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重力と深部感覚の関係-重力遺伝子は存在するか?-

2018/12/13

重力と深部感覚の関係-重力遺伝子は存在するか?-

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本記事は只今作成中です。完了次第、FBページにてお知らせします

火星移住プロジェクトが“ノアの箱舟”なのかどうかは別にして、地球という環境に適合すべく遺伝子を持つ我々人類にとって“そこ”に存続の未来は…?

昨年のノーベル医学生理学賞はサーカディアンリズムを司る時計遺伝子の発見に授与されましたが、60兆個とも言われる細胞全てに時計遺伝子が存在し、これらを統括するマスタークロック(体内時計の中枢)は地球の自転速度に合わせて設定されています(多少の個体差があるようです)。
BFI(脳の可塑性を促すための技術体系)には脳へアクセスすべく様々なアプローチがありますが、その中に関節深部感覚に働きかけるテクニックあります。

具体的には「天井方向への垂直応力を加えるまたは“意識する”アプローチ」であり、関節と重力の関係に着目した技術です。

“意識する”意味については後述しますが、関節の深部感覚に働きかけることで、すなわち意識に上らない情報入力が無意識下情報処理を促すことで、結果的に境界意識回路のゲートが閉じてソフトペインが消失するというのが当会の視点です。

この手技には二つの型があり、一つは実際に垂直応力を加える手技、もう一つは術者が関節に手を当てて、ただ意識する(イメージする)だけの手技。

後者については、 術者の手指を患者さんに“軽くふれた”だけの状態で、“関節を上方へ引き上げる”イメージを持ったり、古武術の甲野善紀氏が体現するような垂直離陸(両下肢を天井方向に浮き上がらせる身体操作)を術者がイメージしたりするだけで、患者さんの痛みや筋協調性が変化してしまうという摩訶不思議なアプローチです。

もっとも古武術、合気道、気功等々の世界では驚くに値しない現象なのかもしれませんが…。

総合臨床家にとっても脳の可塑性を促すべく、より安全に、より効率的に脳への信号入力を果たさんとするならば、自身の身体操作を究めていく必然が…。

今から15年ほど前、当会の前身である関節運動学研究会の時代から、身体操作の達人(高岡英夫氏や甲野善紀氏など)の書籍やDVDを教材に使用し、自らの身体感覚を究める取り組みが…、そして現在、脳科学と身体操作の融合を図ることにより、中腰での施術に苦痛を感じることは極めて少なくなりました。

このように自らの身体感覚のレベルアップを図っている、あるいは生来優れた身体感覚を持つ術者とそうでない術者では、同じ手技を実践してもその結果に違いが…。


ところで、関節への垂直応力を考慮する視点はなぜ生まれたのでしょう?そもそもの話、なぜ関節と重力の関係を考えるようになったのか?全ての始まりは「無麻酔下での骨折整復に伴う痛み」でした。

保存療法の現場にあっては、例えば手首の骨折に対して、術者が綱引きのごとき姿勢で“横”方向に引っ張ると甚大な痛みが発生します。しかし、患者仰臥位で天井方向へ牽引した場合はほぼ無痛となります。


Hobomutuu

骨折症例の中には心疾患を持つ高齢者や腫脹のコントロールを最優先すべき症例など、より愛護的な骨折管理が求められるケースがあります。その際に有用な手段がフィンガートラクションです。


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外来でこうした持続牽引を30~60分くらい行うことにより腫脹が引いて、整復しやすくなります。骨転位の状況によっては整復の必要がないくらいにまで戻ることがあり、医原性疼痛による諸問題、例えばCRPS(RSD)の発生を回避する観点からも極めて重要な骨折管理法です。➡フィンガートラクションの意義

このとき刮目すべき点は患者さんの痛みがまったくないということです。私は整形の副院長を務めていた時代、この手法を常用していましたが、フィンガートラクション中に痛みを訴えるケースは皆無でした。


さらに大腿骨骨折の整復の際も、同じ現象が…。

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横方向に引っ張ると激痛の発生と共に整復が困難ですが、上方への引き上げ操作により整復が容易となり、かなりの整復音(ゴクン)が鳴るにも拘らず痛みがほとんどありません。

整復理論に関してはバイオメカニクスの視点で説明される一方で、痛みが発生しない理由(※)については別の視点が必要です。当時は深く考えたことがありませんでしたが、脳と痛みの関係を追究するスタンスにシフトして後、非常に大きな意味があることに気づきました。

※…フィンガ-トラクション、大腿骨の例ともに骨折片の接触は続いており、機械受容器(メカノレセプター)の次元だけでは説明がつかない。


この両者に共通しているのは力の向かう方向すなわちベクトルです。両者ともに天井方向への引張力であり、これは同時に重力に平行に加えられている牽引操作だと言えます。

仮に、重力に対する力の方向とそれを受信する脳とのあいだに何らかの関係性があるとしたら、その入口は関節の深部感覚にあるのではないか、だとすれば、重力と関節には何らかの接点があるのではないか?

このとき脳裏に浮かんだのが、拙論「関節受容器によるフィードフォワード制御」でした。


しなければならない場合もあり、痛み刺激を一切加えることが許されないCRPS(RSD)体質この理由を考える中で生み出された技術が、BFIの重力平行リフトです。これは関節に対して天井方向への垂直応力を加える技法で、直接テクニックと間接テクニック
このように興味深い事象について考察を深めていくと、最終的に遺伝子の次元に逢着せざるを得ません。

ヒトのサーカディアンリズムが細胞に














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