ偏ってはいけないという本能が働いている。

“脳”と“時間”に関わる考察を深めていくと、どうしてもシュミレーション仮説に行きついてしまうのだが、私が時覚(ときかく)と名づけている“時間知覚”に関わる研究を眺めていると、やはり「絶対時間は存在せず、脳が時間を作っている」としか思えない。「それでも月は存在している」と断言したアインシュタインに逆らうなんて…、どうかしているけれど。

認知科学にどっぷりと浸かっていると、そんな思考に支配されていく自分が怖くなるが、解剖ビデオは再びクオリアの世界に私を連れ戻してくれるのである。こうした習慣は思考バランスの偏りを防ぐために必要不可欠…。そんなお話でした。



“ちなみに”パート2…、柔整の本来の姿(骨折保存療法のプロ)から遠ざかることになった遠因のひとつ…、今から20年前の整形勤務時代。受傷直後のX線に描出されなかった大腿骨頸部骨折の患者さんとの遭遇

当時物療室の責任者として毎日その患者と接していたが、初診時のX線結果(正面.側面.斜位.軸位の4方向で骨折線を認めなかった)を盲信して理学所見の変化を軽視し、不安を口にする患者さんに「大丈夫ですよ」と軽々しい対応を続けた

ところが3週間が経過したころ下肢長差に気づいた私は「これはおかしい!」とようやく事の重大さに気づき、院長に「経観の写真見たいんでレントゲン撮ってください」と直言し骨折が判明(荷重歩行を続けたことで徐々に顕在化したと解釈できる)。最小侵襲の治療で済むはずだった患者の貴重な時間を奪ってしまった。

受傷初期にX線に映らない大腿骨頸部骨折はMRIに描出され得るという報告を当時の私は知らなかった。

医療センターに転医したその患者さんを見舞った際、「おかげで手術をすることになった。これからの私は“障害者”扱いになるそうだ。お前のことは絶対に許さない。土下座して謝れ」と言われ、私は泣きながら病室の床に額を押しつけた。

それまで医療から離れたいと思ったことが何度もあった。実際一度目は完全にリタイヤして軽井沢に引きこもって小説家になる夢を追いかけた。いくつかの文学賞に応募したものの全て落選という結果に心が折れそうになったが、30分近く土下座を強いられていたあのときは完全に心が折れた

その後しばらく立ち直れなかったが、紆余曲折を経て私のレジリエンスは幸いにも発動してくれた

発達個性である妻の超天然系の天真爛漫さが救いになった。ヒロミが伊代ちゃんを愛し続ける理由が私には分かる。



とは言え、あの体験はいろいろな意味でその後の人生に影響を与え続けている…。患者さんに対して「大丈夫です…」というセリフは二度と吐かないと誓ったが、あるとき患者さんへの思いが高じて利他のパワーが勝ったとき、いとも簡単にその封印は解かれてしまった。実際「大丈夫です」によって救われる患者さんのほうがはるかに多い…。

土下座するリスクよりも患者の力になれる可能性を優先することは、冷たい床の感触が額に蘇るフラッシュバック
と常に隣り合わせだ。けれども保身のために全力を尽くさない自分がいるとしたら…、そんな己のほうがよほど怖い。

なので今日も身を削る思いで「見てください!
自律神経のトータルパワーこんなに上がりましたよ!これだけの数値が出ていれば大丈夫です!」と、必死の笑顔(協調性の乱れた表情筋)を出力している。

そんな日々の営為が報われたときは、脳がへドニアよりもユーダイモニア優位(※)となり、己の選択の正しさを実感する


※へドニアとユーダイモニア…
最新の心理学では人間の幸せには2種類あると定義されている。
へドニアとは「快楽の幸せ」。五感を通して味わえる喜び体験。美食、温泉、映画や音楽、ランチや飲み会など。当会の視点における長所を挙げると「脳疲労の改善」であり、短所は「依存症リスク」。

私は子供のころから偏食傾向が強く、今なお自身のスイーツ依存と闘っている。砂糖、乳製品、小麦を一定期間摂取しないときに感じる脳の爽快感を何度も体験しているにも拘らず…。誘惑に勝てない自分がいる…。

ユーダイモニアとは「自分の強みを活かしつつ何かに打ち込める幸せ」。日本語に訳すと「生きがい」に近い概念。自身の人間的成長ならびに他者や社会への貢献に対して感じる幸福。当会の視点における長所は「自己肯定感UP」であり、短所は「脳疲労マスキングのリスク」。

私は生来「自己肯定感が低いタイプ」なので、ユーダイモニアに傾くと嬉しく感じる。



柔整は折れた骨を治すのが本来の仕事だが、今の自分は「折れた心を治す」ことを生きがいにしている。自身の体験(どん底から這い上がれた道のり)を患者さんにも、そして同業の仲間たちにも知っていただき、そしていっしょに乗り越えていきたいのである。

痛みの謎を解くという大義名分より、単に知的好奇心が勝っていただけだったかもしれない…、かつての私はひとさまの心に不用意に立ち入り過ぎた結果、多くの患者さんを傷つけてきたと同時に、自身も深く傷ついてきた。肉を切らせて骨を断つような臨床をずっと続けてきた。

8年前、新築デザイナーズマンションの1Fテナントを借りた際、一千万超を投資した治療院の経営に失敗した。待合室を健康関連の本で埋め尽くしたライブラリーカフェにして、施術と情報発信と癒し空間の融合を試みたが見事にこけた。

借金返済に追い詰められ自死による完済を何度も考えたが、その都度目に見えない何かに助けられてきた。

Oomiyaaa

そうして「自分は何かに守られている」というある種の自己効力感と、そして泉のごとく沸き続ける感謝の念。これこそが私にとってのレジリエンスの源泉…

自身が奇跡的に守られたと思えるエピソードは語り出したら切りがない。失敗の数だけレジリエンスも積み上げてきた。やらかした数の多さ(少ない方がいいに越したことはないのだが)は相当なものだという自負がある。

そうした歩みを披瀝することによって、臨床家たちの助けになるような情報を届けたい。反面教師にしていただいて結構…、良くも悪くも私という生(ナマ)の教材を有効活用してほしいのである。






実技演習
◆BReINテクニックのアップデート


 BReINの総体系については研究会サイトリがニューアルされて後、正式に発表するが、とりあえず初級セミナーで披瀝したように、今のところ10バージョンの技法がラインナップされている。

治療の総体(脳弾塑性誘導非侵襲選択的統合法)を表現する場合は“BReIN”と表記するが、個別のテクニック(脳弾塑性誘導法)については“BRein”と表記(INが小文字になります)して使い分ける。今回はそのうちのBRein2、BRein5、BRein10のアップデートを行う。


BRein2(表在感覚系Ⅰ)のアップデート
足底部からの皮膚骨振動伝導系テクに修正と改良を加えました。HSPタッチレス系の症例においては、これまでの臨床研究により耳介裏の側頭骨および足底部への介入は、理由は不明だが通常のタッチ刺激でも許容されやすいことが分かっている。今回はHSPハイパー系の患者さんに「下肢全体が温かくなってきてすごく心地いい」と言わしめた新技術を演習。


BRein5(触視覚統合ミラーセラピー)のアップデート



上の動画内で紹介した技術。術者の右手指と左手指の動きを微妙に変えて繊細な振動を加える技法。最初はむつかしく感じるかもしれないが、ちょっとしたコツを覚えれば再現性の難度は高くない。

ところで、この症例には衝撃的な末路が…。これについては当日詳しく話したい。例によって私の主たるモチベーションは「この人を認知症にさせない!本人の望む歩行の改善ももちろん大事だが、それ以上に悪化しつつある認知機能をいかに回復させるか」であった。それに対する予想だにできなかった最後が待ち受けていた…。人生とは何か、改めて考えさせられる話…。


BRein10(減断薬アプローチ)のアップデート-当院の取り組み-

Img_e16cccc  
上の画像は私の診察デスクのある日の様子(一部画像加工)。いつでも手に取って患者さんに提示できるよう、常にこうした書籍や雑誌が山積みされている。下は当院の待合室で終日流し続けているビデオ映像(発達個性から脳疲労やマインドフルネス、そしてポリファーマシーに至るまで脳に関わる特集番組の数々を編集したもの)。中央は多剤服用の深刻な副作用を紹介するNHKのワンシーン。


I_e1621


前回の研修会で申し上げてきたようにドラッグラベリングに対するピールオフは我々コメディカルにとって鬼門の領域。とは言え、これを放置していたのでは日本の高齢化社会は本当に危うい。何より目の前の患者さんの惨状に目をつむるのは、人として辛すぎる(私にはできない)。


とは言え、危ない橋は渡りたくない…。そこで当方の介入法は直接的に進言するのではなく、「読んでいただく」というやり方。日本の法律ではピールオフできるのは医師以外にいないわけで(薬剤師の権限をもっと強くすべきと思うが)、であれば我々にできるのはただただ情報を提供するのみ。あとは患者さんや家族の心に響くのを祈るだけ…。


そして「薬剤に頼らなくとも脳は変われるんだ
」ということを地道に発信し続けていくしかない。ただし、その変わり得る力にも途轍もないほどに大きな個体差があることを、常に胸にとどめておく必要がある。


私は初診時ルーティンにおくすり手帳を拝見させていただいている。もちろん「もし宜しければお見せ頂くことは可能ですか?」
というスタンスだが…。


今という時代どのような薬剤に目を光らせるべきか、どのような副作用が起こり得るのか、最低限知っておくべきドラッグリスクについて講義したい。



 



※BReINテクニックの全10バージョンについて…
当日会場にて実際の施術シーン(動画)をセカンドスクリーンにて放映し続けます(講義はメインスクリーンで進行)。脳への同時2画面入力は潜在意識を活性化させると言われています。是非チャレンジしてみてください。


※参加者のスマホ使用(撮影)について…
研修会当日の会場内での静止画および動画撮影は個人で使用する場合に限りOKです。自身のセミナー等で使いたいという方はご相談ください(趣旨によっては意向に沿えない場合がある旨ご承知おきください)。


※実技演習について…
当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても安心してご参加いただけます。初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら



《なお、当日プログラムの内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご容赦ください》


.


◆参加費。。
      《 10,000 (非会員20,000)
          
     ※
当日会場にて申し受けます。
 
      ※ 入会金は《10,000》です。

      ※入会して初参加の場合、合計《 20,000 》
となります。



     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します





2020年の開催日程


2月11日(祝)  13:30~17:30
◆4月19日(日)  13:30~17:30
◆6月28日(日)  13:30~17:30
◆8月30日(日) 13:30~17:30
◆10月25日(日) 13:30~17:30
◆12月20日(日) 13:30~17:30






より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫

 

 

 

 

 

2020/01/26

2月11日(祝)BFI技術研修会のご案内

《トップページ》
Bfi1190


◆日時
2020年2月11日(祝) 
 • 13:30〜17:30:研修会 
 • 18:00〜:懇親会(参加自由。初参加の方も是非ご参加ください。オフレコ的深イイ話満載です…)




◆会場
⇒大宮ソニックシティ 5F 会議室 501

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)

 

当日プログラム


特別講演[Ⅱ]

『脳のスイッチを切り替えてハードペインを完全ブロック!驚愕の実例が証明する“DMN境界意識仮説”と“超個体差”について


延び延びになっている当会リニューアル。本年夏までには完了させたく鋭意準備を進めております。もうしばらくお待ちください。さて今回は難治性疼痛の謎解きに関して過去最大級の思考アップデートになります。これにより“白衣ラベリング”や“ピールオフ効果”についても見解の確度が高くなりました。


ただ、これらを理解するためにはどうしてもDMN境界意識仮説について再確認しておく必要があります。この仮説についてはこちらのページ(脳疲労とは何か?)で解説してあるとおりですが、下に紹介する実例(テレビで紹介されたロンドン在住の男性)が仮説の確かさを強烈に後押ししています。
 


Hhggvccdfg12345678


境界意識に内包される多種多様なゲートの数々。その中のひとつ(ハードペインゲート)を意志の力で完全に閉じることに成功した驚異的な能力-人類に秘められし力の正体-について、実際の放映シーン(15分)をビデオ供覧しつつ解説いたします。


番組内では脳機能イメージング等による科学的な検証が成され、最後は研究者による「下行性疼痛抑制系の次元でも説明し切れない…」というコメントで終幕。当方が唱える境界意識という概念が紹介されることは…、さすがにありませんでした(当然ですが)。



E1cd22222

無意識においては膨大な情報(記憶を含む)が処理され続けており、例えばアイデアがひらめく瞬間というものは「境界意識の当該ゲートが開いて無意識からの情報が意識に昇ったときである」という解釈。

境界意識内に無数に存在するゲート開閉という視点に基づき、自閉症・発達個性(発達障がい)・うつ病・パニック障害・統合失調症・認知症など、痛み以外のあらゆる問題について、さらにサヴァン症候群の驚異的な記憶力(異次元のアウトプット力)についても、この仮説を展開することで合理的な説明が可能。

自閉症の作家東田直樹さんは通常は機能し得ない境界意識ゲートが開くことで、自閉症の人々の心の淵を言語化して見せたのである。→東田さんのサイト

ここで言う“ゲート”とはシナプスの次元を論じるゲートコントロール説のそれとはまったく異なる概念。あくまでも脳情報処理の次元における比喩的な表現。

より具体的にはDMNに象徴される広域同期性(脳内の離れた領域が互いに同期して活動する現象)には脳全体のエネルギーバランスを調律したり、個別の神経回路同士を紐づけたり解除したりといった役割が含まれているのではないか、このシステムによって意識に昇らせる情報とそうでない情報を振り分けているのではないか、という当会独自の概念。

いまだ解明し得ない大いなる謎-“同期性”-について、今のところ最も可能性を感じさせる仮説はハメロフらが唱える量子脳理論。量子力学における“量子もつれ”であれば、ある程度の説明は可能である。




テレビで紹介された“串刺し無痛男”は先天性無痛無汗症などではなく、「自らの境界意識を極限レベルまでコントロールする」という類い稀なる事例ですが、そこまでの異能に及ばないまでも、“私ごとき”
でもハードペインを制御することは可能。そのことは以前にも報告したとおり“自身への人体実験”で証明済みです(下の画像)。


Itamitoha28


骨折直後のセルフBFIによって二次痛のみならず腫脹&二次フレア(発赤)までも抑制された事実を受け、外傷に伴うハードペインおよび腫脹発赤というものは従来の常識にあるような人類共通の普遍的事象ではない可能性が示唆されました。同時に損傷された組織が
修復されない限りハードペイン(侵害受容性疼痛)も持続するかのような医学的先入観を払拭すべきではないかという視点も…。


セルフBFI(自らの手指を患部に優しく触れ続ける行為)の最中、私の脳はマインドフルネスに近い状態にあったことが推考され(事実そうした瞑想に近い心理状態を作り出していました)、これは同時に境界意識への働きかけによって“痛みゲート”を閉じさせることに成功した実例と言えます。もっとも…、串刺し男には遠く及びませんが…。


セルフBFIに関しては多くの医療者がゲートコントロール理論を当てはめたくなるでしょう。しかし骨折の痛みをあのように封じ込めてしまう能力は万人に共通するものだとは到底思えません…。誰にでもできる芸当ではなく、個体差という次元を想定すべき事案なのです。


脊髄レベルをメインに扱うゲートコントロール理論ではこうした個体差を説明するには不十分であり、より高次の中枢をメインにした理論でなければ整合性が得られないというのが私の見方です。


串刺し男や私の例では積極的な意志介入によって自らの境界意識を制御した(少なくとも私はそう考えます)わけですが、もともと人類はそのような介入をせずとも、けがや病気に伴う痛みに対して境界意識による自動制御が働くようになっている(ただしその能力には相応の個体差がある)と、考えられます。


従来の医学ではこれを下行性疼痛抑制系という括りで説明しているわけですが、このストーリーの利点はプレガバリンに象徴されるように創薬につなげやすいという点…。他方DMN境界意識理論は創薬につなげにくい…。


それはさておき境界意識における人類の個体差はそのまま痛みの個体差という次元に集約されます…。


しかし現代医学においてこうした個体差は、とある“理由”からほぼ無視されているに等しい…。その“理由”については後ほど説明しますが、例えば下画像のようなサヴァン症候群におけるカレンダー計算や一回聞いただけで楽曲を覚えてしまうような驚異的な記憶力は再現性の証明が容易であり、その真偽を疑う人はいないでしょう。


Wweeddddd



9000冊の本を記憶したり、1万曲以上を覚えていて楽譜なしにピアノ演奏できるといったサヴァン症候群の能力は、オーティズム(自閉症)に限らずティピカルも含め人類全体が普遍的に持ち得る力であり、通常はそうした能力がむやみに発現しないように強力なキーでロックされてゲートが閉じられているだけ…、認知科学ではそのように考えられています。


そうしたゲートは常に閉じておかないと社会性が失われるからです。上の画像(テレビで紹介された男性)のケースも対人コミュニケーションは不可能で、父親が通訳のように仲立ちしない限り他人と会話することができません(当日時間が許せばテレビ放映シーンを供覧します)。


このようにヒト身体臓器の中で機能上の個体差が最も激しい臓器は間違いなく“脳”です。記憶や計算といった次元は凡人と天才の脳では天と地ほどの差があります。これを否定する人はいないでしょう。


同じように痛みをコントロールする力も人ぞれぞれまったく違う…。串刺し男がその証左であり、さらに痛み記憶の再生理論(現在はブログ移行中で閲覧不可ですが)で記述している私自身のギックリ腰体験(認知変換による痛み消失)も先の骨折実験も然り…。


つまり痛みの臨床に携わる医療者は、あらゆる医療の中でも“最も個体差の激しい現象”と向き合っていると言うことができます。


会員にとって既知の話ですが、私のキャリア(整形の副院長時代を含め)において、ほぼ無痛の骨折症例(自発痛も整復時の痛みも無痛)は2例あり、それ以外にも強い痛みを訴えなかった症例は記憶をたどる限り数十例以上あります。その一方で軽微な打撲や軽症と言える不全骨折でありながら激痛のあまり気を失ったり嘔吐したりするような症例も経験しています。


ところが、こうした痛みの個体差という次元を明確に意識にとどめている医療者は極めて少ないのが現状です。その“理由”こそが画像バイアス(※)だと言えます。患者さんの状態を把握する上で目に見える手段こそが“科学的”であり、説得力を生み出す源泉であり、これを金科玉条にする整形外科学が痛みの原因診断を歪め続けています…。


※画像バイアス…
運動器外来において“痛みの原因診断を目的として”行われる画像検査(レントゲン、エコー、CT、MRI等々)に対する医療者の過大評価、依存、先入観などを表した当会による造語



Frtyooooooo333333  

上の画像はかの有名な“松代健診”の結果を放映したNHKの番組です。「XP上重度の変形があっても53%の人たちは無症状だった」わけですが、画像バイアスの外にいる医療者にとって決して驚くような数字ではありません、よね。


では、重度の変形がありながら無痛の人々の身体では、ハードペイン信号入力(侵害受容器の反応)が常時あって境界意識ゲートが閉じているだけなのか?それとも侵害受容器がそもそも反応していないのか?同じレベルの骨折でありながら痛みの軽微な人においても同様にどちらの状態なのか?要はデバイス(受容器)の問題なのか、それともOS(脳)の問題なのか…?そのあたりの深層についても当日講義いたします。


先述したとおり、痛みの個体差という次元がマスキングされている現代医学にあっては、旧態依然とした画像診断が“白衣ラベリング”の温床となり、ひいては線維筋痛症に象徴される「難治性疼痛に対するラベリング」へとつながっていくことになります。





 

特別講演[Ⅱ]

『白衣ラベリングの深層に迫る!これを知らずして痛みの臨床に臨むべからず-正のラベリングと負のラベリング-


私の原点は30年前に入職した整形外科プライマリケアに遡りますが、今も当時の現場感覚が昨日のことのように蘇り、そのクオリアに満たされます。レントゲン室の陰影、現像液の匂い、オートクレーブの蒸気、酒精綿の肌触り、ギプスカッターの音…。


もし今、整形の現場に戻ったなら私の脳は想像を絶するような弾塑性を発現させ、脳年齢が10歳若返るのてはないかと思えるほどに、かの環境が肌に合っています…、かようにも整形という存在は私の中に太い幹を形成しているのです。


「分をわきまえろ」というお叱りを承知の上で、あえて言わせていただきますが、整形外科は生来のアイデンティティを取り戻すべく痛みの原因診断から解放され、構造的な修復のみを担う純粋な職人集団に“還る(戻る)”姿を、私は嘱望しています。


今後ますます認知科学が発展することで、脳と痛みの関係が次々に開示されていくなか、整形の原点回帰こそが未来の医療を救う鍵となる、私はそう確信しているのです。


痛みの個体差という次元がまったく反映されない今日の画像診断に異議を唱えているのであって、整形外科学そのものを否定しているわけではないことを強調しておきます。


当日は当会による造語-白衣ラベリング(※)、ドラッグラベリング(※)、被ラベル性(※)、ピールオフ効果(※)等々-について詳しく解説いたしますが、ここでは簡単に語源と意味を記述し、分かりやすい症例を載せておきます。


※白衣ラベリング…
似た用語に白衣高血圧(その主体は患者)があるが、白衣ラベリングは医師が主体となって患者に影響を及ぼす行為。社会学で有名なハワードベッカーのラベリング理論や心理学で用いられるラベリング効果と区別するため、“理論”や“効果”といった語を取り除いた医療用の造語。

患者に病名を伝える行為は基本的にすべて白衣ラベリングの範疇にある。これにより患者が恩恵を受ける場合を正のラベリング、害を被る場合を負のラベリングと呼ぶ。



※ドラッグラベリング…
白衣ラベリングの背景に「カルテに記載される病名によって薬が処方される、すなわち症状に対してではなく、病名に対して薬が出される日本の医療制度」がある。つまり薬を出すためには絶対に病名が必要と言うこと。結果的に白衣ラベリングとドラッグラベリングはセットで行われることが多い。

これによってポリファーマシーや薬物依存等が防がれているという見方と、そうではないとする見方に分かれるが、薬の投与が患者の心の平安(お守り安心効果)に寄与するとき、これを正のラベリングと呼び、結果的に患者にとって望ましくない依存に繋がった場合を負のラベリングと呼ぶ。


「あなたに効くのはこの薬しかない」「私を信じてこの薬だけ飲んでいればいい」といったような半ば強迫的な処方を経て、結果的に患者の予後が安定すれば正のラベリングとなるが、予後が不安定になり副作用等に苦しめられ、それでいて止めることができないといった状況は負のラベリングと言える。



※被ラベル性…
上記ラベリングにおいて、患者側の要因としてラベリングされやすい人、反対にされにくい人といった次元の個体差がある。こうしたラベリングを受ける側の性質(性能差)を被ラベル性と呼ぶ。心理学では他人の意見や評価に感化されやすい(暗示にかかりやすい)傾向を被暗示性と言うが、これを医療現場に置き換えた造語が被ラベル性である。



※ピールオフ効果…
「ラベルを剥がす」の英訳が語源。ラベリングを撤回する(スティグマを外す)行為をピールオフと呼ぶ。その結果が患者にとって望ましい方向に発現した場合、これをピールオフ効果と呼ぶ。負のラベリングが剥がれた場合のみを表し、正のラベリングが剥がれた場合には用いない。

オーストラリア政府が実施したテレビCM(腰痛の原因は構造的問題ではないことを国民に徹底アピール)によって患者数が激減。これにより医療費削減を成し遂げた事例は典型的な白衣ラベリングのピールオフ効果だと言える。

 


以下に挙げる例はシンプルかつ分かりやすい例ですが、基本的に白衣ラベリングが正に向かうのか、負に向かうのかを決める一番大きな要因は医療者と患者さんの関係性の次元にあって、とくに医療者自身の人間性や言葉のセンスはとても重要な因子となり得ます。


とくに患者さんがHSP系であった場合、医療者が内心に抱いた「この患者むつかしいなあ、面倒なタイプだな」といったわずかなネガティブ感情すら相手に読み取られてしまう恐れがあります。自分としては言葉を選んだつもりでも、相手の受け取り方次第で、両極端に針が振れてしまうリスクを我々医療者は胸にとどめておく必要があるのです。



Hurea1                 《BFIの名称は本年中にBReINに変わります》


Raberinu1

上の2つの画像は実は同じ患者さん(70代の女性)です。上記画像の並びの順にけがをされました。日曜の朝、階段から落ちて第3趾を強打。知人から休日診療をやっている当院を教えられて受診。BReINによる超早期回復に驚いて「魔法の手」と喜んでいましたが、1週間後に再び転倒し、今度は右手を強打。


すると第3趾より明らかに軽度であるにも関わらず、翌日から強い痛みを訴えてきたため、スキンラップや三上式プライトン固定(BReIN8)で対応するも3日経過しても不変。微表情解析(FACS)から本人の不安の強さが覚知され、三上式カウンセリング(BReIN7)を施行。


その結果DV離婚、借金肩代わり、家族の断絶等々が判明するなか、実は以前に母趾の骨折をしたことがあり、その時の痛みよりマシだったのを受けて「今回の足のけがは骨折していない」と勝手に思い込んでいたことが分かりました。そのため当方の説明(骨は大丈夫です)に納得し、反応も良好だったというわけです。


ところが手首のけがに対しては全く違う心理状態にあることが分かりました。「私は膝の手術もしているし、鎖骨も折ったことがあるし、いろいろやってきたんですが、手首のけがというのは今回初めてで…」と本人が語った刹那、「なるほどそういうことか」と当方の疑念が確信に変わったため、すぐさま整形を受診するよう強く促して事なきを得たという顛末です。


初めの際の経過があまりに順調だったのを受けて、油断したというわけではないのですが、相応の信頼関係にあるという錯覚に陥っていた…


表向きはこちらを評価して信頼しているかのような振舞いを見せていても、内心では骨折の有無に強い不安を抱えていた…、これを見抜くのに3日を要しましたが、当方の思い込み(錯覚)がなければもう少し早く気づけたかもしれません。

下の画像は別の患者さんの例です。打撲という病名を伝える一見ありふれた行為でさえ、医師の態度あるいは患者さんの受け止め方次第で劇的に予後が変わり得る…。
Annsin1

上に掲げた症例も先の女性と似たような流れですが、実はこうしたケースは枚挙に暇がなく、水面下では日常茶飯事だと言っていい。被ラベル性の強い患者さんにおいてはこうした次元の臨床像は当たり前と言っても過言ではない…


しかし私自身、整形にいるときはこういう世界に気づけませんでした。コメディカルという立場で開業したからこそはじめて気づける世界…医師であればなおさらのこと覚知できる世界ではない…。両方の立ち位置を経験した者にしか見えない世界というものが…。


だからこそ整形が痛みの原因診断から解放された先に広がる“光の未来”が見えるのです。


このようにお話しすると、先の女性(第3趾&手首の打撲)の患者さんは「整形での痛みの原因診断によって救われたではないか」と感じる方も多いでしょう。ですが、よく考えてみてください。彼女は痛みの原因を知りたかったのでしょうか?私は違うと思います。骨折があるかないかを知りたかったのです。


1960年代“慢性疼痛”という概念が生まれる以前、整形の主任務はあくまでも“骨格の矯正”であり、痛みの治療は行っていませんでした。ところがその後の画像検査技術の発達を受けて、ヘルニアや脊柱管狭窄に代表される白衣ラベリング(構造上の変化を表す病名の生産)-医学史に残る巨大なベリング-を行ってきました。とくに慢性痛に対する整形の病名はほとんど全て原因診断ではなく、単なるラベリングに過ぎません…。



ただ、白衣ラベリングには光と影(正と負)があります。長年ドクターショッピングを続けた難治性疼痛の患者さんが線維筋痛症と診断されて「ようやく自分の病気が分かった」と涙を流して喜んだとき、これは正のラベリングと言っていい。しかしそのあと薬漬けになって副作用に苦しむことになれば、これはもう紛れもなく負のラベリングです



今の医療界を俯瞰したとき、画像バイアスによる正負ラベリングの関係性は”負”のほうが圧倒的に強い…


今回の研修会で一番伝えたいこと(メインテーマ)…、実はある症例との出遭いについて。難治性疼痛の症例の中に、破局的思考と言われる方々がいます。しかし我々医療者はこの概念について白衣ラベリングに関わる医療観やDMN境界意識仮説の視点から再考すべきであることを、ある患者さんが教えてくれました。


その方は崇高なる内観力(自己分析力)によって、これまで語られることのなかった難治性疼痛に苦しむ方々の声にならない声(真の思い)を見事なまでに言語化してみせたのです。まさしく難治性疼痛界の東田直樹さんとも言うべき存在…。


当日はその方と交わしたメールの内容を披瀝し、彼や彼女たちが抱える苦痛の正体を明かします。これを知れば、ヒトのあらゆる生命活動のなかで境界意識ほど個体差の激しい機能は他にないという確信を持っていただけるはず。


当会ではこうした巨大な個体差を超個体差と呼んでいます。


これを知る医療者と知らない医療者ではもはや完全に違う世界の住人…。今回の研修会だけは何を差し置いても絶対にご参加いただきたい、そう強く切望する次第です。







特別講演[Ⅲ]
『ネット検索で自身がベンゾジアゼピン離脱症候群と信じて疑わない症例について-「先生お願いです、助けてください」と診察室で号泣した患者さんの深層心理を読み解く-

 

※ベンゾジアゼピン系薬剤(BZD)
GABA受容体のベンゾジアゼピン受容体に結合し、GABA神経の機能を高める向精神薬。作用時間の短いものは催眠薬に用いられ、中間型および長時間型は抗不安薬や抗てんかん薬に用いられる。副作用としては眠気や傾眠、脱力が、継続投与時には中断により不眠、不安、あるいはてんかんがおこる恐れがある。これらの症状はトリアゾラム、ゾピクロン等の作用時間の特に短い薬物で起こりやすいとされる。



Sharereehot


薬の問題は極めてデリケートな問題をはらんでおり、皮相的な解釈に陥る危険もあって本来であれば私ごときコメディカルは絶対に深入りしたくない領域です。ですが、創薬研究者の苦労を承知の上であえて申し上げるなら、血液脳関門を突破することに成功した薬というものは究極の“諸刃の剣”であり、私は絶対にNO!の立場です。


               下の画像をクリックすると当該記事にジャンプします
Sharedsgggggggcreenshot



なかでもBZDにおける負の側面については筆舌に尽くしがたいほど様々な患者さんたちの悲劇を見てきました。今回はそうしたドラッグラベリングの悲劇の典型例について解説します。ネット検索症候群(※)の難治性疼痛症例はその治療が非常にむつかしいわけですが、そのなかでも久しぶりに絶望的無力感を覚えた症例です。



※ネット検索症候群…
インターネット依存症に対する国家的取組みが遅れている我が国日本にあって、難治性疼痛の患者さんたちが痛みに関わる情報を探るうちに依存状態となり、これによって脳疲労を悪化させるという悪循環を指して使われる造語。

とくに自分と同じ境遇(同じ病名)の第三者が自身の体験を書き綴るブログに共感し、その内容に振り回され、かえって悲観的になってしまうケースが増えている。



当日はその詳細と、こうした症例に遭遇した際の対処の仕方と医療者の心構えについてお話いたします。




 



※BFIテクニックの全10バージョンについて…
当日会場にて実際の施術シーン(動画)をセカンドスクリーンにて放映し続けます(講義はメインスクリーンで進行)。脳への同時2画面入力は潜在意識を活性化させると言われています。是非チャレンジしてみてください。



※参加者のスマホ使用(撮影)について…
研修会当日の会場内での静止画および動画撮影は個人で使用する場合に限りOKです。自身のセミナー等で使いたいという方はご相談ください(趣旨によっては意向に沿えない場合がある旨ご承知おきください)。


※実技演習について…
当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても安心してご参加いただけます。初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら



《なお、当日プログラムの内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご容赦ください》


.


◆参加費。。
      《 10,000 (非会員20,000)
          
     ※
当日会場にて申し受けます。
 
      ※ 入会金は《10,000》です。

      ※入会して初参加の場合、合計《 20,000 》
となります。



⇒初めて参加される方はこちら


 ⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  





2020年の開催日程


◆2月11日(祝)  13:30~17:30
◆4月19日(日)  13:30~17:30
◆6月28日(日)  13:30~17:30
◆8月 日(日) 13:30~17:30



より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫

 

 

 

 

 

 

 

2019/11/25

12月15日 BFI初級セミナーのご案内

 《トップページ》
Bfi1190


日時(タイムスケジュール)

2019年12月15日(日) 
 • 9:30受付開始
 • 9:40~12:30:BFI基礎講座Ⅰ『基礎概論』
      昼食休憩(会場周辺のカフェ等をご利用ください)
 • 13:30〜16:30:BFI基礎講座Ⅱ『技術総論・各論』 
 • 17:00〜:懇親会(初参加の方も是非ご参加ください。オフレコ的深イイ話満載です…)




◆会場
⇒大宮ソニックシティ 7F 会議室 708

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)

 

当日プログラム

 

BFI基礎講座(午前の部)
『BFIファーストステップ〜はじめの一歩〜

 
《BFI基礎概論》
  第1章「科学とは何か」
      ・カールポパーの反証可能性と再現性
      ・個体差を想定しない西洋医学vs個体差を想定する東洋医学
      ・フレンチパラドックスと医学成書 
  第2章「画像診断の錯誤とハード論の混沌」
      ・EBMと整形外科アイデンティティ(Orthopaedicsの起源)
      ・視覚優位の霊長類が抱えるハード論バイアス
      ・ゆるぎなきハード論優位とその未来
  第3章「認知科学に基づくソフト論の勃興〜認知革命〜」
      ・脳科学&認知神経科学から“認知科学”の時代へ
      ・痛み記憶の再生理論(脳?or脊髄?)
      ・脳機能イメージングの功罪とソフト論の統合
  第4章「疼痛概念のパラダイムシフト」
      ・ソフトペイン&ハードペイン&ハイブリッドペイン
      ・神経障害性疼痛という虚構と製薬業界
      ・ギックリ腰=急性ソフトペイン(脳自衛システム)      
  第5章「運動器プライマリケアとリハビリテーション医学」
      ・外傷管理の基本原則
      ・脳膚連関とソフトペイン
      ・『“マイナス→ゼロ”の脳関節連関』と『“ゼロ→プラス”の脳筋連関』
  第6
章「チキンオアザエッグ(筋肉と脳、どっちが先?)」
      ・筋トレ耐性を持たない脳(CRPSタイプの人々)
      ・ソフト論系の視点(脳地図の可塑性と脳疲労)
      ・ハード論者の見方(フレイル&ロコモ&サルコペニア)
  第7
章「脳の情報表現」
      ・Dヘッブ(セルアセンブリ)とRメルザック(ニューロマトリックス)
      ・WGペンフィールドとBリベット
      ・Rペンローズ&Sハメロフ(量子脳理論)とGトノーニ(Φ理論)
  第8章「安静時広域神経ネットワーク群」
      ・無意識(潜在意識)下情報処理とマガーク効果と共感覚
      ・デフォルトモードネットワーク(DMN)境界意識理論
      ・脳疲労とDMN とレジリエンス
  第9章「介入対象」
      ・保育および教育
      ・医療および看護
      ・労働および介護
  第10章「発達個性」
      ・オーティズム(自閉症)とティピカル(定型発達)
      ・ASD~ADHD~LD
      ・HSP/HSCにおける感覚過敏/知覚過敏/認知過敏
  第11章「臨床心理学」
      ・フロイト~ユング~アドラー
      ・カールロジャースと森田正馬
      ・三上敦士(問診傾聴による自己肯定客観法)
  第12章「原因論と方法論をセパレートする意義」
      ・マイクロマクロパラドックス
      ・一般大衆(患者)心理と医療者心理
      ・“内的統制型ソフト論者”と“外的統制型ハード論者”の溝(認識フレームの違い)
        第13章「神経可塑性と脳弾塑性」
      ・弾性と可塑性(塑性)の違い
      ・“ニューロン=可塑性”と“脳=弾塑性”
      ・脳弾塑性誘導法という概念(弾塑性≒レジリエンス)
  第14章「BFIの未来-マイノリティインフルエンス&ライフイノベーション-」
      ・“椎間板再生~”に釘を刺した“無名コメディカルのネット記事(学会未投稿論文)”
      ・保育/教育/医療/看護/労働/介護の未来を救う“整脳”という視点
      ・脳弾塑性誘導師(臨床整脳師)という新たな国家資格創設に向けて 
  第15章「情報開示におけるレギュレーション&オーソライズ」
      ・院内および院外表示(掲示物等)
      ・紙媒体(パンフレット等)
      ・ネットならびにセミナー関連

   


BFI基礎講座(午後の部)
『BFIファーストステップ〜はじめの二歩三歩〜


《BFI技術総論》

  第1章「非侵襲選択的統合法という概念」
      ・脳(複雑系)にアプローチする際の基本原則
      ・脳の中のソフトとハード
      ・絶対マニュアル(師匠の模範テクニック)を掲げない理由
  第2章「開発ガイドライン」
      ・普遍性と個体差(基礎医学と臨床の比重)
      ・擬似相関(見せかけの相関関係)における内的および外的交絡因子
      ・運動回路と痛み回路を同軸にとらえてはいけない理由 
  第3章「臨床ガイドライン」
      ・症例による説明手法の使い分け
      ・介入深度のセルフコントロール
      ・刺激の質と総量(相関と連関)
        第4章「検査と評価」
      ・複雑系における画像化および数値化の限界
      ・マンテストおよび自律神経測定
      ・最も重視すべき微表情(FACSとAIの可能性)
  第5章「外傷管理と回復期リハ」
      ・教科書より患者(臨床ファーストの理念)
      ・交感神経と皮膚重視のスタンス
      ・脳を知ることの意義(患肢固定や身体拘束に潜むリスク)
  第6章「難治症例と向き合う」
      ・“学習性無力感&破局的思考”VS“セルフイメージ(自己肯定感)&自己客観視力”
      ・マスキングタイプ(失感情症および失体感症)
      ・防衛機制と認知的不協和と共依存



 

《BFI技術各論》
  第1章「深部感覚系(関節深部感覚刺激テクニック-JPS系テクニック-)」
      ・AKA‐博田法(関節運動学と関節神経学)
      ・関節反射ショック理論(関節受容器によるFF制御)
      ・重力感作理論(重力覚-gravity sense-と関節包内自由落下運動)
  第2章「表在感覚系Ⅰ(超精密タッチ&タッチレス
)」
      ・確率共鳴とウェーバーフェヒナーの法則(ロガリズム知覚)
      ・脳膚連関(脳と毛包受容器とオキシトシン)
      ・準静電界とタッチレス
  第3章「表在感覚系Ⅱ(三上式エフルラージュ)」
      ・胎内記憶(血流音と潮騒の関係)
      ・C触覚線維と接触面積の広さ
      ・“秒速5センチ”を鵜呑みにしない理由
  第4章「表在感覚系Ⅲ(皮膚回旋誘導テクニック)」
      ・皮膚滑走と筋協調性と関節可動域
      ・皮膚と重力の関係
      ・皮下組織圧と関節内圧
  第5章「触視覚統合ミラーセラピー」
      ・鏡像認知の深層(空間認知と触覚とクオリア)
      ・ラバーハンドイリュージョンと急性感覚神経細胞障害
      ・認知症に対する検査と治療(感覚間統合という視点)
  第6章「重力マインドフルネス」
      ・マインドフルネスとの違い
      ・DMNとの関係性
      ・適切な環境等
  第7章「三上式カウンセリング(自己肯定客観傾聴法)」
      ・問診傾聴の意義
      ・距離感の取り方
      ・認知症に対するフォルダ‐ファイル階層アプローチ
  第8章「三上式プライトン固定およびスキンラップ」
      ・ニューロフィクスという視点
      ・アルケア社のオルソラップ
      ・術者自身が体感することの意義
  第9章「食事療法&ファスティング(断食)」
      ・脳腸連関(潰瘍性大腸炎からパーキンソンに至るまで)
      ・オートファジー(自食作用)
      ・エピジェネティクスにおけるDNA脱メチル化(遺伝子スイッチオン)
  第10章「減断薬アプローチ」
      ・ポリファーマシーに潜む真の問題点
      ・血液脳関門と脳弾塑性
      ・コメディカルの存在意義


 

来年の研究会リニューアル(治療名称の変更)を控えて、今回はこれまで培ってきたBFI の総決算とも言うべきメモリアルセミナーとなります。中級者以上の会員も是非ご参加ください。


なお、当日プログラムの一部内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご容赦ください。



 
◆参加費。。
        《午前の部 10,000》  (非会員20,000) 
    
《午後の部 10,000》  (非会員20,000)

  半日参加でも終日参加でも同じ一律《10,000》 (非会員20,000)

          ※
当日会場にて申し受けます。
 
          ※ 入会金は《10,000》です。
       (“入会して初参加”の方は合計20,000となります)



⇒初めて参加される方はこちら


 ⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  





 

2019年の開催日程

4月21日(日)13:30~17:30

6月23日(日)13:30~17:30

8月25日(日)13:30~17:30

10月22日(祝)13:30~17:30

◆12月15日(日)9:30~17:00



2020年の開催日程

◆2月11日(祝)  13:30~17:30

◆4月19日(日)  13:30~17:30




より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫

 

 

 

 

 

 

 

2019/08/17

10月22日BFI技術研修会のご案内

《トップページ》
Bfi1190

日時

2019年 10月22日(祝)  13:30~17:30 



◆会場
⇒大宮ソニックシティ 5F 会議室 501

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)


501-2

当日プログラム内容




特別講演[Ⅰ]
『変形性関節症(OA)の病態および変形因子をどう捉えるべきか?-“重力感作(重力アレルギー)”という新たな視点


当会の基本スタンス-現代医学は運動器疾患における診断哲学を根本的に見直す必要がある、すなわち「形態学上の診断と痛みの原因診断を明確に切り離すべき…」-において、その論拠の一部に新たな視点を提起いたします。

当会サイト運営の見直しに伴い、現在閉鎖中のブログ記事「衝撃をブロックする制震機能-関節内圧変動システム-」の中で紹介した『OA発症に先行する内圧制御不全(※)』。この理論を補完するとともにBFI におけるJPS(関節深部感覚)系テクの効果を説明する新理論となります。



 

(※)…そもそも関節内圧はなぜ存在するのか?

その答えは「関節は抗重力装置に他ならないから…」。海中における水圧は物体にかかる圧力が四方から等しく加わるが、他方、陸上では常に垂直方向への引力にさらされるため、重力に対して関節が平行の状態にあるのか、垂直にあるのか、斜めにあるのかによって関節内の応力が変化する。ひざであれば、立っている時は垂直荷重の圧縮力が加わるが、寝ている時はせん断力が働く。

こうした応力の変化に柔軟に対応するため、センサー感知型の内圧変動システム(関節反射)を獲得したのではないか。陸上動物の関節は建築の制震技術と同様に“抗重力装置”としての意味合いが強い。これが故障すると関節内部の応力を制御することができなくなり、高層建築における制震装置の不具合が耐震強度を低下させて躯体の損傷に繋がるのと同様、人体においては結果的に関節変形を引き起こすのではないか。以上の見解は建築工学と医学の融合に依拠するものである…。



変形性関節症(OA)は脊椎動物のほとんどに見られることが分かっていますが、例外的に逆さまにぶら下がるコウモリやナマケモノにはほぼ生じないと言われています。これは重力による垂直荷重の圧縮力を受けないからだと推論されます。

また重力と免疫システムに関わる研究によれば、実験的に重力を変化させると免疫記憶機構(メモリーT細胞と抗体親和性成熟)の働きやサイトカイン(インターロイキン17A)の産生、および抗原感作されたリンパ節のIL-6遺伝子の発現にも影響を及ぼすことが分かっています。こうした基礎医学上の知見を踏まえ、以下の内容について講義いたします。

①“重力感作”というものが関節の変形因子を考える上でいかに重要な視点であるか。
②関節変形におけるRAとOAの違いをどう捉えるべきか。
③BFIにおけるJPS系テクや重力マインドフルネスは“重力減感作療法“と言い換えることができること、およびその理由。
④ある条件が重なったときに関節内圧が急減圧する-ほぼ消失と言ってもいいかもしれない-瞬間があり(当会はこれを“関節反射ショック”と呼んでいる)、この現象にあっては関節包内で生じた組織間衝突を感知した機械受容器(mechanoreceptor)による一瞬発作性のハードペインが生じること、これ自体が長く続くことはなく、慢性痛にあってはそのほとんどがソフトペインであること、医師が変形画像を見るタイミングと患者の訴えが同期するとあたかも「OA=痛み」のように見えてしまう等々。
⑤むち打ち損傷と説明される頚痛の多くは微小関節反射ショックによる遅発性ハードペインである等々。


ちなみに当会が実践する様々な技術を脳可塑性誘導(BPI)の見地から分類すると、以下のようになります。

 1)入力による脳可塑性誘導〜passive(受動的)BPI〜
       BFIルーティンテク(タッチケア)・JPS系テク・触覚同期ミラーセラピー・皮膚回旋誘導テク・
       
スキンラップ・三上式プライトン固定・他
 2)出力による脳可塑性誘導〜active(能動的)BPI〜
       重力マインドフルネス・認知行動療法&ACT・イメージトレーニング・他
 3)入力&出力による脳可塑性誘導〜passive-active(受能動的)BPI〜
       自動運動を併用した触覚同期ミラーセラピー・他



“重力”に対する当会のスタンス

当会は痛みの臨床を究めるにあたり、原因論の起点を成す「意識とは何か?」から量子脳理論(量子力学的アプローチ)を経て、“重力の量子化問題-重力理論はマクロ(相対論)とミクロ(量子力学)を同時に説明できない-“に辿り着いた。

また脳の情報処理における時間差の問題(感覚醸成には0.5秒のタイムラグがある)や無意識における10秒先の未来予測などを考察する過程で、“時間の矢”と呼ばれる問題(なぜ時間は前のめりに一方向にしか進まないのか?)にも直面した。

“脳”を考える上で、重力と時間の問題は避けて通れない重要テーマであり、いまだ謎に包まれている“重力”を語ることに対しては慎重な姿勢が求められる。こうした事情を踏まえ、当会においては相対論、超ひも理論、ダークエネルギー、マルチバース(多重宇宙)といった方向性はとりあえず脇に置き、現状はニュートン力学以前の概念で重力を扱うこととする。





 


特別講演[Ⅱ]
『人々の命と暮らしを支える新たな国家資格“脳可塑性誘導師(臨床整脳師)”創設に向けて-保育・教育・医療・介護のすべてに明るい未来を!-


当会は運動器リハおよび痛みの治療を追究するなかで脳の可塑性という次元に逢着し、紆余曲折を経て脳疲労とデフォルトモードネットワーク(DMN)の関係性を見出して後、小児から成人に至る様々な発達個性、気分障害(うつ)やパニック障害、認知症といった広範囲に及ぶ臨床経験値を積み重ねてまいりました。

その結果「現代社会には脳可塑性を発現させることに特化した専門職が絶対に必要である」と確信するに至りました。

近年における脳科学の急速な発展は神経細胞(ニューロン)の仕組みを解き明かすと同時にニューラルネットワークをベースにしたディープラーニング(深層学習)を生み出すことで人工知能(AI)の誕生を後押ししました。

他方、脳科学の足下である医学医療にあっては、当会のごとき臨床ファーストの理念を持つ現場からフィードバックされる知見が極めて重要であることが示されています。なかでも爆発的に増えている発達個性やHSPのケアおよび成熟した高齢化社会への移行を担保する上で、“脳疲労”という視点が必要不可欠であることが鮮烈に明示されています。

こうした背景を踏まえ、まだ仮名に過ぎませんが脳可塑性誘導師(臨床整脳師)-英語名を略してBTと呼ぶことにする-という国家資格の創設を厚労省をはじめとする関係諸機関に働きかけていく将来展望について披瀝いたします。

「脳におけるハードの専門家は脳神経外科医だけど、脳ソフトの専門家は脳可塑性誘導師(BT)だよね」という未来に向けて…。 




 


特別講演[Ⅲ]
『ポリファーマシー対策の最前線から見えてくるもの-将来のBTの位置づけについて-

(画像は「NHKニュースウォッチ9」より一部加工)

前回の研修会の続きです。ポリファーマシーのなかでも、特に高齢者の薬物依存に対しては我々コメディカルにできることは僅少という話をさせていただきました。そもそもの話、肝心かなめの出発点のところで変わることが一番望ましいわけですが、以下のようにNHKが取り上げたところで、こうした動きが全国に広まって加速していくのか、遅々として進まないのかは不透明な情勢と言わざるを得ません。

Img_1045-2


Img_1041-2

Img_1052-2


周知のとおり現代医療は高潔な建前と資本経済が交錯するカオスと化しており、理想論がシンプルに通用するような生易しい世界ではありません。基本的に自浄作用はあまり期待できないという現実があります。これ以上直截的な表現は慎みたいと思いますが、要は医師を頂点としたピラミッド構造の職制に対して、そこから独立した第三者的な国家資格が必要だという視点です。これは同時に医療費抑制の切り札となります。

「医療に限らず保育から介護に至るあらゆる現場で機能するBTは、“個人はもとより地域社会の健康”を土台からサポートする画期的な制度になり得る」という自論を展開いたします。







特別講演[Ⅳ]
『身体拘束を劇的に減らすタッチケアについて-ユマニチュード理念にBFIテクを併せ持つ未来のBTが果たす役割-

(画像はNHK「クローズアップ現代」より一部加工)

20190922-095906-2


最近のクロ現のなかでは最大級の反響があり、放映直後から全国の現場関係者からNHKに批判の電話やメールが殺到した為、急遽アンサー特番が放映されました。「理想論を押し付けるな」「現実を分かっていない」などなど、その多くは看護師や介護福祉士からの反発だったようです。

身体拘束せざるを得ない現場の苦悩に対して、現場での対策や対応のみに焦点を当ててしまったことで、真の被害者(看護師や介護福祉士ら)が結果的に加害者扱いされたかのように番組が作られてしまったことが、今回の大反響(大反発)の核心だったと、私は見ています。では、真の加害者とは?その答えは特別公演[Ⅲ]の中で…。

NHKとしてはこの企画内で“真の原因”について触れてしまうと、より巨大な組織からの反発が予想されたため、別の時間帯の別の番組でさりげなく回答を提示していたのではないか、比較的近いタイミングで「
ニュースウォッチ9」があのような特集(ポリファーマシー対策)を放映した背景にはそんな思惑があったのではないか…。あくまでも個人的な妄想に過ぎませんが。


20190922-100325-2

Img_1176-2

20190922-101049-2


私はかつて自分が副院長を務める整形外科において、若葉マークの医療スタッフに対して“あること”を義務づけていました。スタッフ自身に手足のギプス固定を体感してもらうというものです。「ギプス固定される患者の気持ちが分からなければ、それを行う資格はない」という信念に基づく措置でした(こうした姿勢から生まれたものが三上式プライトン固定)。

アンサー特番のスタジオに招かれていた反発サイドの代表者(看護師)が、番組のロケ(身体拘束ゼロに成功した病院に見学に行くという企画)の中で、実際に自身が身体拘束される体験をしたところ、「こんなにつらいとは、悲しすぎる…」と涙…。このシーンは多くの視聴者の胸を打ったのではないでしょうか。

世界に冠たる究極のタッチケアを武器に持つBTが、もし“そこ”に存在するならば、自分の家族が、あるいは未来の自分が身体拘束される可能性は相当に低いはず…。

当日は大反響を呼んだ初回放映版をビデオ供覧した上で、暴力行為や汚物を投げつけるなど大不穏に陥った認知症の患者さんの治療に赴き(特養に往診)、決死の覚悟でタッチケアを行い、その場で不穏を鎮めることに成功した私の実体験を披瀝しつつ、未来のBTが果たす役割の大きさについて概説いたします。







特別講演[Ⅴ]
『認知行動療法およびACTについて-問診傾聴の重要性とともにBTの存在価値に迫る-

(画像はNHK「ガッテン!」より画像一部加工)

Img_1216-2

先日放映された「ガッテン!」では、ACTが紹介されました。はじめに「人間の痛みが認識や感情にいかに左右されるか」を検証した実験映像からスタート。そして「前頭前野と痛みの関係性」「痛み=感覚+感情」「痛みは脳内に残る」といったメカニズムが説明されました。


Img_1184-2



Img_1185-2

今回は前頭前野に焦点を当てた番組作りでしたが…。NHKさん!そろそろ当会の考えを公共電波に乗せてみては…?!当会は近い将来体制を一新して、治療名もリニューアルして大きく生まれ変わる準備をしていますので、その“最終形”を見極めた上でご検討いただければと…。

当会の視点-ブレノスタシス(脳恒常性)機能の発現プロセスまたは機能低下-から見ると、「脳局在論はどれもみな原因ではなく結果に過ぎない」と映ってしまうため、今回の番組もまた同じ展開か…、という気持ちが正直ありますが、世人への啓蒙という観点からは大同小異、歓迎すべき流れであり、ありがたく受け留めています。



Img_1188-3

Img_1173-2

海外(西欧)において治療名がそれらしくカテゴライズされると、俄かにスポットライトが当たるという流れ…。かつて整形に入職した直後から森田療法を勉強、実践してきた私にしてみれば、「日本には昔から森田療法があったんだけどなあ」と思わず呟きたくなります。そう言えば、瞑想もアメリカ経由でマインドフルネスに…。

当日は短く編集した番組映像を供覧しつつ、当会が発足以前から実践してきた認知行動療法とACTについて解説いたします。この講義を聞いていただければ、未来のBT像について「タッチケアを駆使する臨床心理士」といったイメージを持っていただけるのではと…。





 

実技演習
◆皮膚回旋誘導テクニックのアップグレード


このたび腰部(仙腸J)、下肢、頚肩部の皮膚回旋誘導の開発に成功しました。下肢については既存テクのアップデートになりますが、腰部と頚肩部の皮膚回旋については今までになかったまったく新しいテクニックです。これまでのBFI開発史の中でも相当にスペシャルだと自画自賛しております!もちろん私の主観ではなく、患者さんの理学所見や訴えの変化が非常に劇的だということです。

毎度似たようなことを言って恐縮ですが、刮目すべき衝撃的な効果が期待できますので当日を楽しみにしていてください。なお皮膚に直接触る技術のため、下肢の実技に必要な施術着をご用意ください。できれば下の写真のようなジャージか、短パンか、バミューダパンツのようなものをご持参ください。よろしくお願いいたします。お手元にない方はこちらで用意いたしますのでご安心ください(5着ほど予備があります)。


72944694_454741165153508_526151789461687


※実技演習について

当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても、問題なく安心してご参加いただけます。

初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら



なお、当日プログラムの内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご容赦ください。


.



 
◆参加費。。
         非会員≪ 20,000 ≫ 
     会員≪ 10,000 ≫
当日会場にて申し受けます。
 
※入会金は《 10,000 》です。初参加の方は入会の有無に拘らず合計《 20,000 》となります。


⇒初めて参加される方はこちら


 ⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  





 

2019年の開催日程

4月21日(日)13:30~17:30

6月23日(日)13:30~17:30

8月25日(日)13:30~17:30

◆10月22日(祝)13:30~17:30

◆12月15日(日)13:30~17:30



2020年の開催日程

◆2月11日(祝)  13:30~17:30

◆4月19日(日)  13:30~17:30





より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫

 

 

 

 

2019/06/26

8月25日BFI技術研修会のご案内

《トップページ》
Bfi1190  

日時

2019年 8月25日(日)    13:30~17:30 



◆会場
⇒大宮ソニックシティ 8F 会議室 801 

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)



801

 

 

当日プログラム内容

 


特別講演[Ⅰ]
『近年のオキシトシン研究を総括する-血糖値抑制から美容医学に至るまで-』


脳内で分泌されたオキシトシンが血流に乗って全身に運ばれると、骨粗しょう症が改善したり、筋肉年齢が若返ったり、脂肪肝が改善したりと、そのスーパーマルチな働きぶりが脚光を浴びていますが、近年では記憶力の向上抗不安作用、さらには血糖値の制御まで報告されており、総合臨床家にとって“オキシトシン”はもはや絶対不可欠のキーワードになっています。

Okisi334
そんな中、NHKBS「美と若さの新常識」で紹介された美肌&ダイエット効果も非常に興味深い内容でした。既にご覧になっている方もいらっしゃるかと思いますが、当日はその一部をビデオ供覧し、脳膚相関に関わるエビデンスについて概説いたします。


Okisi4Okisi22

  

 


特別講演[Ⅱ]
『脳可塑性を導くルートの複数存在論-神経幹細胞による脳可塑性の発現について-』


当会はこれまで脳可塑性の発現メカニズムとして「Stochastic Resonance :確率共鳴(確率共振)」や「トポロジカル相転移」といった概念を想定してきましたが、このたび「神経幹細胞性ニューロン新生」を追加することにいたしました。ここで言う幹細胞とは、ES細胞やiPS細胞のように“人工的な”幹細胞ではなく、もともと人体に備わっている体性幹細胞(組織幹細胞)を指します。

※幹細胞とは?
自己増殖能(自分と同じ幹細胞を増やす能力)多分化能(体を構成するさまざまな細胞に分化する能力)を持つ細胞。組織の新陳代謝(細胞の補充や損傷の修復)に関与。

ニュース記事において単に“幹細胞”と表記される場合、多分化能を高めたES細胞やiPS細胞を指す場合が多いが、この両者のごとき高ポテンシャルに及ばないまでも相応の分化能力を持つ幹細胞が生体の各組織にもともと存在している。例えば骨髄にある造血幹細胞、筋肉にある筋肉幹細胞、皮膚にある皮膚幹細胞などのほか、中枢神経系にある神経幹細胞がある。



神経幹細胞は胎児の脳発生期において、ニューロンやグリア細胞を産生し続け、生後にその多くがアストロサイトに分化して消失すると考えられていますが、近年、成人の側脳室周囲や海馬・歯状回などに存在し、嗅球や歯状回のニューロンを新生し続けていることが報告されています。

医師から助からないと宣告された重度の水頭症(大脳の6割以上が欠損)の乳児に対して、親が懸命なるタッチケアを施すことで奇跡的な成長を遂げた実例…。脳に秘められた驚異的な可塑性を象徴する事例として、当会の講演会や研修会で度々取り上げていますが、これなどはまさしく神経幹細胞によるニューロン新生と言えるのでは…?

タッチケアが脳可塑性を促す仕組みについては、オキシトシンの関与が真っ先に想定されるわけですが、従来の「C触覚線維⇒脳⇒オキシトシン⇒脳可塑性」説に加えて、近年皮膚そのもの(ケラチノサイト)がオキシトシンを産生するすなわち「皮膚⇒オキシトシン⇒脳⇒脳可塑性」説が報告されています。


Okisi6_20190814192001   

先に紹介したNHKBSの番組内で取り上げられていた「オキシトシンによる皮膚幹細胞の活性化」は、もしかすると脳内でも同じ現象が起きているのではないか、脳と皮膚に共通して見られる奇妙なほどに類似する機能の数々を鑑みて、皮膚の幹細胞がオキシトシンに反応するならば、脳の幹細胞もまた同じようにオキシトシン感受性を有するのではないか…

すなわちタッチケアを経て脳と皮膚の双方で産生されたあり得ないほどに膨大な量のオキシトシンが神経幹細胞に届けられることでニューロン新生を促進させる仕組みがあるのではないか、であればこそ前述したようなタッチケアによる奇跡的とも言える脳可塑性を説明できるという拙論(推論)について、当日三上ワールド全開で解説させていただきます。





特別講演[Ⅲ]
『薬物依存やアルコール依存だけじゃない!我々が注意すべき“共依存”について』


当会の多くはコメディカルですので、ポリファーマシーへの介入のむつかしさは誰しもが痛切に感じていることでしょう。法的資格の問題から直接的な介入が不可とはいえ、患者さんとの個別の距離感に配慮しつつ、場合によっては極めて間接的な言い回しをもって助言せざるを得ないケースも…。

※ポリファーマシーとは?
多剤服用による様々な次元の薬害の総称で、そうした背景を持つ個別の症例を指す場合にも用いられる。近年、複数の医療機関を受診する高齢者の増加が多剤服用のリスクを高めており、これらを一元管理する仕組みの重要性が叫ばれている。



しかし、こちらが薄氷を踏む思いで必死の助言を試みたところで功を奏する場面は少ないわけで…。とくに「くすり信者の患者さん、とりわけ高齢者に対してはほぼ無力」と言っていい。多剤併用の副作用によるふらつき、それ故の転倒やケガ、あるいは認知機能の低下などに対して、どんなに説明を尽くしたところで薬物依存の症例を助けることは至難の業

また、それを指摘したばかりにこちらへの通院を止めてしまうケースも少なくないため、安全策を採って家族に働きかけようとすると、そこに待ち受けていたものが“共依存”であったりすることが…。


※共依存とは
もとは米国のアルコール依存症の治療現場で生まれた概念。いつも患者に付き添う献身的な家族や友人たち…、表面的には天使のように見えるが、実はかえって依存を助長したり回復を妨げている事例が認識されるようになり、現場の医師らによって「共依存者」と名づけられた。

共依存者は自分を犠牲にしてまで過度に世話をしたり、他者の世話をすることに自分の存在価値を見出したりする。こうした状態は共依存と呼ばれる。

共依存とは「依存症患者の世話をすることに依存する」、いわば「人間関係に依存する依存症者」と言える。すなわち「迷惑をかける人(依存症者)と、迷惑をかけられながらも支える人(共依存者)という関係性」が構築されることで、かえって依存症の治療をむつかしくさせてしまう図式。例えば、アル中の彼を支える恋人、息子のために身を粉にする母、孫への過剰な介入に走る祖母など。

共依存者が発する象徴的なセリフに「この人は私がいなければダメ…」があり、こうした言動の裏には「誰かに必要とされたい」という無意識の願望があると考えられている。



ある70代女性のポリファーマシー(鎮痛剤から降圧剤に至るまで14種類を服用)…、その夫のケース。
5軒以上もの医療機関への送迎を何年ものあいだ献身的に続けているその男性に対して、妻の多剤併用による薬害の可能性を伝え、減薬の方向性を助言したところ、表面的には迎合するかのような姿勢を見せながら実際にそうした行動を起こすことはなく、1年半に及んだ通院の果て、なんと!夫が絵に描いたような共依存者になっていることに気づきました(あくまでも私個人の主観ですが)。私がそれに気づいたのと、当方への通院中止の連絡をいただいたのはほぼ同じタイミング…。

この夫婦は長年離婚問題(妻が一方的に離婚したがっていた)を引きずっていましたが、夫の定年退職後に妻の通院生活が始まったのを機に、夫による献身的な世話が離婚問題を棚上げさせ…、やがて妻が病院や薬に依存して通院に明け暮れるスタイルは結果的に夫を共依存者にさせていたのです

ポリファーマシーに対しては我々のごときコメディカルが救いの手を差し伸べたところで、患者さんあるいはその家族にとっての優先順位(対医療者の信頼度)は当然のごとく病院の医師が最上位にいるケースがほとんであり、そうした次元のむつかしさ(無力さ)に直面する場面のほうが現実的には多いと思われますが、実はポリファーマシーの有無とは別に、いわゆる難治症例の中に共依存が潜んでいるケースが意外なほど多いという私見(私の経験値)について、具体的な症例を挙げて解説いたします。

私の経験値において、付き添いの方が共依存者である難治症例を救えた記憶はほとんどありません。今回の講義を聴いていただければ、そうした症例に対峙した際の自身の脳疲労リスクを低減させることができると断言します。医療者は自分を守ることも大事だということを知っていただきたい。






特別講演[Ⅳ]
『当方の施術3日後に脳出血で急逝した症例に関する一考察-ブレノスタシス(脳恒常性)の完全破綻を知らせるサイン(脳出血の兆候)について-』


私が行っている問診傾聴カウンセリングの真髄は「原因と症状の因果関係を読み解くための情報をいかに多く引き出すか」「無意識(潜在意識)下に抑圧されている真の感情をいかにして引き出すか(感情解放)」にあります。

もっとも場合によっては逆効果になり得るケースがありますので、患者さんの特性や状態を見極めた上で、その都度カウンセリングレベル(浅い、深い)をコントロールする必要があり、中にはスルーしたほうがいい-心理的なアプローチをしてはいけない-と感じる患者さんも…。

基本的には通常あり得ないレベルの問診傾聴を尽くした上で、生活や仕事環境に潜んでいる問題点(水分摂取、食事、空調管理、電磁波、寝具、椅子、移動手段、洋服の生地やゴム紐、靴、生活音、対人問題、習い事依存、スポーツ依存、買い物依存、薬物依存等々)をチェックしつつ、初診時に患者さんが否定したストレスやメンタルダメージの源泉をゆっくりと浮かび上がらせつつ(言下に全否定する患者さんはむつかしいケースが多い)、本人がそれを受容し、かつ救いへの“気づき”に到達していただくのを待つというやり方です。

あまりに特殊なカウンセリング故、本来は「三上式…」と謳ってもいいのですが、患者さんへの訴求&安心&プライミング効果に配慮し、パンフレットには認知行動療法カウンセリングと表記しています。もう少し噛み砕いて言えば「具体的なアドバイス等はなるべく控え、表面的には“聴き手”に徹しつつ、さりげなく問題の核心に誘導していく」というスタイルです。

整形は放射線や磁気を用いて肉体の傷跡を探すのに対し、我々は問診によって生活スタイルの傷跡を探し、自らの心眼を以って心の傷跡を探します

この手法は医療者の忍耐強さ、相手との距離感を測る力、地雷原に踏み込む勇気が求められ、自身の脳疲労と常に隣り合わせの感情労働の極み…。

とくに目の前の患者さんが重度の失感情症であった場合、先天性“心“無痛症のごとき自身のネガティブ感情を自覚することができませんので、こちらの労力は数倍に…。

さらに重度の失感情症に重度の失体感症が合併した症例に対しては、今の段階で私ができることはほぼありません。完全にお手上げ状態です。このような症例に対して、どうすれば回復への道筋を示すことができるのか、未だ一筋の光明すら見出せない状態です。

10数年前に私のところに来られたAさん(享年74歳・女性)は当初、ごく軽度の失感情症の傾向を持つ、どちらかと言えばマスキングタイプの方でした。華道の師範として日本国内はもとより世界中で開催されるジャパンフェスティバルに年3~4回も参加されるという超アクティブ系。

はじめの数年間はストレスと痛みの関係を理解することが困難だったAさんですが、幸い当方の説明に耳を傾けていただける柔軟な心性をお持ちであり、何より私との人間的相性がたいへんよろしかった…。

もっともAさんが脳と痛みの関係を受容するまで、互いの忍耐が試される長い年月が必要でした。ことあるごとに私は「毎度同じことを言って恐縮ですが、さっき他人事のように仰っていた“お孫さんの一件”ですが、実は世の祖母たちにとってメンタルダメージがあってしかるべき“大事件”なんですよ、だから今回の膝の痛みも…」というような展開を何度も何度も積み重ねていき、ようやく2年くらい前から自分の不調に対して「先週こんなことがありましてね、きっとそれが影響して出てきたんでしょうね」と、自らを振り返るようになられまして…、私の診察エネルギーも右肩下がりになり、Aさんの診察時はたいてい観光の話だけで終わる展開に…。

月1回のメンテナンス通院時、毎回のように施術後に「ああ、すっきりした。ここに来ると本当に心が安らいで安心します」と言ってくれていたのですが、半年前から急激な“ある変化”が現れ、かかりつけ医のほうも「一体何なんだ、この変化の原因は?どう考えても尋常じゃない…、何が起きているんだ?」という思いでいたはず(かかりつけ医は謎の変化の原因を突き止めるべく種々検査を尽くしていました)。

そのかかりつけ医は内科医でしたが、私はコメディカルながらも総合臨床家として脳ソフト領域のスペシャリストですので、“その危険性”を全く予見できなかったことに対する痛恨の極みが…。

そして運命の海外旅行…。周囲の多くの人たちが「今回だけは本当に止めたほうがいい。今は絶対休んだほうがいい」と本人に助言していた中での強行。帰国翌日に私のところで施術…。そして3日後に脳出血で他界されました

私の技術はご存知の通り、触れるか触れないかという極微のタッチ技術ですから、それを家族の方も知っていますし、かかりつけ医も知っていたようです。ですから死因に対して3日前に受けた私の施術が云々という疑念が生じることはなかったようですが、しかし、もし亡くなったのが施術当日の夜だったら?あるいは翌日だったら?あるいは、もし私の技術が頸椎への矯正術を含む強刺激的な介入だったら?家族が私の施術のことを肯定的に考えていなかったら?

いろいろな仮定が脳裏をよぎり、世の中には因果関係として、本当は無実なのに“原因”にされてしまった治療家もきっといるんだろうなあと…。

今にして思えば、「あの謎の変化…、あれこそが脳出血のサインだったのか」と振り返ったところで後の祭りですが、当日はその詳細についてご報告いたします。誰しもが経験する可能性があり、医療者であれば絶対に知っておいて損はない症例ですので是非お聴きいただきたい。

産科分娩時におけるオキシトシン製剤投与(静脈内注射)の際、その副作用として脳出血の事例が報告されていますが、タッチケアによるオキシトシン作用と妊婦への注射によるオキシトシン作用を同次元に扱うのはさすがにナンセンス…。とは言え、当日はあらゆる可能性を排除せず、オキシトシンの負の側面についても検証いたします。


私にとってAさんとの出遭いは特別なものでした。軽度の失感情症であれば、粘り強く関係性を維持していくことで、自己と向き合う姿勢や自分を客観視する能力が獲得され、痛みのコントロールが容易になることを教えてくれた存在だったからです。Aさんとの出遭いがなければ、その後に遭遇した全ての失感情症の症例に対して「どうせダメだろう」と匙を投げていたかもしれません。Aさんと過ごした時間があったからこそ、その後も頑張ってこれたという思いが…。

そして何より本人がいつも楽しそうに語る世界各国の旅行談に花が咲く診察風景はとても和やかで、束の間の癒しにさえなっていました。そんな彼女の笑顔が二度と見れないという現実に打ちのめされ、助けてあげることができなかった自分の対応を顧みつつ、しばらく何も手につかない状態になり、生まれて初めて猛烈な夏風邪を引きました。

メンタルと免疫の関係を身をもって証明した今夏は、その後も酷暑性脳疲労と闘い続けています(私事で恐れ入りやす)。








特別講演[Ⅴ]
『HSP・HSCの臨床-不登校のHSC症例に対する“距離感”の重要性


私はこれまで発達障害という用語に替えて発達個性という表現にシフトすべきと訴えてまいりましたが、その理由のひとつに一般に認知されている「空気読めない系の発達障害のイメージ」が強いがために、反対に空気を読み過ぎるタイプの発達障害の人たちが自身の立ち位置(ポジション)が定まらずに宙ぶらりんになっている(従来の診断基準では発達障害と診断されにくい傾向にあるが、厳に強い生きづらさを感じている)ことへの懸念があったからです。

私の診察場面では空気を読む読まないに依らず、問診傾聴によって脳の情報処理バランスの偏りが推測された方々に対して「発達個性の可能性がゼロでないかもしれません…。でもそれは決して病理的な問題ではなく、ましてや優劣の次元でもなく、たいていは特殊な才能を秘めている人たちです。そもそも歴史上の偉人には発達個性が多いという見方もあるくらいですから」と前置きした上で、「あなたの脳は途轍もない瞬発力を秘めているがためにターボ車の燃費が良くないのと同じように省エネモードとは程遠い状態…。そのため脳疲労が…」と伝える
ことが多いです。

私の視点からは、発達個性は対人関係における敏感系と非敏感系に大別され、感覚処理の鋭敏さ(感覚過敏)を伴うケースと伴わないケースに分かれると見ています。発達障害ではなく、発達個性と捉えるからこそ、このような視点を患者さんに伝えることができるのです。障害という認識では救える人も救えない、それが私の信念です。

昨今、私が言うところの“発達個性敏感系”の人たちを“HSP”と呼ぶ流れが加速しています。その概念を伝える関連書籍も出版され、発達障害の枠組みから漏れて、自分の生きづらさの正体が分からずにいる子供や大人たちに救いをもたらしています。

※HSPとは?
米国の心理学者エレイン・N・アーロン氏が提唱した概念で、「Highly Sensitive Person(ハイリーセンシティブパーソン)」の略、 「人一倍敏感な人」と訳されることが多い。「感覚や人の気持ちにとても敏感で、些事に対する気づきや周囲への気遣いに長けている」と同時に「強い刺激に圧倒されたり、多くの人の中にいると疲れてしまったりする」という特徴がある。

アーロン氏によれば人口の2割くらいに見られ、HSPは幼少期からそうした傾向が見られることから、さらにHSC(Highly Sensitive Child)という概念も提唱されている。今のところ発達障害とは異なる状態として説明される。



ただし、HSCの中には発達障害と診断されている症例もあります。先日、フリースクールに通う女子中学生(精神科で発達障害という診断。しかし三上式問診傾聴カウンセリングを2ヵ月続けた結果、私の診立ては“発達個性HSCタイプ”)に対して、「この前も言ったとおり“障害”ではなく“個性”だから…、ただ、その中にはアンテナが立ち過ぎているケースもあってね…、最近ではHSCと呼ばれることが…」と、その特徴について話し始めたところ、それまで見せたことのない真剣な表情になり…。

当方の説明に聞き入っているあいだ、ずっと涙、涙、涙…。「ようやく自分を分かってくれる人に出逢えた」という嬉し涙だったそうです。当日はそうしたHSCを疑わせる症例に共通する症状や訴え等々、そして医療者の対応として注意すべき点についてお話いたします。




 

実技演習Ⅰ
『スウェーデン式オキシトシンタッチとBFI式エフルラージュの違いを検証する比較体感実験



Kiatutobfi
当会は脳へアクセスするインターフェースを表在感覚系と深部感覚系に大別し、前者においては皮膚関節統合センサという概念を規定した上で、点・線・面の技術という分類に基づき様々なテクニックを開発してきました。その中の面の技術(エフルラージュを進化させた独自のテクニック)は接触面積の広さと手を動かす速度(秒速3~10センチ)にこだわりつつ今なおアップデートを繰り返しています。

今回はそのアップデートを兼ねつつ、エフルラージュの元祖とも言うべきスウェーデン式オキシトシンタッチとの比較体感実験を行います。

Okisitosintatti_20190806102501

ヨーロッパの技術は手掌だけを使い、なおかつ動かす速度もほぼ一定の動的タッチ。対して日本の技術は上肢全体を使い、接触レベルの強弱を変えたり動かす速度を浜辺に押し寄せる波のようにランダムに変える動的タッチ。

果たしてどちらのほうが心地良く感じるのか?あるいはそれぞれの長所短所は?施術者および被験者における個人差の程度は?当日は参加者全員で互いに試行していただき、その違いを感じていただければと思います(いつものように点数評価の解析結果を後日報告いたします)。

実験目的の主意は優劣云々よりも、それぞれの特徴を見極めることにありますので、日本有利?のようなバイアスを極力除いてご参加いただければと思います。仮にヨーロッパの圧勝に終わったなら、我がBFI式は大幅なアップデートを迫られることに。ですが、そうしたアップデートの繰り返しこそが未来を切り拓くわけで…。

BFI式を日本代表にしたことに異論のある方が多いと拝察しますが、そこは手前勝手な空想のお遊びですのでご容赦いただければと。





実技演習Ⅱ
◆エアーハグ(BFIタッチレスの最新テク)のアップデート


BFIにおける表在感覚系テクはタッチ技術と非タッチ技術(タッチレス)に大別されます。昨今、私の現場ではHSP症例を診る機会が増えてまして(地域差なのか偶然なのか分かりませんが)、結果的にタッチレスをファーストチョイスにせざるを得ないケースが…。

そうした背景もあり、このたびタッチレスに極めて良好な反応を示す症例に対して、さらに患者さんの反応が良くなる新たな技術を開発しました。いろいろな治療を試しても経過が不安定な症例、治療直後は改善を自覚しても副作用のごとき徴候を訴える症例、治療の際の姿勢やちょっとした体位変化に敏感な症例など、通常のアプローチではむつかしいと感じる
症例に、是非試していただければと。当日はその技術の紹介と実技演習を行います。

タッチレスに反応するメカニズムは有毛皮膚における毛包受容器と準静電界が関与すると当会は考えています。これについてはこちらのページをご参照ください。記事の後半部で準静電界の他、確率共鳴やトポロジカル相転移についても簡単に説明しています。



 

実技演習Ⅲ
◆関節深部感覚系JPSテクニックのアップデート


今回は足関節のアップグレードを実施致します。足関節へのアプローチはそもそもターゲットを距腿Jに据えるのか、距踵舟Jに据えるのか、その両方にすべきか等々の問題もあり、これまで幾度となく試行錯誤を繰り返してきましたが、このたびようやくAKA理論との融合および股J~膝J~足J(下肢全体)の関節運動連鎖を最大限考慮したこれまでにない全く新しい技術の開発に成功しました。

肩や膝のJPSテクニックに比べて技術難度は高めかもしれませんが、コツさえ掴んでいただければその効果のほどは保証いたします。当日を楽しみにしていてください。




※実技演習について

当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても、問題なく安心してご参加いただけます。

初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら



なお、当日プログラムの内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご容赦ください。


.



 
◆参加費。。
         非会員≪ 20,000 ≫ 
     会員≪ 10,000 ≫
当日会場にて申し受けます。
 
※入会金は《 10,000 》です。初参加の方は入会の有無に拘らず合計《 20,000 》となります。


⇒初めて参加される方はこちら


 ⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  





 

2019年の開催日程

 


◆4月21日(日) 13:30~17:30

◆6月23日(日) 13:30~17:30

◆8月25日(日) 13:30~17:30

◆10月22日(祝) 13:30~17:30

◆12月15日(日) 13:30~17:30




より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/06/14

6月23日BFI技術研修会のご案内

《トップページ》
Bfi1190  

日時

2019年 6月23日(日)    13:30~17:30 



◆会場
⇒大宮ソニックシティ 9F 会議室 903 

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)



903_5

 

 

当日プログラム内容

特別講演[Ⅱ]
『交通災害の本源「脳疲労」といかに向き合うべきか?いかに対処すべきか?いかに啓蒙すべきか?脳の総合臨床家である我々に課された使命についてー無意識の運動回路失調「小脳性誤作動」による“踏み間違い”を防ぐために知っておくべき3つのステップ-


Img_0288-2
上の画像は、交通違反の点数が6点に達したドライバーに課せられる“違反者教習(受けることで6点が0点に戻ります)”において、当日現地で配布される教材から抜粋したものです。過日、図らずも私自身が受けることになりまして、ほぼ一日がかりの講習を受けてきました。交通ルール等に関する講義、道路上での運転実技指導のほか、テレビゲームのような趣向での脳反応テストが行われました。

その結果は予想だにしない、極めてショッキングなものでした。以下の画像は当日最後に渡されたテスト診断の結果です。まさか、これほどにも自分の脳機能が落ちているとは…。

Img_0289-2_20190621222401   Img_0290-2

本講演において詳しくお話しする予定でおりますが、違反者教習で行われた脳反応テストの中身は、まさしく脳疲労検査そのものであり、違反点数の如何に関わらず、中高年のドライバーは一度は受けるべきではないかと感じさせる、たいへん意義深いものでした。そして日常の運転において何ら自覚していなかった自分の危うさ(脳機能の低下)を認識するに至り、ハンドルを握る際の心構えが決定的に変わったのです。

もし今回のような展開によって自身の切実なる問題に気づけなかったなら、この先どんな未来が待ち受けていたことか…。これは決して私だけの問題ではないと思います。誰しもが抱えうる今そこにある危機なのです。それが未曾有の高齢化社会を生き抜くべく現実というものではないでしょうか。

こうした自分自身と向き合うプロセスー自分を知るということ-こそが何よりも大切であり、交通災害を減らしていくために国民一人一人のファーストステップとなり得ます。ここからすべてが始まるのです。そして「その先にこそ我々の存在意義がある」ことを語らせていただきます。

下の画像は昨今話題となっているガボールパッチ式の本です。自身の脳が視覚系と相性が良ければ、このような手法での恢復が期待できます。私自身への効果はまだ不明です。

Mirudake  





特別講演[Ⅲ]
『NHKBSで放映された「脳疲労とは調節能力の低下」という番組作りの光と影について


脳にアクセスする徒手技術として出発したBFIですが、従来の手技療法にありがちな「師匠の技術に右へならえ」的なマニュアルは一切ないわけでして、要は原因論のコアがしっかりと共有できていればいいというスタンス、すなわち「入口は違えども全ての介入は最終的に脳を変えるプロセスに過ぎない」という理念にしたがって、施術者個々の感性を最優先すべしというスタイルを貫いてきました。

そうしたなか、数ある入口(インターフェース)の中でも我々は触覚を最大限重視しつつ技術開発を続けてきたわけですが、表在感覚系、関節深部感覚系、触視覚統合系などは主に無意識(潜在意識)ルートから脳可塑性を促すのに対し、原因論における認識変容(画像診断の呪縛を解くこと)、カウンセリングによる“気づき”のうながし(光の解釈によるネガティブ思考からの脱出)は意識ルートから脳可塑性を促す手段だと言えます。

他方、プラセボ効果は意識と無意識の両側ルートから境界意識を挟み撃ちにする効果が高まったときに強く発現します。つまり意識レベルでの認識の在り様と無意識レベルの思い込みの強さの両方が組み合わさると最強の力を発揮するわけです。

世界中の治療家らは意図的にせよ、そうでないにせよ、プラセボ発現のための土壌作り(肉体における構造的な不備を強調し、つまり呪いをかけて、だからそれを取り除いてあげるという筋道を提示し、これを信じ込ませる仕組みの構築)に邁進しています。これを強化するためには出版物やテレビ出演といったツールが威力を発揮するわけですが、素人受けしやすいストーリーでなければ、大手メディアは動きません。

先日、NHKのBSで脳疲労と美容をテーマにした番組が放映されました。そこでは「脳疲労とは身体調節能力の低下」であり、自律神経機能の低下(トータルパワー/TPの低下)となって現れる云々、その対策方法などが紹介されました。


Hirou1200

一般の方にとっては非常に分かりやすい内容で、つまり素人受けしやすい内容であり、とくにはじめて脳疲労という概念に触れた方にはかなりのインパクトがあったものと推察します。

私の現場では診察に際して毎回ルーティンに自律神経測定を行い、治療前後でのトータルパワーの変化を示していますが、たいてい無反応(意味不明のご様子)に近く、自律神経という言葉すら知らないという患者さんが多数を占めます(おそらく地域的な要因があると思われます)。

ですが、今回のようなNHKの番組制作、啓蒙活動が続いていくことによって一般への周知が浸透し、やがて私たちの現場もやりやすくなるのではと期待することができます。

その一方で、「脳疲労=自律神経の低下」という安易かつ皮相的な医学的概念が広まることに対しては、正直懸念せざるを得ません。たしかに患者さんへ伝える際は自律神経云々は説得力があります(私もそうしています)。しかし医学的に突き詰めていけば、自律神経だけの問題でないことは明白です。

先に紹介したとおり、私自身の違反者教習での種々テストでは、動体視力を含め脳の反応レベルは年齢不相応に劣化していることが判明したわけで、これは明らかに脳疲労に因るものだと断言することができます。最近のパソコン作業時のミスタッチの多さは我ながらヤバいものがあります。2ヵ月前の断食によってかなり回復した部分もあったのですが、すべてが完全にリセットされたわけではなかったということ。

ところが、私の自律神経トータルパワーは平常時1000~1500を維持しており、この数値だけを見れば、50代の平均よりはるかに優秀と言えます。自律神経だけを見れば、脳疲労とは判定されません。つまり自律神経はOK、でも明らかに脳疲労を抱えている状況が、今の私だと言えます。

当講演ではこの番組を短く編集したものをビデオ供覧したうえで、「患者さんへの伝え方」について総括いたします。

 



特別講演[Ⅳ]
『なぜその患者さんに引導を渡さなければならなかったのか?-目の前の患者さんを助けるために自分(施術者)が引く決断を迫られた2症例について


総合臨床家にとって絶対に知っておくべき、非常に考えさせられる症例について報告します。




特別講演[Ⅴ]
『重力マインドフルネスとは何か?-実践方法とその効果(四十肩の劇的改善)について-


従来のマインドフルネスは呼吸にフォーカスする手法ですが、今回ご紹介するマインドフルネスは自身の身体感覚にフォーカスすることで体現されるイメージ療法とも言うべき斬新な瞑想法です。当日は参加者全員で実践し、その効果を感じていただければと思います。




特別講演[Ⅵ]
『BFI重力テクニック(重力平行リフト)の名称改訂について-関節深部感覚刺激テクニックまたはJPSテクニック-

 

AKA-博田法には脳可塑性を促すテクニックが含まれている、すなわちBPI via AKA(AKAによる脳可塑性誘導)という視点について、これまで何度も披瀝してきました。この概念が当てはまるテクニックとしては、重力ベクトルに対して関節を平行に牽引する手技(天井方向への牽引)、例えば側臥位での仙腸J上部離開や下部離開などが挙げられます。

関節を天井方向に牽引する瞬間、あるいは牽引をゆるめる瞬間、関節内に微小重力環境に近いトーヌス(重力から開放される状態)が生み出され、この0コンマ何秒かの瞬間、関節受容器タイプⅠが不活化することで、関節からの信号入力が一瞬途絶えます。これによって脳内運動回路における情報処理の空白地帯、空白時間が生まれ、これが同回路の再配線を促す-脳可塑性を誘発する-というのが私の考えです。骨折管理におけるフィンガートラクション時の“無痛状態”を考察するなかで見出された持論です

タイプⅠについては安静時も運動時も常時活性(常に反応し続けている)という性質、及びその組織学的特徴を踏まえ、動的加速度のみならず静的加速度すなわち重力加速度をも検出する3軸加速度センサであることを発表しましたが、これは同時に“重力センサ”と言い換えることができると、私は考えています。

運動器系(関節、筋、腱)における深部感覚は一般に「位置覚、運動覚、抵抗覚、重量覚」から成ると言われており、このうち関節は位置覚及び運動覚を担うとされていますが、「重力覚(gravity sense)」という新たな概念を加えるべき、もしくは置き換えるべきではないかと…。

こちらの論文にあるとおり、重力の変化が関節位置覚に影響を及ぼすことが示唆されており、このことからも位置覚の本質、本態は重力覚であり、「関節深部感覚の“肝”は重力にあり」というのが私の見方なのです。

こうした理由により、BFIにおいて深部感覚に働きかける技術を重力平行リフトあるいは重力テクニックと呼んできたわけですが、海外進出を考えたとき、英語圏の医療者にとって分かりにくい表現ではないかという懸念が生じました。

あちらでは、そもそも関節深部感覚という用語はほとんど使われず、代わって固有感覚を意味する proprioceptive sense または joint proprioception sense がメジャーであり、同じような概念の中で joint position sense という用語もよく使われます。いずれにおいてもその頭文字略語は“JPS”となります。

以上の理由から「関節深部感覚を刺激して脳可塑性を誘発する」という概念を伝える際、「非常に繊細な技術でありながらも、とても深いところに働きかけますよ」というニュアンスを盛り込ませたいという意図、言葉の響きを重視して“関節深部感覚刺激テクニック”あるいは“JPSテクニック”と表記していきます。



 

 

実技演習
◆表在感覚系BFIのアップグレード-仰臥での頭部タッチ新テクニックー
◆BFI式エフルラージュの新テクニック-
◆JPSテクニック(深部感覚系BFI)のアップデート-膝関節、股関節、手指関節、足関節の新テクニック-


※実技演習について

当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても、問題なく安心してご参加いただけます。

初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら



なお、当日プログラムの内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご容赦ください。

.



 
◆参加費。。
         非会員≪ 20,000 ≫ 
     会員≪ 10,000 ≫
当日会場にて申し受けます。
 
※入会金は《 10,000 》です。初参加の方は入会の有無に拘らず合計《 20,000 》となります。


⇒初めて参加される方はこちら


 ⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  





 

2019年の開催日程

 


◆4月21日(日) 13:30~17:30

◆6月23日(日) 13:30~17:30

◆8月25日(日) 13:30~17:30

◆10月22日(祝) 13:30~17:30

◆12月




より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019/02/22

4 月21日BFI技術研修会のご案内

《トップページ》
Bfi1190  

日時

2019年 4月21日(日)    13:30~17:30 



◆会場
⇒大宮ソニックシティ 9F 会議室 903 

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)



903_5

 

 

 

 


当日プログラム内容

特別講演[Ⅰ]
『典型的なエアバッグ作動シートベルト外傷及びむち打ち損傷に併発した脳動脈解離-ホリスティックな総合臨床家が導いた光の解釈と理想的なソフトランディングについて-


Img_0115-3 
片側一車線の道路で右折しようと停車した際に、後方より2tトラックに追突され、その衝撃で対向車線に押し出され、前方から来たワゴン車と正面衝突。医療センターに救急搬送され、シートベルト圧迫による腹部内蔵への損傷が精査され、幸い異常なし。頭部CT、頭頚部~腰部XP等においても重大な損傷は確認されず、むち打ちに対する頸椎カラー固定のみを受けて帰宅。2日後、家族の薦めで当院を受診。下がそのときの皮膚所見。

Hbne 
シートベルト外傷にあっては、体幹動作に伴う胸痛が顕著で、肋軟骨あるいは胸肋関節のダメージが想定され、ルーティンBFIと共にスキンラップ処置(オルソラップによる皮膚愛護的アプローチ)を施行(下の画像)。

             Img_2794-2dd

その後、胸痛は2週間ほどで消失。頸部むち打ちにいたってはルーティンBFIのみで、わずか一週間で完治。むち打ちに対する当会の考え方は下の動画で紹介しているとおり「微小関節反射ショックによる遅発性ハードペイン➡ソフトペインへの移行」という概念、ならびに人道的な観点による徹底した早期メンタルフォロー」です。

 

自賠責の収入源(経営的視点)に魂を売ることなく、自分の家族がむち打ちになったらどうするか?という姿勢をそのまま患者さんに実践し続けてさえいれば、自ずと「むち打ちに関わる教科書的記述と実際の臨床との径庭、齟齬、違い」に気づくはず…。

むち打ちに限らず、新鮮外傷による痛みがBFIのごとき極微の刺激介入で消える現象は、人間が感じる純粋なハードペインというものは想像以上に速いスピードでソフトペインに切り替わっている可能性を明示しています。

下の動画は同症例のむち打ち症状のみに焦点を当てたビフォーアフターです。 
               

動画の中では一切触れていませんが、シートベルト外傷による胸痛やむち打ち損傷が超早期に快復した後、受傷から3週間後、最初に搬送された医療センターの再検査にて、なんと脳動脈解離が判明。数日後ステント留置の手術が行われました。術後の経過は良好で、仕事復帰もスムースな流れとなりました。

➡脳動脈解離とは?(分かりやすい記事)   →脳動脈解離とは(やや詳しく)


とは言え、当初、担当医から脳動脈解離を告げられた際の本人の精神的動揺、不安、恐怖心は相当なもので、その際にも当方は全力でメンタルフォローに努めました。例によって「光の解釈カウンセリング」を濃厚に(その中身については当日詳しく…)。もし頸部や胸部の問題が長引いて身体的な苦痛が続くなかで、脳の問題にも直面せざるを得なかったなら、本症例の予後は決して楽観できるものではなかったでしょう。

当会のごとき診療スタンス(経営的観点に惑わされずに常に早期回復を目指す姿勢)が、結果的に患者さんの人生ひいては生命を救うことになったと総括することができる今回の症例…、当日は脳動脈解離を疑わせた徴候(本人の訴え)も含め、その全貌について解説させていただきます。

…にしても、医療センターの担当医は本症例の陰に当方のごときコメディカル(柔整師)がこのように関与していた事実は知る由もないわけで(接骨院へ通院していること、あるいはその治療内容も知らない)、実際には医師と柔整師の絶妙なる連係プレーがあったことは、こちらは“知っている”けれども、向こうは“知らない”…。保険会社も施術証明書に書かれた型通りの記述内容しか知りえない…。

ですが、このような試みを地道に続けていけば、いつの日かきっと大きな何かが変わっていくでしょう…。 

 

→関節反射ショック理論とは?

 

 

 

 

 

特別講演[Ⅱ]
『2ヵ月続いた口内炎(口腔がん疑い)に対する三上式断食療法の効果


Kounai0


ときは折りしも堀ちえみさんの口腔がん手術のニュースが流れた本年2月(上記画像は口腔がん症例の参考画像)、自分の口内環境は大丈夫か?と気になった方も多かったのではないでしょうか。ちょうどそのころ私の口内にも異変が…。

スイーツ依存症(自身のメンタルバランスが崩れると無性に甘いものを欲してしまう)を抱える私にとって、昨年の父急死に伴う母との2度目の同居生活(一度目は同居融和の不調、破綻後に近くのアパートに避難)、相続関連の諸手続きオンパレード、自院のリフォーム、自らの集大成と位置付けた講演会の開催、その講演会4日前に自分が加害者となってしまった交通事故、母親の重度パートナーロス(現在も毎日その治療を継続中)、その母と妻のあいだに生じた軋轢ふたたび(二度目の嫁姑問題)等々が、この半年間に怒涛の如く…。完全に自己制御不能の状態に陥った私はスイーツ爆食が止まらなくなって数週間おきに口内炎の発生を繰り返すようになりました…。

さすがにこのままではマズイと思い、数年ぶりにグルテンフリー&シュガーフリーを復活させましたが、昨年暮れから何度も何度も誤咬を繰り返すようになり、しかもどういうわけか毎回同じ場所(唇の内側)を噛んでしまうというミステリー…。ついには1月中旬から白い塊が常時消えない状態となりました。下が1月から3月にかけて自撮りした私の口です。すみませんm(__)m、見苦しいものをお見せして…。

Kounai1
はじめのうちは痛みがありましたが、次第に硬いしこりになり、やがて痛みがなくなって、ざらざらした感触に。そんな中、堀ちえみさんのニュースに接し、「ヤバいかも…」と怖くなり、近所の歯科に飛び込んだ際の医師とのやり取りは以下のとおり。

   歯科医「さっき、2か月前っておっしゃいました? “2週間”の間違いじゃないんですか?」
   わたし「いいえ、たしかに2か月前からです…」
   歯科医「紹介状を書きます。すぐに大学病院に行ってください」
   わたし「まさか、ガンじゃないですよね」
   歯科医「…、何とも言えません。とにかく口腔外科で検査を…」

一般に2週間以上消えない口内炎は要注意で、専門医の診察を受けるべき…と言われていますが、私の場合“2ヵ月”ですので、歯科医の反応は想定内…。さあて、どうする…? いろいろ考えましたが、とりあえず断食に挑んでみて、それでダメだったら大学病院に行こうという結論に。

良性腫瘍かもしれないという一縷の可能性を感じつつ断食にトライするのと、完全に“事実”を突きつけられた後に、専門医が示す治療方針に抗って断食にトライするのでは、おそらく前者のほうが成功の確率が高いであろうと踏んだからです。知ってしまったら、自分の中の恐怖バイアスに打ち克つ自信が…。そこまで私は強くない…。

10年前、大腸の難病を発症した私は世界中の食事療法を勉強、実践し、最後は甲田式断食療法で克服しました。そのときの経験がなければ今回の決断には至れなかったと思います。ただ、当時の手法は一日断食を数カ月おきに行いつつ、一年に一度の一週間断食で…というものでした。しかし今回は「それではとても追いつかない…」と感じたので、3週間断食に挑むことに…。

ところが、これを決意した時期がちょうど「自身初の結婚式での主賓スピーチ」や「外傷セミナー開催」を控えていたので、これらが終わってから挑むことにしました。そのため披露宴での食事は決死の覚悟と共に「もしかしたら、これが人生最後の晩餐になるかもしれない…。自分にとってかけがえのない大切な仲間と共に“最期の酒”を心ゆくまで…」と、酒宴に臨みました。

主賓スピーチも外傷セミナーもなんとか無事終えることができ、いざ命がけの断食へ!3週間断食ともなれば、専門の施設で医師の管理下で行うのが常識ですが、私の場合は通常通りの仕事を続けながら自己流かつ自宅で…、ですので、本当に命がけの行為。その結果はご覧のとおりです。

Kounai2


なんとか生還しました!完全に消えました!口唇の血色、色艶が良くなったのもお分りいただけると思います。もちろん歯科医から頂いた紹介状は引き出しの奥に眠ったまま…。神様ありがとうございます!ちなみに下の画像は「あしたのジョーの減量直後の力石徹」…、ではなく、断食2週間目の私の身体。

Kounai3



本講演では断食中はもとより、その前後における様々な事象、心身の変化等々についてお話し致します。下は断食を終えて2週間後。ほぼ元通りの身体に…。

Img_e0261





特別講演[Ⅲ]
『脳疲労に対する断食の効果-自らの体験で分かったこと-

 

断食に関しては絶食療法、ファスティング等々いろいろな表現がされますが、医学上のカテゴリーで世界的に統一された厳密な定義というものはまだないようです。その歴史は古く、宗教儀式としての位置づけから現代健康療法に至るまで様々な考え方、実践法があります。日本では甲田式、石原式、山田式等々に代表されるように数多の関連書籍が出版されており、ネット上でも様々な情報が飛び交っています。

他方、オーソモレキュラーに代表されるように、近年の分子整合栄養医学の立場から、断食という手法自体に否定的な見解を示す医療者もおられます。たしかにダイエットを目的とした断食行為はリバウンドのリスクがたいへん高く、お薦めできませんが、断食肯定派にせよ否定派にせよ、もっと基本的かつ根底にある生命観をきちんと共有すべきではないのかというのが、私の考えです。すなわち「生命とは動的平衡の流れ」だとする福岡伸一氏の言葉に全てが集約されているという見方です。

科学者にとって受け入れ難いノックアウトマウスの実験結果-あらかじめ特定の遺伝子を破壊しておいたマウスが成長して後、現れてしかるべき発病を確認できない、なぜか健康に育ってしまったというケース…-を受けて、生命とはいったい何なのか?そんな問いから生まれた福岡氏の科学者としての“ひとつの答え”…。

総合臨床家として培われてきた私の医療観と氏の見解は見事なまでに合致します。極めて整合性の高い解釈だと感じています。動的時間軸を無視して、静的時間軸での、つまり定点観測の結果を受けて、物質量の過不足で論じられる原因論は分かりやすく説得力がありますが、現実的には方法論で躓くケースが往々にしてあります。これは生命現象を複雑系として捉えていないことに起因する矛盾であり、痛みのハード論系に散見される陥穽でもあります。

最新の学説で“37兆個”とされる人体の細胞数。その一つ一つの細胞に含まれるたんぱく質の総数はおよそ“80億個”…、このうち数万個のたんぱく質がわずか1秒足らずのあいだに入れ替わっている(合成&分解)…、こうした凄まじいスピードのエネルギー代謝が37兆個の細胞で一斉に起きている…、これこそが人間の生命現象。

静止時間軸での単純な足し引き計算が通用するような世界でないことは自明の理…。以下は当会の研修会で幾度となく上映されてきたスライドの一部です。

Huku1

Huku2

Huku3

Huku4

Huku5

Huku6


Huku7

私の口内にできた腫瘍(良性か悪性かはともかく)が断食で消えた理由は、現段階では大隅教授のオートファジー理論が一番説得力があると思われます。ただ、今回の断食中に体感した様々な現象はその作用が口腔以外の複数の臓器に及んだ可能性を強く示唆するものであり、そのなかでも特に脳への作用は筆舌に尽し難いほど大きなインパクトをもって感じられました。

この数年間ずっとセルフBFIの限界を感じていた自らの重症脳疲労が、かつて経験したことのない衝撃的な体感(当日詳しくお話しいたします)をもって解消されたのです。

五感の刺激入力による脳内回路の書き換え(アップデート)は脳内アプリケーションソフトの更新であるのに対し、グリア細胞とりわけアストロサイトにおける自浄作用はハード領域のメンテナンスだと捉えることができます。このとき断食によるケトン体の賦活化は、前者よりも後者に対してより素晴らしい影響を与えるのではないか、という視点が浮上しました…。


1


2


3

つまり従来のBFI技術(性感覚刺激)では追いつかないほど重症レベルの脳疲労に対しては、脳内ハード領域における自浄作用が必須であるという視点です。これは当会が掲げるブレオスタシス破綻のステージ分類において、これまで対応し切れなかったStage3の進行例やStage4に対して有効たり得る手段が見つかったことを意味します。

Huku8

極めて重度の脳疲労を解消させる手段としての断食とは?いったいどのような視点で語られるべきものなのか…。当日はそうした私見を披瀝すると共に三上式断食療法あらため「BFI式ファスティング」が、Brain Fatigue Improvement/脳疲労改善法の一手段としてラインナップに加わる旨およびその詳細について解説いたします。


Bfiiff222_1  




実技演習[Ⅰ]
『BFI ルーティンテクニック(Tech)のアップグレード』………


ここのところ深部感覚系Techのアップデートが続いておりますが今回も…。ただし、今回はこれまで開発されてきた重力テクニックの中でも最大級のアップグレードになることを保証します。

ついに股関節重力リフトの究極とも言える技術が完成しました。これは同時に仙腸関節にも強く働きかけることが推断され、この技術に対する患者さん方の感想は「脳に効く~!」「ゆったりと広々とした温泉に足を伸ばして浸かっているときと同じように浮かんでいる感じがした!」「腸がグルグル動いて凄く気持ちいい!」等々。

さらにぎっくり腰の症例に対しても、従来のテクニックを遥かに凌ぐ効果が確認されています。ぎっくり腰の患者さんの中には従来の技術だと治療してもらっている実感に乏しく、とかく施術中の不信感(こんなんで本当に良くなるの?)を抱かれやすいのですが、今回ご紹介する股関節リフトはそうした不信感を抱かせないで済むというメリットがあります。「治療してもらってる感」をしっかりと味わっていただけるのです…。

私は現在、この技術をルーティンTechの一部に組み入れて、ほぼ全症例に行っています。今回のアップグレードはマジで凄いです。これを知るだけでも今回の研修会に来た価値があったと振り返って頂けることを衷心よりお約束いたします。

では当日お会いしましょう!




※実技演習について

 


当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても、問題なく安心してご参加いただけます。


初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


ただ事前の準備として、BFIの動画(➡前回アップデートの動画)を見ておいていただくと当日の実技演習がスムースに行えると思います。いわゆるイメージトレーニングですが、最新の脳科学でその有効性が立証されています。お時間の許す範囲内で眺めておいていただければと思います。

➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら



なお、当日プログラムの内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご容赦ください。

.



 
◆参加費。。
非会員≪ 20,000 ≫ 

     会員≪10,000 ≫
当日会場にて申し受けます。
 
※入会金は《 10,000 》です。初参加の方は入会の有無に拘らず合計《 20,000 》となります。


⇒初めて参加される方はこちら


 ⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  





 

2019年の開催日程

 


◆4月21日(日) 13:30~17:30

◆6月23日(日) 13:30~17:30

◆8月25日(日) 13:30~17:30

◆10月22日(祝) 13:30~17:30

◆12月




より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

2019/01/31

2月17日BFI技術研修会のご案内

《トップページ》
Bfi1190


日時
H31年 2月17日(日)    13:30~17:30 




◆会場
⇒大宮ソニックシティ 9F 会議室 901 

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)



901



当日プログラム内容


新春特別講演[Ⅰ]
『犬(ミニチュアシュナウザー)のてんかんに対するBFIの効果

/
これまで当会は「脳の可塑性を促すことで観測される現象は実に多次元かつ多領域に及ぶ」ことを報告してまいりました。その一例として、ヒトにおけるてんかん発作の程度あるいは頻度の改善が挙げられます。

また突発的な失神で病院を受診した女性がてんかんの疑いで大学病院を紹介され、種々検査を尽くしても確定診断に至らなかったケースでは、数十年以上ものあいだ年に5~6回もの頻度で意識消失発作を繰り返していました。

この症例にBFIを1年間続けたところ、発作が全く起きなくなり、初診から4年が経過した現在も発作は確認されていません。

こうしたヒトに対するてんかん及びてんかん類似症状における有効例を踏まえ、今回犬の特発性てんかん(1年前に発症し、約1~2ヵ月おきに発作を繰り返している症例)にBFIを試行していくと、どのような変化が見られるのかについてご報告いたします

治療開始から2ヵ月が経過しましたが、この間てんかん発作は起きておりません。効果の有無を検証するためには最低でも6ヶ月以上の経過観察が必要と思われますが、現時点における患犬の理学的変化(恢復の兆候)を紹介すると共に、犬へのBFIの効果について私見を披瀝いたします。









新春特別講演[Ⅱ]
『ぎっくり腰は予知できるか?-心拍変動解析と人工知能(AI)の可能性-


アルツハイマー型認知症では、実際にアミロイドβの沈着があってもその三分の一は発症しませんが、将来的な発症リスクを予測することができれば早期の対策に繋がります。

そこで人工知能(AI)に認知症を発症した画像と発症しなかった画像を読み込ませて学習させたところ、発症の有無に相関する9つのポイントを見つけ出し、その画像パターンの分析によって90%の確率で予知することに成功したそうです。

Ai1

こうした知見に触れると「画像上の変化=認知症」と思い込む医療者が多いのですが、AIはアミロイドβの沈着パターンと認知症の相関性-それも決して100%ではない-を見つけただけであり、両者の因果関係を証明したわけではないことに留意すべきです(上下画像はNHK「人工知能 天使か悪魔か」より)。

Ai2


ちなみにAIが具体的にどのような分析に基づいて予知したのかは人間には分かりません。米国では既にAIの予測にしたがって警察のパトロールが行われており、これにより検挙率が上がっているようですが、このケースにおいてもやはりAIがどうして事件の発生を正確に予知できるのかは人間には分からないと言われています。


それはさておき、5年以上メンテナンス通院されているある女性に大変興味深い現象がありました。その方は不定期に膵炎由来の激痛発作を繰り返しているのですが、心拍変動解析による自律神経(ANS)測定の継続によって、ANSの機能低下(トータルパワーの減少)と膵炎発作が高い確率で同期することが分かっていました。

昨年暮れ、夫の海外赴任が決まったのを機に、自分もいっしょに行くべきか、日本にとどまるべきか、大いなる葛藤を抱える中、来院時にいつもどおりANS測定すると、それまでなかった不整脈が顕著に認められました。

下がそのときの心拍変動解析結果です。赤いグラフが不整脈の現れた回数を示しています。通常であれば-不整脈がなければ-、赤いグラフは現れず、カウントもゼロのままです。
/

Img_2714_2
【 当方が使用している測定器は多くの研究機関で採用されている「TAS9 VIEW」。➡当院におけるANS測定の詳細➡TAS9 VIEWの販売店(陽春堂) 
/
初診時からの約5年間、一度も検出されなかった不整脈がこのように認められ…、そしてこの翌日ぎっくり腰を発症しました

/
本人からLINEで連絡があり、応急処置について助言を求められたので、BFIにおけるスキンラップ処置の例を挙げて、とにかく自分がもっとも心地いいと感じる優しい肌触りの生地で腰回りを巻いて覆ってください、そのうえで痛みに対するネガティブ感情を無理やりポジティブ感情に塗り替える自己洗脳にトライしてみてください…、ハードルは高いですが、もし成功すればこれが最も即効性に優れますと伝えたところ、2日ほどで回復したとの由。
/

当会はぎっくり腰の成因は脳疲労が極まった際すなわち脳代謝バランスの偏りが臨界点に達した際、これを是正すべく脳が自ら行う究極の自衛措置であることを主張していますが、脳疲労を急速短期的に悪化させる要因として最も多いのは精神のねじれであると考えています。

今回のケースは偶然かつ絶妙なタイミングでANS測定を行うことで、見事なまでに精神のねじれ(※)を“検出する”ことに成功し、その直後にぎっくり腰を発症した実例だと言えます。


※…膵炎発作のリスクを常に抱える本人は夫と一緒にいる安心感を最優先にしたい…、夫の赴任先は以前本人が暮らしたことのある国であり、医療レベルも高い。自身がトリリンガルであることから言葉の問題もなく海外生活に不安はないため、本心としては夫といっしょに行きたい…。しかし施設に入っている認知症の義母のことや就活真っ最中の娘のことを考えると、とどまざるを得ない……。


動物実験において交感神経を刺激すると頻脈になり、副交感神経を刺激すると遅脈になり、両者を同時に刺激すると不整脈が現れることが報告されていますが、「ヒトにおいては精神のねじれが動物実験同様の効果をもたらし、結果的に不整脈を引き起こすケースがある」というのが当会の考えです。

これらを踏まえ、もし今後の臨床研究において、心拍変動解析結果とぎっくり腰の相関性を示すデータが揃い、これらをAIに読み込ませたならば、もしかすると人間には分からない心拍変動の微細な変化を捉えることで、ぎっくり腰の発生を予知できる未来が待っているかもしれません。

もしこれが実現したなら、未来社会ではAIチップを搭載したウェアラブル端末による心拍変動解析を経て、「明日ぎっくり腰を起す確率が90%に高まっています。明日の予定はキャンセルすることをお薦めします」というAIからのメッセージを受け取ることが…。

当日は心拍変動以外の検査、例えば脳波や脳機能イメージングとAIの組み合わせによる大いなる可能性について、さらに本症例の膵炎由来とされる激痛発作も実はソフトペインに過ぎない可能性についてもお話いたします。

.
.



新春特別講演[Ⅲ]
『凍瘡に対するBFIの効果-その即効性について-

この時期、主訴ではないにせよ「毎年冬になると、しもやけに悩まされていて…」という患者さんが多くなります。皮膚科に通院されている方の中にはステロイドを使用されているケースがあり、それで治るのならまだしも、一時的な効果であったり、副作用のために続けられなかったりと、根治に至らず苦労されている方が少なくありません。

そうした方にBFIを継続して行っていくと改善するケースがあります。BFIテクニックのなかでも、とくに皮膚回旋に反応するケースでは下の写真のように劇的な変化が見られることがあります。この症例は痒みのみならず、痛みも強かったのですが、ご覧のとおり皮膚の赤みが薄れ、痛みも劇的に改善しました。

Simoyake2

当方の臨床データに従えば、凍瘡(しもやけ)とメンタルの間には確たる相関性が認められ、心理社会的因子による症状増悪を示す症例について解説いたします。





特別講演[Ⅳ]
『抗がん剤の継続を自らの意思で打ち切った末期がんの女性が訴える後頭部の激痛-患者さんへの接し方およびBFIの効果について-』


肝臓がんの末期に肺への転移が認められ、抗がん剤を続けないと3ヵ月持たないと言われた女性。しかし抗がん剤による体力消耗にこれ以上耐えられないことを切実に訴え、主治医の見解に反して治療中断を決意したものの、その直後から昼夜を問わず後頭部の激痛に襲われるようになったため当方を受診。


本人の中に「抗がん剤を続けるべきではないか」という思いと、「でも辛くて続けられない」という相反する思いが交錯するなかで、最終的に中止したものの、そうした精神のねじれは潜在し続けており、さらに癌そのものに対する深層心理の不安やスピリチュアルペイン等々が複雑に絡み合うことで脳が自ら作っているに過ぎない痛みすなわちソフトペインであること、決して癌そのものによるハードペインではないことなどを2時間近くにわたって解説しました。

最終的に会計時に本人が洩らした感想は「先生の言っていることはむつかしくてよく分かりません」でした…。

しかし、当方によって語られる脳科学における様々な知見、ソフトペインの摩訶不思議な世界、そしてタッチケアの驚くべき効果等々の情報-たとえ理解不能だったにせよ-に接しているその最中、当方の熱弁に聞き入っている間はまったく痛みを感じていなかったこと、そしてBFIの施術中にそれまでの倦怠感が薄れていく感覚を覚え、翌朝まで完全に痛みが消失していたことなどが2回目の来院時に判明。

翌日には再発したようですが、少なくとも当方を受診してから翌朝までの約20時間は無痛であったことが分かりました。

モルヒネのごときオピオイドを使ったのならまだしも、こうしたアプローチのみによって消える痛みはハードペインではなく、ソフトペインであろうというのが当方の解釈ですが、実際の問診傾聴の詳細ならびに本症例の顛末(初診から5週間後他界されました)について紹介し、その総括を述べさせていただきます。





新春特別講演[Ⅰ]
『祝!土光杯全日本青年弁論大会フジテレビ杯受賞記念講演-「タッチケアが導く健康長寿大国・日本」-

/
Isizeki



本年1月フジサンケイグループ主催・第35回土光杯 全日本青年弁論大会 (テーマ「私の100歳時代プロジェクト」)に登壇した当会の石関祐輔会員がフジテレビ杯を受賞しました! 現代の医療問題の核心を鋭く突いた素晴らしい演説でした。当日はこれを再演していただきます。楽しみにしていてください。




新春特別講演[Ⅰ]
『脳と関節深部感覚と関節包内自由落下運動について-
関節面における微小重力作用が脳に及ぼす影響-

/
この概念はおそらく世界中に現存する徒手医学のほとんどに潜在する極めて重要な視点です。これを理解するためには宇宙空間は決して無重力ではないということ、さらに無重力と無重量の違い等々、重力について最低限の知識が必要です。当日は重力の基本をおさらいしつつ、脳と関節深部感覚の知られざる関係性について概説いたします。




実技演習[Ⅱ]
『BFI ルーティンテクニック(Tech)のアップグレード』………

BFI は体性感覚を介して脳の可塑性を促す技術体系であり、大別すると表在感覚を入口にするTechと関節深部感覚を入口にするTechに分かれます。今回は後者の深部感覚系Techのアップグレードを行います。


先に説明した関節包内自由落下運動と筋電義手の概念を組み合わせたこれまでにないまったく新しい概念のテクニックです。


Kinnde

Kinde2
(上記画像はNHK「人間ってナンだ?超AI入門」より)

今回は特に肩関節を中心に実技指導いたします。ここ最近のBFI アップグレードの中では最大級の革新的Techだと断言します。技術的な難易度は決して高くありませんので、翌日からすぐに実践していただけます…。参加者全員が「この新しい技術を知るだけでも参加した価値があった」と振り返って頂けるものと確信しております。



※実技演習について


当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても、問題なく安心してご参加いただけます。


初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


ただ事前の準備として、BFIの動画(➡前回アップデートの動画)を見ておいていただくと当日の実技演習がスムースに行えると思います。いわゆるイメージトレーニングですが、最新の脳科学でその有効性が立証されています。お時間の許す範囲内で眺めておいていただければと思います。

➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら



なお、当日プログラムの内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご容赦ください。

.



 
◆参加費。。
非会員≪ 20,000 ≫ 

     会員≪10,000 ≫
当日会場にて申し受けます。
 
※入会金は《 10,000 》です。初参加の方は入会の有無に拘らず合計《 20,000 》となります。


⇒初めて参加される方はこちら


 ⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  





H31年(来年)の開催日程


◆2月17日(日) 13:30~17:30 



より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫

  

2018/09/09

12月16日BFI技術研修会のご案内

《トップページ》
Bfi1190


日時
H30年 12月16日(日)    13:30~17:30 




◆会場
⇒大宮ソニックシティ 7F 会議室 701 

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)


701



当日プログラム内容



特別講演[Ⅰ]
『動物にソフトペインはあるか?-三上理論を証明する実験デザインについて-

            ➡ソフトペインについてはこちら「痛みとは何か?-その深淵なる世界-」


そもそも動物に慢性疼痛は存在するのか?といった疑問がありますが、動物実験のスペシャリストによれば、動物個々の特性や個体差を踏まえ、行動パターンの詳細な観察によって推察する以外に方法がないそうで、そうした観察者の主観に従えば、慢性疼痛は存在すると考えられているようです。


脳が生み出す種々ソフトペインの中でも、臨床上問題となる痛み(難治性の痛み)や激痛発作の類は
感情抑圧本当はこうしたいのにそうせざるを得ないといった精神のねじれに起因するものが多いというのが当会代表(三上)の見方ですが、これを動物実験で再現することは、はたして可能でしょうか。

例えばサルに対して、ある条件付けの下、餌が食べられる状況を作っておいて、途中から餌を透明の箱で覆ってしまい、サルが手を伸ばして食べようとしても食べられない環境を作ります。

こうして“精神のねじれ”を生じさせたサルに軽微な電気ショックを与え、以降の脳活動を脳機能イメージングや脳波測定等によって解析すると同時に行動パターン等を観察し、痛みの遷延時間(※)等を推測し、通常のサル(対照群)と比較するといった方法が思いつきます。

(※)…軽微な電気ショックは組織の実質的な損傷を伴わないので、もし痛みの遷延があれば、それは「ハードペインの長期化」ではなく、「ソフトペインの発生」と見なすことができる(当会は異所性発火による神経障害性疼痛という概念に強い疑義を唱えている)。


しかし、このような手法(ハードペインをきっかけにしたソフトペインへの移行)では、物理的介入がないままに発生するソフトペインを証明することにはなりません…。
三上理論に従えば、動物種の中でも欲求を抑える精神回路-人間であれば理性回路に相当する-が発達している種ほどソフトペインを感じやすくなるのではないかと推測されます。

また同種の中でも個体差があると考えられ、犬の場合であれば、ご主人様の「待て」の指示に我慢できる時間が長い犬ほどソフトペインを感じやすいという推論も…。

このような話をすると、ウォルター・ミシェルのマシュマロ実験を想起する方がおられると思いますが、当方が掲げるテーマとは別次元の視点ですので、念のため。


例えばチンパンジーの知能はヒトの3~4歳児くらいと言われています。仮にチンパンジーで証明されたなら、人間においても少なくとも3歳になればソフトペインを感じる可能性があるという推測が…。

当日はソフトペインを証明すべく動物実験が果たす役割、真の意義について解説いたします。





特別講演[Ⅱ]
『医原性疼痛に関する考察-画像診断の呪い(ノセボペイン)だけじゃない!医原性ソフトペインという概念


負の心理的介入によって発生する痛みあるいは悪化する痛み、すなわちノーシーボ(ノセボ)によって引き起こされる医原性ソフトペインを指して、当会はブアメードペイン(※)もしくはノセボペインと呼んでいます。

(※)…ブアメードという名の死刑囚に対して行われた有名なノセボ実験…、実は日本国内で実際に行われていた?→「実際に行われたブアメードの血」


医原性疼痛は大きく3つに分類されます。①認知的介入によるもの、②物理的介入によるもの、③その両者によるもの。

①は“画像診断の偏重”に象徴されるように、患者さんの心理に恐怖心を植えつける説明手法すべてが引き金になり得ます。

②は肉体への刺激介入のほとんどすべてにリスクがあると言えますが、なかでも疼痛閾値の個人差や心理特性など脳の情報処理性能を一切顧みない現場は高いリスクを負っています。

③は①と②が二重に加えられるわけで…、患者さんが被るダメージは計り知れないものがあります。


こうした医原性疼痛が臨床で問題となる場合、そのほとんどが医原性ソフトペインだというのが当会の視点です。

たとえ②であったとしても、つまり最初のきっかけが医原性ハードペインだったとしても、その痛みは瞬時にハイブリッドペインに変質し、早ければ数十分~数時間以内、遅くとも数日以内にはソフトペインに移行しているケースが圧倒的に多く…、手術後に再発あるいは悪化する痛みはその代表例。

医原性疼痛とはすなわち医原性ソフトペインであるという視点について解説いたします。

.
..
.
.



特別講演[Ⅲ]
『ソフトペインは何歳から生じ得るのか?-肘内障にミラーセラピーを施行して分かったこと-

肘内障の3歳女児が2軒の接骨院、1軒の整形外科で徒手整復を受けたにも拘らず、すべての現場で整復が確認されなかった事例。計3か所において何度も何度も整復を試みられたが、本人の痛みの訴え、腕を使おうとしない所作がまったく変わらず…。

母親いわく「どの先生も“入らない”と困った感じで…」と。最後の整形に至っては、医師から「完全に入らないので、しばらく毎日来てもらって、押し込む操作を繰り返していきます」と言われたと。

4軒目となった当院にて、まず視診の段階で患部の腫脹が一目瞭然。さらに触診拒絶-複数回に及ぶ整復操作に対するトラウマのため白衣を見るだけで大泣き状態、腕を触らせまいとする抵抗も尋常でなく-に伴う患肢の動きに、違和感を覚え…。

そこで本人の発達過程、家庭環境、既往歴、家族歴、最近の体調変化、母親自身の来し方に至るまで、精細な問診を40分ほど続けるあいだ、母親の膝の上に座っている女児の表情、仕草、身体動作等々、その横にいる兄(5歳)から受けるボディタッチに対する本人の反応や言葉のやり取りを詳細に観察した結果、生来の感受性亢進が推察された為、試しにミラーセラピーを施行したところ…、なんと…!


この続きは当日詳しくお話しさせていただきますが、この症例を受けて分かったことが二点あります。その内の一つは医学常識を根底から覆す“あり得ない見解”ですので、これに対する参加者のご意見を伺いたいと存じます(その是非はもとより語ることが許されるかについても)。



ちなみに上記のごとき肘内障例に対する問診傾聴、細部にわたる観察は、今回が特別ということではなく、通常の肘内障であっても毎回ルーティンに行っています(今回はその時間が若干長めでしたが)。






特別講演[Ⅳ]
『脳におけるinitialization効果(反動復元に伴う初期化)について-強刺激的介入の成否を決めるもの-


物理的介入において、一度に入力される情報量が過大な場合-例えば強い痛みを起させるような施術-では、脳内に大量の信号が流れ込むため、これを収束させようとするブレオスタシス(脳独自のホメオスタシス)が働きます。

その結果、反動復元のプロセスを経て神経回路の初期化が促されると、結果的に境界意識におけるソフトペインゲートが閉じることがあります。つまり痛みが消失します。当会ではこうした現象をイニシアリゼーション効果-initialization(初期化)-と呼んでいます。

イニシアリゼーションの成否を決める要因を理解するためには、信号入力の際の脳疲労レベルおよび生体環境に関わる“時間軸の動的概念”を知る必要があります。これについて当日詳しくお話しさせていただきます。

イニシアリゼーションに限らず、あらゆる医療において不可欠な“時間の概念”であり、「静止画を見るのではなく、タイムラプス的情報を見る(俯瞰する)」ことがいかに大事であるかをお伝えいたします。

..
.
.



特別講演[Ⅴ]
『アキレス腱肥厚症はなぜ起こるのか?-その発症メカニズムに迫る!脳と肉体の絶妙なる連係がそこに!-

.
3年前から両腓腹筋の慢性痛を抱えるAさん。2年前から激痛発作が頻繁に起こるようになったため、様々な治療(筋膜リリース、トリガーポイント、鍼灸、認知行動療法、ペインクリニック、他多数)を受けてきたが一向に改善せず。
.

半年前に当院を受診し、ルーティンBFI、皮膚回旋、スキンラップ、触覚同期ミラーセラピーといった脳の可塑性を促すべく種々アプローチを駆使したところ、通院2ヵ月後にほぼ消失。一連の施術に対する反応からCRPS(RSD)体質(※)であることが判明。

(※)…脳疲労が基盤にあって、とくに刺激耐性の低下が顕著な状態。疼痛閾値の低下に配慮しない刺激的介入を行った場合、不安定な経過をたどりやすい。

その後は3週に1回程度のメンテナンス通院を続けていましたが、あるとき「階段を踏み外してからアキレス腱の痛みが続いている」との訴えが出現。視診、触診等々によってアロディニアを伴う局所の肥厚を確認。

.Aさんは心理的介入の禁忌例-内面的な次元に話が及ぶと嫌悪感を露わにするタイプ-であったため、職場での典型的な「上司ストレス」について把握しつつも、その辺りに対する介入は避けていました。

.
.しかし指先で軽く触れただけの触診に対して悲鳴を上げるほどの激痛を伴うアキレス腱の肥厚を目の前にして、さすがにこれ以上のスルーは容認し難く…。脳疲労について説明した上で、下肢全体の触診結果を伝え、肥厚の真の意味-発生メカニズム-について解説したところ、「なるほど、そういうことなんですね、良く分かりました。納得です…」と。.


どのような触診を行って、どのような着眼点に基づいて、どのような説明を行ったのか、そしてどのような処置(※)を施したのか、当日詳しくお話しいたします。


(※)…
ちょこっとだけ予告。その内容には関節運動に同期する目に見えない皮膚回旋を重視する従来にないテーピング技術(BFIテーピング)が含まれる。

関節運動と皮膚回旋のあいだに“非協調”が発生している生体では、脳における運動回路の出力応答に負担が生じている。そこに同期する精神回路の失調と脳疲労レベルのあいだには相関性がある。

「脳疲労→肉体の変化」なのか、それとも「肉体の変化→脳疲労」なのかについては、基本的に症例によって異なるが、どちらが先にせよ肉体次元の変化は脳疲労のサインと見なすことができる。

BFIテーピングはこうした脳の情報処理の負担を軽減させること、すなわち脳疲労を和らげることを主眼にしたテーピング。その効果は絶大であり、およそこれまで存在するテーピングとは次元が違う。






特別講演[Ⅵ]
『日本ソフトペイン学会設立に向けて ……………………………………………………………………………………
 


関節機能障害(JD)、筋膜癒着、トリガーポイントの類は、いずれの介入結果においても脳の出入力応答レベルとのあいだに相関性があります。

因果関係として、脳が先なのか、肉体が先なのかは前述したとおり症例によって分かれますが、いずれにしても脳の情報処理に負荷をかけ続けている状態と見なすことができます。そこに潜在し得る脳疲労レベルー代謝バランスの失調レベルーには顕著な個体差があります。

これら肉体次元の潜在的変化に介入を行うと、脳の情報処理の負担が軽減することで脳疲労の改善に繋がる。つまり肉体次元への介入が無意識下情報処理-境界意識回路のゲート開閉の正常化-を促すことでソフトペインが消失します(ゲートコントロールの真の所在は脊髄後角ではなく、DMNをはじめとする同期性広域神経回路だというのが三上理論の中核)。

したがってJD、筋膜癒着、トリガーポイントに対する介入は脳への介入であり、これらに限らずほとんどすべての痛み治療が意味するものは最終的に脳の可塑性を促すことができたか否か、あるいはその次元における効果の優劣に過ぎない、そう捉える視点の先にソフトペインという共通普遍的な概念があり、さらにこの論理の行きつく先に「痛み概念の歴史的統一」が見えてくるのです。


運動器プライマリケアおよび回復期リハから発達個性、うつ病、認知症の臨床に至るまで、さらにCRPS(RSD)に代表される難治性疼痛に対する確たる理論と経験値のすべてを併せ持つ他に類を見ない徒手医学がBFIです。

発足当初から“難”の土俵に上がり続けてきた当会は細微な存在ながら、学会設立への関与が許されるのではないか、その資格があるのではないかと考えます。当然ながら、度し難い思い上がりだ!恥を知れ!分を弁えろ!とのご批判もあろうかと存じますが…。


方法論の如何を問わず、世界中に散らばる“痛み治療チーム”という名の登山隊がアタックする頂上は、実は皆“同じ場所”であり、それぞれに登山ルートが違っていても目指す頂上は一つです。

ならば、方法論はいったん脇に置き、原因論の次元で情報共有のできる横断的な繋がりが果たす役割は大きいと思います。


当日は設立の趣旨および展望を説明させていただいた上で、今後準備すべき事項や課題に関するヒヤリングを行います。参加者皆様の忌憚のないご意見を頂戴したいと存じます。プログラムの進行次第によっては場所を移して忘年会の席で…、という流れになるかもしれません。

足音も立たぬ小さき“はじめの一歩”になりますが、何卒よろしくお願い申し上げます。





特別講演[Ⅶ]
『微弱信号に対する反応特性を考察する-表在感覚優位の脳と深部感覚優位の脳の違いについて-

BFI は「脳への微弱信号入力を経て神経可塑性を促す技術体系」であり、その入力手法は主に表在感覚を刺激するテクニック(Tech)と深部感覚に働きかけるテクニック(Tech)に分かれます。

BFI の臨床においては相対的に表在感覚系Techに反応し易い症例、深部感覚系Techに反応し易い症例、その両方に反応する症例など、信号入力に対する個体差が認められます。


Kannkaku


そうした個体差の顕著な例が、表在感覚ハイパーの症例であり、この場合通常のタッチ系Techに副作用のごとき不安定な経過を示す一方、タッチレス系Techには極めて良好な反応を示します(こうした現象は準静電界の性質、強さ等に因るものと推測される。詳しくはこちら)。

このように人間の脳は入力手法に対する様々な反応特性(個体差)を有しているため、単一系統の同じ技術だけを臨床に用いても、自ずと限界があります。

こうした現象を俯瞰、総括した上で、様々な信号入力の手段を持っていることの重要性についてお話しさせていただきます。とくに総合臨床家を目指す方にとっては生命線、命綱とも言える大事な視点となりましょう。


.

.

実技演習[Ⅰ]
『皮膚回旋誘導と重力平行リフトの融合技術に関するアップグレード』………


Shurui2

先の講義で紹介した視点を証明する新たな技術-皮膚回旋と重力平行リフトを融合させたハイブリッドTech-のアップグレードです。

表在感覚と深部感覚の両方にバランス良く働きかけることで、極めて微弱な信号を脳に届けることができます。これまで開発されてきたBFI技術の中でも最大級の効果発現を認めますので楽しみにしていてください。

この技術は手指の痛みに対する即効性に優れ、手技療法によるアプローチがむつかしいとされているへバーデンの痛みにもたいへん有効であることが分かっています。

また、この新技術をギックリ腰症例の仙腸Jに試行していただければ、AKA⁻博田法の真髄がこれまで何度も申し上げてきた通り「脳への信号入力の強さにある」ことを実感していただけるはず…。


なぜ仙腸Jへの介入技術が微弱なものであっても有効に働くのか?なぜ仙腸Jに対する強の技術が不要であると言い切れるのか?これらの答えはまさしく脳の中にあるということです。

今回ご紹介する新技術-皮膚回旋重力平行リフト(略して皮膚回旋リフト)-の実技演習を行いますが、その対象として仙腸J、手指J、肩J、股関節、膝Jなどを予定しています。

BFI に多少の興味があっても「現場ではAKAファースト」という臨床家の方々にとっても目から鱗の講義および実技演習となりましょう。





実技演習[Ⅱ]
『BFI ルーティンTechのアップデート』………………………………

BFI のルーティンTechを大幅に修正しました。PT(点の技術)とLT(線の技術)を相互に組み合わせながら流れるように変化していく新しいテクニックです。施術環境(時間制限)や症例によって施術時間10分(ショートver)、20分(トールver)、30分(グランデver)、40分(ビエンティver)の4パターンに分かれます。

またルーティンTechにおける患者座位verでの「脊椎棘突起へのピアノタッチ」のアップデートも行います。ヒーリング音楽の癒しのメロディー&リズムと同期させるテクニックです。

当日はこれらすべての実技演習を行います。とくに脊柱への音楽同期ピアノタッチは、まるで自分の身体が楽器になったような不思議な感覚、かつて経験したことのない施術を体感していただけるはず…。





※実技演習について


当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても、問題なく安心してご参加いただけます。


初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


ただ事前の準備として、BFIの動画(➡前回アップデートの動画)を見ておいていただくと当日の実技演習がスムースに行えると思います。いわゆるイメージトレーニングですが、最新の脳科学でその有効性が立証されています。お時間の許す範囲内で眺めておいていただければと思います。

➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら



なお、当日プログラムの内容は予告なく変更されることがあります。何卒ご承知おきください。

.



 
◆参加費。。
非会員≪ 20,000 ≫ 

     会員≪10,000 ≫
当日会場にて申し受けます。
 
※入会金は《 10,000 》です。初参加の方は入会の有無に拘らず合計《 20,000 》となります。


⇒初めて参加される方はこちら


 ⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  





H31年(来年)の開催日程


◆2月17日(日) 13:30~17:30 



より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示




≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫

  

2018/07/07

8月26日BFI技術研修会のご案内

《トップページ》
Bfi1190


日時
H30年 8月26日(日)    13:30~17:30 




◆会場
⇒大宮ソニックシティ 9F 会議室 903 

アクセス:JR大宮駅西口から徒歩3分
〔住所〕 さいたま市大宮区桜木町1-7-5
〔TEL〕 048-647-4111
  駐車場:ソニックシティ地下駐車場…30分/200円 
                   (利用時間 7:00~23:00)


903


当日プログラム内容


50回記念特別講演[Ⅰ]『骨折実験報告-骨折させる目的で、自らの足趾に重いガラス板を落下させ、その直後にセルフBFIを行い、痛みや腫脹がどのように変化したのかを詳細報告!-』

Kossetujikken
Atukose 
今回の実験で分かったことはBFIは打撲や捻挫のみならず、骨折における二次痛(無髄C線維が秒速90㎝という低速で伝える第二波の痛み)までをも見事なまでに抑える効果があるということ。

さらに二次痛の発生を抑制する手段として、C触覚線維を賦活化させるべく撫でる刺激よりも、ひたすら患部を覆うように触り続ける(圧迫という趣意ではなくただ触れるだけ)というような“静止持続的な刺激”のほうが二次痛を防ぐ効果が高かったことが分かりました。

この事実は外傷性の痛みはC触覚線維を経由して島皮質後部を活性化させるよりも、毛包受容器を介して中脳灰白質でのオキシトシン分泌とそれに続くセロトニン活性を促したほうが効果的であるということを示唆しています。

そして二次痛の抑制はその後の回復に想像を絶するほどの好影響を及ぼすことも…。これまでの臨床データから推断されていた考えがほぼほぼ確信に…。ほぼほぼ…。ほぼ。


※「触る・押さえる」ことによる下行性抑制系の発現に対しては、従来のゲートコントロール理論よりも当会が唱える「境界意識仮説」のほうが臨床との整合性が高いと考えています。つまり信号を通すゲートの開閉は脊髄後角よりもさらに中枢の脳で行われているという見方です。

こちらの視点であれば、痛みのみならず発赤・腫脹・浮腫といった血管運動障害までが抑えられる現象についてCAN(自律神経の中枢回路)との関係性から、より合理的に説明することができます。境界意識仮説については
こちらのページ(脳疲労とは何か?)をご覧ください。
 

今回の実験とは対照的に、可及的早期にBFIを行わなかった症例との対比を以下に示します。その差は歴然…。


Atukose3_2
左は今回の実験におけるあっくん(当会代表)の母趾。 右は当院の患者症例で、自宅にて小趾を椅子に強打して受傷。整形で骨折の診断。当院には受傷2日後に来院(当会の一般講演会に参加したことがあり、その際に知った三上式プライトン固定を希望されて受診)。下の画像は患者症例のX線所見。


Simakose
あっくんの母趾は受傷直後にBFIを施行し、翌日からの日常業務にほとんど支障なし。処置はスキンラップのみ(アルケア社のオルソラップを使用)。つまり固定処置が不要だったのです。


Sukinrappu

当日は「皮膚刺激とオキシトシンの関係性」に臨床的な裏付けをもたらした“狂気の実験”内容及び予後について詳しく解説させていただきます。

51 (2017年BFI研究会主催・一般講演会「脳疲労とタッチケア」で上映されたスライドより)


さらに自身に起こさせた骨折を鑑別するため、様々な触診テクニックを試行した結果、精度が一番高いと思われた骨折判別法(骨への間接的叩打法)を紹介いたします。BFIにおけるTIST(間接的同期タッピング)を応用することで見出された鑑別技法です。

転位のある明らかな骨折であれば、少なくとも骨折の有無に迷うことは少ないでしょう…。しかし軽微な骨折(ヒビ)があるかないかの判定、とくにX線上は明確でなくとも3次元CTやMRIなどで判明し得る極微の不全骨折等の鑑別として確度の高い技法と自負しております。

MRI等の検査手段を持たない整形や接骨院(プライマリケア現場)において、とくにその有用性があるのではと思われます。当日は患者に行っている実際の場面(動画)を供覧しつつ、参加者同士での再演実技を行います(下はその静止画像)。

Mikakosse7




50回記念特別講演[Ⅱ]『体内記憶セラピーとも言えるBFIの効果を裏づける胎内振動および音について-胎児における触覚と聴覚の発達時期の違いに見る皮膚と振動の密接なる関係性-


本年4月に開催された一般講演会「BFIとは何か?」で解説させていただいた胎内記憶とBFIタッピング(TIST)の関係性。これを裏づける情報がテレビで紹介されたのを受けて、あらためて皮膚と振動の関係性を解説いたします。

Siten1
Sitenn2(上記両画像は2018年一般講演会「究極のタッチケアBFIとは何か?」で上映されたスライドより)


本年、NHK「チコちゃんに叱られる」で放映された胎内音を参加者に聴いていただきます。実際の音を聴くことで、BFIにおけるTISTの有効性をより実感していただけるものと思います。

Tikotyan1
Tikotyan2(上記両画像はNHK「チコちゃんに叱られる」より)

今回の情報を受けて一つの推論が浮上しました。BFIにおける様々なテクニックの中でもとくにタッピング系(PT)と相性のいい患者、エフルラージュ系(ST)と相性のいい患者の違いは何に由来するものなのか?もしかすると、本人が胎児のとき母親がアクティブな場合、胎児は羊水の流れによる刺激を受けていた時間が長いと想像される一方で、反対に母親が大人しい場合、静止状態の羊水から伝わる心拍リズムを感受していた時間が相対的に長かったという推論が…。

つまり自身の母親が妊娠中に活動的だった人は羊水の流れに刺激されたC触覚線維経由の刺激すなわちエフルラージュ系(撫でるテクニック)に相性が良く、反対に母親が非活動的だった患者は心拍リズムに近いタッピング系に相性が良いという、そうした傾向が-あくまでも傾向に過ぎない-が、もしかするとあり得る…?




50回記念特別講演[Ⅲ]
『第5中足骨骨折ope後に発生したCRPS(RSD)症例に見る失感情症の有無およびストレス認識とその受容性について』

CRPS(RSD)という診断に至りながらも、いまだ強刺激的な介入を平然と行っている現場があることに驚きを隠せませんが、今回は休業補償に絡む診断書発行等の事情から、当該医院への通院を中止することができず、しかし治療の主体はBFIで…と希望された症例について…。

患者は初診時、患側への荷重が不可のため杖をついて来院されましたが、触視覚統合法(触覚同期ミラーセラピー)とBFIルーティンを2回行っただけで、局所の多汗、発赤、浮腫が見事なまでに改善し、杖なしでの自力歩行が可能となりました。

下画像にて足関節の皮膚のしわが出ていることが荷重歩行できるようになった何よりの証し…。写真だと分かりずらいですが皮膚発赤の改善は目を見張るものがありました。

Humiko
CRPS(RSD)がこのように恢復してしまう現象はなかなか信じていただけないことが多いのですが、回復がスムースな症例と極めてむつかしい症例の違いについて解説させていただきます。




50回記念特別講演[Ⅳ]『全国に潜在するGeneral Clinician(総合臨床家)およびこれを目指すセラピストたちへ-真に学ぶべきこと-』


本年発売された週刊現代の記事で取り上げられていたとおり、欧州諸国では認知症治療の主体は薬ではなく、全人医療的な包括的ケアとなる流れが加速しています。

会話とタッチケアが果たす役割は認知症のみならず、あらゆる医療現場で普遍的な意味を持つこと、その任に相応しいGC(総合臨床家)の育成ならびにその人員拡大こそが日本の、否世界中のコメディカルの新たな未来像となりましょう。

脳の仕組みと働きについて深い見識を持って患者ファーストの知見に立って学んでいけば、自ずとGC(総合臨床家)への道が拓けます。“脳”を学ぶことの真の意義に気づくことができる医療者は、MD、NS、PT、OT、ST、ME、JT等々といった従来の資格の枠組みを超えて、GC(総合臨床家)という肩書きを持つ医療従事者なんだということを全力で解説させていただきます。

Nintishou(週刊現代の記事より一部改変)

Yumani2(2017年一般講演会「脳疲労とタッチケア」で上映されたスライドより)


欧米を中心に広まっているタッチケアの現状は、匠の技術で世界をリードする日本にとって、なんとも歯がゆい状況と言わざるを得ません。

日本人の繊細なる手の感性を世界中の人々がリスペクトしているなか、医療界では手術にのみその才能が生かされ-手術の世界では日本人の手先の器用さが如何なく発揮され-、かつそうした名医がテレビで紹介され続ける一方、タッチケアにおける日本人の精妙なる秀逸さがまったく公共の電波に乗らない現状こそが、いびつな医療の実態を象徴している…。

Gendai (週刊現代の記事より一部改変)    →脳疲労とは何か?かんたん解説版


日本の常識は世界の非常識という医療の在り方を根本的に変えていくためには、脳の視点を究めたGC(総合臨床家)を1人でも増やしていく以外に道はない。

「脳の仕組み?複雑系?そっち系の専門家と言えば、やはりGC(総合臨床家)の人たちだよね」と世人が会話する未来を…。




50回記念特別講演[Ⅴ]『「最近、霊臭(タバコや線香の匂い)を感じることが多くて…」という患者にBFIを行った結果、その実態が“異臭症(嗅覚錯誤)”であることが判明した一症例』

Nioi
(週刊現代の記事より一部改変)


脳内における感覚処理システムには『補完(本来ない情報を合目的的に補ってしまう回路)』をはじめ様々な情報処理系があり、その全容はいまだ解明されておりません。当会はこれまでこうした未解明のシステムにはバグを孕むプログラムが潜んでおり、その誤作動によって多種多様な感覚異常が引き起こされることを報告してまいりました。

こうした感覚異常の発現に深く関わるものとして、「脳代謝バランスの失調」という視点で捉えた当会独自の視点“脳疲労”の存在があることも主張しています(→脳疲労とは何か?かんた
ん解説版)。

ヘビースモーカーだった夫の急逝後、周囲に喫煙の気配がまったくないにも拘らず、ふとタバコ臭が漂ってきたり、線香を焚いていないのにそれを感じたりといった摩訶不思議なことが頻繁に起こるようになったと訴える症例。

お寺の住職に相談したところ、「いわゆる霊臭と呼ばれる現象かも知れませんが、四十九日の法要が終わったら消える場合が多いです」と説明され、納得していたとのこと。しかし法要が終わった後も、そうした現象が続いているという患者にBFIを続けたところ、そうした現象はほとんど起こらなくなりました。

交通事故等の頭部外傷に伴って嗅神経細胞軸索が損傷を受けると、例えばキンモクセイの甘い香りを悪臭に感じてしまうといった嗅覚の錯誤をきたすことが知られています。脳疲労によっても似たような現象が起こることはこれまでの臨床で経験済みでしたが、今回のような症例(患者自身が霊臭だと納得していた現象も脳疲労に伴う嗅覚錯誤であった可能性が高い)は私も初めてでしたのでその詳細をレポートいたします。






◇触視覚統合ミラーセラピーのアップデート

BFI認定院のはしごを繰り返している極めて重度のCRPS(RSD)症例に対して、ミラーセラピーを試行錯誤するなかで見出された新しい手法について紹介いたします。

Shourei2
この症例は発達個性と失感情症を高度に合併しているため、BFI認定院においても治療に難渋していましたが、温冷交代浴の概念と触視覚統合を融合させることで、大きな改善につながりました。

覚醒時(意識のある日中)はCRPS(RSD)特有の灼熱痛に常時襲われており、その痛みから逃れるため常に保冷剤を手部に当てがっている状態で、かたときも保冷剤を手放すことができず、終日クーラーボックスに多数の保冷剤を入れて持ち歩いています(通院等の外出時は必ず家族が同伴し、車内に同ボックスを常置)。

「冷やさないといられない」という強固なとらわれ、思い込みを少しでも和らげる必要があると考え、ミラーセラピーの際に、健側の左手に保冷剤をあてがい、患側の右手には冷やされていない常温のままの保冷剤をあてがってもらい、鏡像錯覚を利用して「実際は冷やされていない右手に対して、脳が冷やされている左手を見ることで、右手も冷たいという錯覚を起こさせることはできないだろうか」と当初は試してみたのですが、その“冷覚移植”は失敗に終わったのですが、意外な効果が!

Shourei5_2
本人いわく「正常な左手だと、こんなにも冷たくて耐えられないものなんだ…」と、自らの行為がいかに異常なことであるかを悟ったご様子でした。

その後、紆余曲折を経て右手と左手の保冷剤を交換しながら、すなわち温冷交代浴と同じ要領で触視覚統合ミラーセラピーを続けた結果、日常の生活動作において手が使える場面が徐々に増えていったのです。これに同期して皮膚の色も顕著に回復しました。

当日はその詳細についてご報告いたします。





◇BFI のアップデートおよびローテーション実技演習
 
今回のアップデートはPT(ポイントテクニック)とLT(ラインテクニック)を組み合わせた新たなルーティン構成、およびST(サーフェステクニック(旧エフルラージュ))における新たなピアノタッピング(脊柱の棘突起に沿ってピアノを弾くようにして施す超ソフトタッピング)を紹介します。また重力に対して平行牽引を施す手技(重力平行リフト)において、股関節のテクニックを修正しました。

当会の実験および実技演習には初参加者の方も加わっていただいておりますが、これまでのところ支障を来たした例はございません(皆無です)。どなた様におかれましても、なく安心してご参加いただけます。

初めて参加する際、「実際の技術はどれくらいの力加減なのか知りたくて…」という方が多いのですが、まさしくその絶好の機会と捉えていただければと…。


ただ事前の準備として、BFIの動画(➡前回アップデートの動画)を見ておいていただくと当日の実技演習がスムースに行えると思います。いわゆるイメージトレーニングですが、最新の脳科学でその有効性が立証されています。お時間の許す範囲内で眺めておいていただければと思います。

➡BFI研究会の動画専用ページ(You Tube)はこちら

.


 

◆参加費。。
 
非会員≪ 20,000 ≫ 

     会員≪10,000 ≫
当日会場にて申し受けます。
 
※入会金は《 10,000 》です。初参加の方は入会の有無に拘らず合計《 20,000 》となります。



 ⇒初めて参加される方はこちら


 
⇒2回目以降の参加申込はこちら


 
     
◆定員
  先着18名まで  (申込期限…前日20時)
           
    ※定員に達し次第
Facebookページに告知します



⇒研究会公式サイトの「研修会のご案内」ページ
  




 H30年・今後の開催日程


 ◆8月26日(日) 13:30~17:30 
 10月21日(日) 『一般講演会「痛みとは何か?」』
 
◆12月16日(日) 13:30
~17:30 


 
より大きな地図で ソニックシティホール・会議室・展示場利用案内 を表示


……………≪懇親会のお知らせ≫……………
。。

当日は研修会終了後に場所を移して「第50回記念納涼会」を開催します!

15年前(2003年)小さなワークショップとして産声を上げた当会の活動は、その後の紆余曲折を経て今回ついに節目となる第50回を迎えました。ささやかな企画ではありますが、いつもとは趣を異にして大いに盛り上がりたいと思います。

時間:18:00~
場所:
そごう屋上ビアガーデン

Nomikai_2
どなた様も奮ってご参加ください。



≪トップページに戻る≫


≪三上クリニカルラボ≫ ≪BFI研究会公式サイト≫ 

  

その他のカテゴリー

10/21一般講演会「痛みとは何か?-その深淵なる世界-」の概要報告 100年プロジェクト-「母、激痛再び」の衝撃に想ったこと- 4/22一般講演会「究極のタッチケア“BFI”とは何か?」を終えて-概要レポート- 9/24一般講演会「脳疲労とタッチケア」を終えて-参加者の声- BFI テクニック序論-基本的な考え方および検査等- BFI 技術研修会のプログラム詳細 BFI 研究会のホワイトボード BFI 研究会代表あいさつ-NHKスペシャルが開いた扉の先にあるもの- BFIの技術-最新版- BFI技術研修会の過去録(H28年12月~H31年4月) BFI研究会の沿革 CRPS(RSD)-1)痛み・しびれと神経の本当の関係- CRPS(RSD)-3)そのとき鈴木さんに何がおきたのか?- CRPS(RSD)-4)鈴木さんが回復した理由- CRPS(RSD)-基礎知識- CRPS(RSD)-2)痛み信号の通り道と自律神経(ANS)- CRPS(RSD)-プロローグ- EBM(根拠に基づく医療)とは何か? H29年7月のアップデートおよび比較試験の結果報告 topページ VASによる治療効果の判定シート “治療的診断”に潜む論理的錯誤(ロジックエラー) ①BFI 入門編-脳にアプローチする治療家にとって絶対的不可欠の心構え- 「先生、今さら性格は変えられないけど、血流は電気治療で変えてもらえるもんね」 「子供は外因性、大人は内因性」という視点 ぎっくり腰の真実-脳の自衛措置- なぜ“究極のタッチケア”なのか-BFIの特異的臨床意義- デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)と自律神経の関係を考察する-BFIとシャムの比較試験より- ニューロフィクス(neuro-fixed)という視点 ハード論者がソフト論を否定するのは筋違い フィンガートラクション-その意義について- プライトン固定セミナー 三上クリニカルラボのテレビ出演-ミラーセラピーの治療場面が放映されました- 体幹プライトンシーネ(元ほねつぎの母が脊椎圧迫骨折???) 前腕骨骨折における上肢ギプス二重法 古今東西あらゆる痛み治療は最終的に“同じ場所”にアプローチしているという見方 外傷の痛み(ハードペイン)を再考する 小脳へのアクセス-なぜ“関節”なのか?- 役割分担-臨床研究と基礎研究とランダム化比較試験(RCT)- 日本脳弾塑性学会 時覚(ときかく)とは何か? 椎間板のパラダイムシフト(前編) 椎間板のパラダイムシフト(後編) 椎間板ヘルニア-①画像診断の矛盾- 椎間板ヘルニア-②ヘルニアは脊椎を守る防御反応 椎間板ヘルニア-③末梢神経の圧迫≠痛み- 椎間板ヘルニア-④神経の変性≠痛み(その1)- 椎間板ヘルニア-⑤神経の変性≠痛み(その2)- 椎間板ヘルニア-⑥神経の変性≠痛み(その3)- 椎間板ヘルニア-⑦神経の変性≠痛み(その4)- 椎間板ヘルニア-⑧神経の変性≠痛み(その5)- 椎間板ヘルニア-⑨髄核の脱出≠圧迫 椎間板ヘルニア-⑩物理的な圧迫≠炎症の発生- 椎間板ヘルニア-⑪椎間板の変性≠痛み(その1)- 椎間板ヘルニアの真実-医学史に残る巨大な錯誤- 母指3次元固定法(母指球安定型プライトン) 治療家による覆面座談会-激痛が続く症例、あなたならどうする?- 無意識下情報処理が痛みや関節拘縮を改善させり理由-DMNとミラー療法- 無意識下情報処理が痛みや関節拘縮を改善させる理由①-脳内補完とソフトペイン- 疼痛概念のパラダイムシフト(前編)-AKA-博田法➡関節拘縮➡ANT➡シャム➡脳- 疼痛概念のパラダイムシフト(後編)-セルアセンブリ➡脳内補完➡ソフトペイン- 痛みと交絡因子とBFI-科学の視点- 痛みの原因論の二極化(肉体?or 脳?)について一番分かりやすい説明-ソフト論、ハード論とは何か?- 痛みの成因1)脳と心身環境因子 痛みの成因2)脳と内的要因 痛みの成因3)症状は生体の弱点に 痛みの成因4)環境病という視点 痛みの成因5)五感力と食生活 痛みの成因6)カウンセリングの意義 痛みの成因7)ストレス説を斬る!-過去を封印して生きるということ- 痛みの成因8)ストレス説を斬る!-ストレス≠痛み- 痛みの成因9)ストレス説の皮相性を斬る!-脊柱管狭窄症と“気づき”の道程- 痛み記憶の再生理論-セル・アセンブリのフェーズ・シーケンス- 皮膚回旋誘導テクニック 私の原点 脳疲労とは何か 脳疲労とは何か? 脳疲労と交通事故 脳膚相関-脳と皮膚の関係-を考える 腓腹筋ラッピングシーネ 腰痛-①腰痛治療の現状- 腰痛-②痛みの科学的研究- 腰痛-③整形外科の歴史と慢性痛- 腰痛-④画像診断が意味するもの- 腰痛-⑤腰痛の85%は原因不明- 膝関節における前面窓式プライトン固定 自律神経測定による“治療効果の見える化”と代替報酬 触覚同期ミラーセラピー 足底プライトンシーネ(ほねつぎの妻が骨折!) 足関節捻挫における f-(ファンクショナル)プライトン固定 重力と深部感覚の関係-重力遺伝子は存在するか?- 関節7つの精密機能-1)応力を分散させる免震機能(関節包内運動)- 関節7つの精密機能-2)振動を吸収する制震機能(脳を守る骨格ダンパー)- 関節7つの精密機能-3)衝撃をブロックする断震機能(関節内圧変動システム)- 関節7つの精密機能-4)関節軟骨の神秘(“知的衝撃吸収”機能) 関節7つの精密機能-5)関節軟骨の神秘(驚異の摩擦係数) 関節7つの精密機能-6)潤滑オイルの自動交換システム(滑膜B型細胞の“受容分泌吸収”機能) 関節7つの精密機能-7)関節受容器によるフィードフォワード制御 関節反射ショック理論 高齢者の陳旧性アキレス腱断裂-MCI合併症例が暗示する超高齢化社会の運動器ケア- 4スタンス理論と関節神経学の融合-4スタンス×8理論-